JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

INTO THE MILD 58

2012年06月24日 | INTO THE MILD
 遂に青春の操法大会が終わった!よそ者だった おれを消防に誘って楽しい仲間に迎え入れてくれた感謝を、何か身体で示したい 何か役に立ってみたい!って言う想いで立候補したのに、終わってみると、更に感謝しなければならない様な結果になってしまったんや。
 大会が近くなって来ると訓練は 通しで本番さながらの緊張感を打破する様な練習に。自分の動きを確認する為にビデオも駆使しながら反省点を見つけたり 細かい動作をキッチリ詰めていきます!しかし このビデオが証拠になり過ぎて、 緊張しいの おれには恥ずかしいシーンが満載!大会一週間前の昼練習の後の中入れ宴会では、巨大プロジェクターで上映会が!演技の冒頭に準備をして待機線に綺麗に揃って並ぶ 規律の見せ場があって、息を合わせてラインを見ずに三歩でピタッと!これを「入る」て呼ぶんやけど、緊張すると意識した動きが固まる癖があって、整列休めの姿勢から気をつけして駆け足三歩の筈が、気をつけのままで固まり入ってしまったんや!これには「ペンギン走り」て名付けられて散々いじられたわ~更に目玉は その日撮れたてのスクープ映像!伝達を終えて全力で走る おれは大転倒!運動会のお父さん状態でニースライドをメイクしてしまったんや。本番同様に集大成を披露する大舞台で、緊張と張り切りが振り切ったんやわ。それでもタイムは自己ベスト!最初は67秒から始まって、毎回確実にタイムを縮め続けてのコケて57秒。そんな映像を大画面プロジェクターで観ながらのビールは格別に美味く、大笑いでオモロイわ~と注ぎ合う!「足メッチャ上がってたで」とコケた瞬間のありえない姿勢を称えてくれる!真剣に取り組んでいるからこそ笑えるんやって事を、深く体感したわ。他にも 半ば右向け右の前後に揺れるロボットダンス癖や、至りと呼ぶ規律を死ぬ程忘れる癖、駆け足の手を引付けるに夢中で手を振らずに走る癖~と完全にポンコツ。
 そして要員同志での自主トレも重ね、大会前 最後のタイムは53秒まで縮めて本番を迎える。指導委員長の班長の采配で タイムよりも規律重視で堂々と美しい操法を目指したのには訳があって、去年までの立派なポンプ車から 多機能車両に装備が変わり 小型ポンプになったんや。現場でも中継担当になって 有事の際には何所よりも早く現場に到着する熱血101にとっては逸早く水利に陣取る有能な隊なのに、本家の広域消防と同じ装備の車から 消防団らしい格下げのイメージからか 正直みんな残念がっていたわけ。おれも迫力有るポンプ車を運転操作するのが大好きだった。でもそこは町の方針!カッコイイとかで活動してるのでは無いのだから、くよくよしないで小型ポンプを早く使いこなして町を火災から守らなければ!と、小型になって初の操法大会は101の歴史で大きな区切りとなる訳で 気合も入るのです。前回の大会で 101は町の大会で優勝し、京都府大会に進んで府大会3位の素晴らしいチーム!その指導を受けての我等だから、自信を持って堂々と大きい操法を見せてこい!と送り出されるのです。隊員全員が育てた我等要員は 全員が乗り移った乗り物の様な感覚!わ、これわあの ONE FOR ALL ALL FOR ONE 泣虫先生でわないか!
 当日は京丹波町中の消防団員が大集合!我等要員パパトリオを応援する 要員の嫁さんトリオが 要員のベイビー達を連れて 朝から緊張感ばりばり!神棚に供えておいたレッドブルを朝飲んで 気合十分。前もって くじ引きされた出場の順番は1番!いきなりバチっと決めてやるにはバッチリお膳は整っていた。
