新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

ゴーンの初歩的すぎる犯罪に拍子抜け

2018年11月25日 | 経済
   財務や税務に無知な経営者 2018年11月25日  日産自動車を深刻な経営危機から救ったカルロス・ゴーンについて、連日、報酬の虚偽記載や会社資金の不正使用などの犯罪的行為が報道されています。いつばれてもおかしくない初歩的な手法が多く、拍子抜けです。本当の辣腕経営者なら、もっと巧妙な手を使うはずなのに、どうしたことでしょう。  名声が確立すると、それが神話化され、周囲は神 . . . 本文を読む

ゴーンの報酬過少申告の動機が不可解

2018年11月20日 | 経済
  伝説的経営者の単純すぎる手口 2018年11月20日  瀕死の日産自動車を再建した辣腕経営者、カルロス・ゴーンが報酬の過少申告で東京地検に逮捕されました。100億円(5年分、1年20億円)の報酬を半分しか申告していなかった。単純すぎる犯罪です。投資を装い自宅を購入させたというのも素朴な手口です。長期にわたる独裁的経営者だからできたとはいえ、巧妙な点がどこにもありません。不思議です。 . . . 本文を読む

北方領土は戻らず棚上げのままか

2018年11月17日 | 政治
  妥協できない米ロの基地問題 2018年11月17日  安倍首相とプーチン露大統領との首脳会談が行われ、北方領土の返還交渉に変化が起きそうなことを首相側は匂わせています。北方4島は第二次世界大戦の終了直前にソ連軍が不法占拠し、かつては1万7000人が在住していた日本人を強制退去させました。ソ連に一方的な非があり、許せるものではありません。  では、政権側が考えているとされる「2島(歯 . . . 本文を読む

政治倫理を欠くトランプ氏との外交関係

2018年11月11日 | 国際
  ストロングマン全盛でいいのか 2018年11月11日  ストロングマン(強権的政治指導者)という視点で政治の潮流を見つめることが目立ちます。トランプ米大統領はその頂点にいます。政治学者やメディアは「政治指導者」と訳しています。政治倫理に欠け、指導者の資格がない人物が多く、「指導者」というのは、どうかなとは思います。  安倍首相の外交政策の基軸は、トランプ氏と親密とされる関係です。そ . . . 本文を読む

米中間選挙をみる新聞論調の甘さ

2018年11月08日 | 国際
  積極的に評価したい議会のねじれ 2018年11月8日  米中間選挙は予想通り、下院で民主党が過半数を奪還し、上院は共和党が過半数を維持しました。数多くの論点や視点の中で、私は8年ぶりの議会のねじれ再現のプラス効果、米国主導のグローバル化が招いた米国社会の分断という皮肉、日本には想像できない米国政治の活力の3点に着目することにしました。  新聞論調は大きな変化が起きると、「政治の混迷 . . . 本文を読む

米有数の戦略家の対日接近のなぜ

2018年11月01日 | 国際
出版物にも次々登場 2018年11月1日  日本の出版物によると、米国の「世界的戦略家」とされる人物が日本に急接近し、立て続けに書籍や月刊誌に登場しています。安倍首相にも何度か会い、現政権にも日本の戦略を提言しているようです。本当の「国際的戦略家」なら、トランプ政権が手離さないはずなのに、この人物は日本に関心を寄せ、接近したいようです。  エドワード・ルトワック氏(1942年生まれ) . . . 本文を読む