新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

老人病院は寝たきり老人の姥捨て山

2018年08月30日 | 社会
  藤掛病院と大口病院の共通点 2018年8月30日  岐阜市の老人病院でエアコンの故障による熱中症で5人、それに先立ち、横浜の老人病院では看護師による毒物点滴で複数の死者がでています。亡くなられたのはいづれも80歳代の寝たきりの患者です。共通点があるとすれば、老人病院が「寝たきり老人の姥捨て山」と化している疑いです。  恐らくこの2件は氷山の一角で、現代の姥捨て山は全国各地に存在して . . . 本文を読む

トランプ氏の政治ショーの扱いに節度を

2018年08月26日 | メディア論
  北朝鮮の非核化もポーズか 2018年8月26日  日本のメディアまでが、トランプ米大統領の支持率目当てのショーに振り回されるべきではありません。テレビの放映時間も新聞の紙面も無駄が多いのでは。米朝関係の分析は専門家任せにするとして、トランプ氏の宣伝にいいように使われているメディアの姿を考えてみました。  トランプ氏がまたやってくれました。ポンペオ国務長官の北朝鮮訪問(27日の予定) . . . 本文を読む

甲子園球児の酷使を招く朝日新聞

2018年08月23日 | メディア論
   販売部数より投手寿命の尊重を 2018年8月23日  今夏の甲子園の高校野球は第100回に当たり、過酷な高校野球のやり方を考え直す節目の年でした。無名に近い金足農(秋田)が決勝に進み、大会ナンバーワンの吉田投手が一人でマウンドを背負い、最後は体力の限界から降板した場面は、そのことを訴えています。  朝日新聞一面最上段に、「主催者/朝日新聞社・日本高野連」と書いてあります . . . 本文を読む

猛暑でジャーナリズムも脳死した夏

2018年08月21日 | メディア論
  異常気象でニュースが埋まる 2018年8月21日  連日、テレビや新聞は異常気象の報道に集中し、政治、経済、国際問題は片隅に追いやられてきました。自民党総裁選挙が近づき、安倍政権は下げ止まりかけた支持率に影響を与える政治、経済報道が少なくほっとしていたでしょう。  モリカケ学園問題に世論に飽きがきたところへ、東京医大の不正入試、ボクシング連盟の助成金流用、不正審判問題が浮上し矛先が . . . 本文を読む

総裁候補も派閥会長も皆世襲の異様

2018年08月14日 | 政治
  江戸時代と同じ藩政政治か 2018年14日  9月の自民党総裁選は安倍首相と石破・元幹事長の一騎打ちで固りました。首相は祖父が岸信介、父が安倍慎太郎氏の政治家一族としてあまりに有名です。石破氏は父が自治大臣、鳥取県知事を務めた世襲議員です。野田氏が紅一点で出馬していたら、この場合も祖父が建設相でした。  次に国会議員票を束ねる支持派閥の会長はどうか。これも全員が世襲議員で、細田氏( . . . 本文を読む

デジタル・ネット化時代で巨悪は眠れず

2018年08月09日 | 社会
  影が薄くなった検察 2018年8月9日  森友学園、加計学園、文書改ざんの騒ぎが下火になったと思ったら、今度は東京医科大学、ボクシング協会、学生スポーツの処理のまずさで躓いた日本大学と、トップの責任が追及される不祥事が次々と表面化しています。その前には民間企業のデータねつ造事件が相次いで発覚しました。  並べてみると、政界、官界、民間企業、大学・学園、スポーツ団体など次々ですね。日 . . . 本文を読む

過剰な延命治療には歯止めが必要

2018年08月07日 | 社会
  安楽死も法的な整備を 2018年8月7日  毎日、新聞の死亡記事のコーナーに目をやり、どんな人が何の病気で何歳で亡くなられたかを読んでいます。自分については、人生の終末期はまだ先だろうと、考えていました。それが最近、私の周辺で同程度の年齢で亡くなるか、癌にかかる友人が増えています。それも1年で計10人近くとなると、終末期医療に対する考え方を整理しておこうという気になってきました。   . . . 本文を読む

悩み深い日銀総裁の金融政策の修正

2018年08月02日 | 経済
  ホテル・カリフォルニア化の予言 2018年8月2日  今後の金融政策のあり方を決めた日銀の会合の結論は、「金融緩和は長期戦」(日経社説)、「金融緩和の持続性を重視」(読売社説)という面と、「金融政策の失敗は明らか」(毎日新聞)、「金融政策の不透明さ増す」(朝日新聞)という面と、評価は様々です。「長期戦」、「持続性」の裏返せば、「金融政策の失敗」があり、今後はとなると、「何をどこまできるか . . . 本文を読む