 一瞬だった!タイムは、更に自己ベスト更新の51秒!演技全てで3分程の集中した世界には、指の先まで無駄無く張りつめた 今出来る限りの最高の力が出し切れた!燃え尽きたぜ!撤収すると 整列して応援してくれていた仲間の中でも、近所の床屋の先輩が 目を真っ赤にして迎えてくれたんや~まだ結果だって出ていないのに!いい操法だったって言って。これには おれも目が熱くなってしまって、たまらなかった。
 要員はパパ3人と指揮者のコージ君 補助員の部長。コージ君はドカベンばりの体の巨大さで 号令の声は柴田恭平ばりにドスを効かせた大声で最高!筒先員交代と呼ぶ放水口で放水中に交代する場面ではデカい懐に するっと体が入れて おれとのコンビネーションはデコボコで楽しかった。優しい力持ちとは12歳、一回りも歳下で 軽快ながら細かい所は不器用なカワイイ先輩団員!
 ライバル達の演技が続き 自分と同じ様にプレッシャーと戦う 他所の分団を応援テントから気楽に眺めながらタイムを計ってみたり ああだこうだ言いながら、こうやって色々言われていたかと思うと恐ろしいな~とかやりながら閉会式。結果は誰も知らない。
 結果、京丹波町消防団操法大会 小型ポンプの部 優秀賞! 全17分団中、見事に2位になってしまった!受賞の仕方なんて習ってない!、レンジャーで前まで言って コージ君が表彰状を受け取りました。
 それはそれは みんな喜んで、これわこれわ おれの力では文章になりません!1位の最優秀賞になると 府大会に向けて更に一ヶ月間の猛特訓が待っているので、ちょうどいい賞だと そんな意味でも喜んで 消防団の嫁さん達にも喜ばれて、本当に最高の結果になってしまいました。
 当然その日の午後から用意されていた宴会のビールの味は 今まで生きて来て一番の美味さで、ああビールってこの為にあるもんやな!って何度も思ったわ~そして何度も「見た事も聞いた事も無い操法に立候補して入賞するなんて~」「小型ポンプの操作からして初めての101分団が やで~」を 近所の人からも、家族の方からも、町の噂になっとるがな~
 酔レ酔レでの 隣にはコージ君!一つ先輩団員の縦社会では敬語やけど、あまりにも気に入ってしまった 海猿で言うバディー感で「みんなと同じ様に、コージって呼び捨ててもええか?おれの事も つっちーって呼んでくれてええから」と語り 年齢からか コージからだけ、つっちーさんって呼ばれていたのが気になっていて、本当の仲間になれた実感を ヘンピな おれは そこで感じる訳です。部長は「おれ等が府大会3位とった時よりも嬉しいじょ」と言ってくれて、「伝統」って言葉を使って熱く喜びを表してくれるんやけど、身をもって伝統の意味を思い知った気がするわ!そこには何かの全てが詰まっている気がする。ひねくれてる おれは あまり好きでは無いと言いながらチラッと見る漫画ONE PIECEの 最終目的とやらの隠された宝~のくだりで、毎回「絆とか言うんじゃね~のか?」と憎い発言に「とか文句ゆうて見てるやんけ~ほんまは好きなんやろ」とポーやんに突っ込まれてる アレ!酔った勢いで 宝って、この伝統じゃねぇのか?と考えてしまう始末!わっ 仲間がどうのって、これ現実のワンピースみたいな苦手な恐ろしい感じになってる!ひ~~~~~!
結局、これ程しんどくて感動する体感と、漫画で架空に味わう様なエンターテイメントが発達し過ぎて まぎわらしいやらしいって事が言いたい非国民。「なんか青春漫画みたいやんか~まいったな~!そんな俗っぽいモンと並べた ないわ~」って照れる気持ちで。
 まとめ。「体を張らなければ仲間には成れない事、真剣だから本当に面白くて現実の事実だから笑えるし 感動も出来る事。」
 みんなみんな ありがとう!おいしい役を貰ったみたいで恐縮と達成感で混乱。隊員みんなの支え、その家族の支え、それみんな支える京丹波町、ポーやんも、のいと、とーさんかーさん、じーちゃんも。おれはがんばったよ~!




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