JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

うる星やつら

2007年06月21日 | Weblog
小学校3年生頃「うる星やつら」というアニメに夢中でした。巨匠 高橋留美子 先生の原点とも言える作品で、SFな上に和もギャグも冴えた未だに色あせない名作です。魅力的な女性が沢山出てくるので、このアニメの話をすると「いやらしい」と反応されてしまいます...が!決っしてエロだけがテーマの作品では無いのです。特にメインキャラクターのラムちゃんは基本的にトラの水着姿なので、いかがわしい女に思われてしまいますが、それがトラップになっていて「セクシーな鬼の娘宇宙人が実は地球人よりも一番貞節でまとも」という設定コンセプトを、ちゃんと読めば伺えるのです。本当にありとあらゆるクレイジーな登場人物が出演して、人間の持つ煩悩全てをユニークに映し出しています。おれは小学生にしてこのアニメから「人間見た目だけに騙されちゃ駄目だな」と悟ったのでした。こんなリアリティーのあるSF空想ファンタジーは、25年以上経つけど現れませんでした。アニメ産業はアジアに流れて盛んらしいけど、技術中心の専門学校的な作品量産システムではアニメ文化も衰退してしまうのではないかと疑ってしまいます。いつも考えてしまう「本当に作るべきなのか?」を考えずに作らせてしまう構造では、表面的なものばかり量産されると思うのです。これはアートも同じですが、どうやら人間は馬鹿だから表面的でもそれなりに楽しむ事は永遠に出来そうです。おれは過信して薄っぺらいものは放っといても自然に淘汰されていくと信じていたけど、そうでもない現実が本当に残念です。こうして資源が消え、社会はつまらない物で埋まって行く。そうならない様に伝える作品を無駄なく作りたいーっ!お前も埋めてるっちゃ!ちゅっどぉ~ん。