新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

警察庁長官、県警本部長は辞職でなく解任が至当

2022年08月26日 | 政治
  歴史的な重大事件なのに遅く甘い処分 2022年8月26日  安倍晋三・元首相が街頭演説中に銃撃、死亡した事件で、中村警察庁長官と鬼塚・奈良県警本部長は25日、それぞれ辞意を表明しました。政治史に残る国際的な大事件なのに、最高幹部の処分は遅い、甘いに尽きます。    安倍政権時代に官僚を震えあがらせた内閣人事局が強大な権限を持っているのですから、事件後、即座に解任、更迭といっ . . . 本文を読む

高橋容疑者とAOKIの五輪汚職を防ぐ方法はあった

2022年08月21日 | 社会
  電通式のビジネスに犯罪の原点 2022年8月21日  参院選が終わったら、旧統一教会と政治家の相互依存、東京五輪のスポサー契約を巡る贈収賄など、尾を引きそな問題がぞろぞろと浮上してきました。このうち五輪汚職は構図は単純で、組織委員会が監査体制を整えておけば、未然に防げたはずだったと思います。    電通の元専務・高橋治之容疑者をメディアは、朝日新聞も読売新聞も「スポーツビジ . . . 本文を読む

大連立を仕掛けた「大物官僚」の数々の秘話が公開

2022年08月15日 | 政治
  忖度官僚らが学びたい仕掛けの大きさ 2022年8月15日  これは、官僚が与党や官邸と対等の立場で動けた、あるいは動いた時代の物語の一つでしょう。自民、民主党の大連立などを仕掛けた影の役者の動きの全体像はあまり知られることはありませんでした。    ずばり「秘録 斎藤次郎」(光文社)とのタイトルで出版された近著は、官僚と政治との距離を考える上で、考えさせられる . . . 本文を読む

改造内閣に対する新聞のスタンスの読み比べ

2022年08月11日 | メディア論
  統一教会問題や国葬ではもっと本音を 2022年8月11日  岸田首相は第二次改造内閣を発足させました。新聞各紙は「骨格維持、再登板、派閥配慮」(朝日)、「物価高、エネルギー、政策断行内閣」(日経)などと表現しています。    旧統一教会問題が表面化し、内閣支持率が急落したため、改造時期を1か月、早めました。「接点を認めた7人交代」「厳正に関係見直し」の一方で、「新閣僚6人が . . . 本文を読む

大蔵省全盛期の吉野次官の死去が物語る官僚像

2022年08月04日 | 経済
  後輩の次官を怒鳴りつけた硬骨漢 2022年8月4日  大蔵省(現財務省)の事務次官だった吉野良彦氏が91歳で死去しました。財務省のドン(ボス)といえば、長岡実氏(事務次官を退官後、最後は東証理事長)が有名で、吉野氏はその後を継ぐドンでした。    1928年の入省、86年から二年間、事務次官を務め、「吉野悪彦(ワルヒコ)」という異名がつけられていました。最近の官僚の相次ぐ不 . . . 本文を読む