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札幌出身の漫画家おおばさん 没後30年、未発表絵本出版へ

2018-01-03 | アイヌ民族関連
北海道新聞01/03 05:00
 札幌出身の漫画家おおば比呂司さん(本名・大場博司、1921~88年)が、アイヌ民族の男の子を主人公に描いた未発表の絵本「セクッペの下駄(げた)」が3月に出版される。今年はおおばさんの没後30年にあたり、札幌市資料館(中央区大通西13)にある「おおば比呂司記念室」を管理運営するNPO法人「Fit北海道会議」が企画した。
 おおばさんは戦時中、陸軍航空隊に所属、戦後は北海道新聞図案課に勤務し、挿絵を担当した。37歳で一念発起して退職し、上京してプロの漫画家になった。
 ほのぼのとしたタッチとユーモアあふれる作風が人気で、銘菓「わかさいも」の包装紙やホテイフーズコーポレーション(静岡県)の缶詰「やきとり」のイラストなど、今でも親しまれている作品は多い。
 「セクッペの下駄」は和人の友達が履くげたをほしがったアイヌ民族の男の子の物語。セクッペのくるくると変わる表情や赤い目のウサギ、威厳ある長老の姿などが生き生きと描かれている。絵本は出版後、市資料館で展示、販売する予定。Fit北海道会議の三島敬子専務理事(69)は「セクッペの絵からは、生前のおおばさんが、笑ったり怒ったりと感情を込めながら描いた様子が目に浮かぶ。北海道を愛したおおばさんの仕事を若い人にも知ってほしい」と話す。
 絵本の問い合わせはFit北海道会議(電)011・210・2110へ。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/154722

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アイヌ文化復興拠点開設へ ポロト湖畔に象徴空間

2018-01-03 | アイヌ民族関連
毎日新聞2018年1月2日

 2020年4月24日、北海道白老町のポロト湖畔にアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(象徴空間)」が開設される。国の施策として先住民族であるアイヌの人たちへの理解を図るとともに、文化の伝承やその活動を担う人材の育成に取り組む国の「ナショナルセンター」と位置づけられた施設だ。道内初の「国立アイヌ民族博物館」や「国立民族共生公園」「慰霊施設」で構成され、アイヌ民族の歴史や文化などの情報を発信。年間100万人の利用を見込む。【福島英博】
国立アイヌ民族博物館
 象徴空間のほぼ中央に設けられる博物館は、鉄骨鉄筋コンクリート造り一部鉄骨造りの地上3階建て延べ約8600平方メートル。1階はシアター室やカフェ、調査・研究室などを配置し、2階に基本展示室や特別展示室を設ける。展示資料はアイヌ民族が居住してきた北海道や樺太(サハリン)、千島、東北地方を中心に紹介する予定で、解説パネルや館内の表示は多言語で対応する。
国立民族共生公園
 公園は体験交流機能を担い、フィールドミュージアムとして整備される。ポロト湖畔の敷地面積約9.6ヘクタール。体験交流ホールや体験学習館、工房、アイヌの伝統舞踊などを紹介するチキサニ広場などがある。
 体験交流ホールは2階建て延べ約1650平方メートルで、500~600人の収容が可能。「交流の輪」をイメージした円形のデザインで、ステージと観客スペースに段差を設けず、演舞者と観客との一体化を図る。400人規模で利用できる体験学習館はアイヌ伝統料理などが楽しめ、民工芸品づくりが体験できる工房も設けられる。
慰霊施設
 象徴空間の北東約1キロの丘陵地に整備される慰霊施設は用地面積約4.5ヘクタール。かつて全国の大学や博物館が研究目的で収集し、保管したままになっている遺骨を収容。集落ごとに埋葬する文化のあるアイヌの人たちの受け入れ態勢が整うまで管理する。「墓所」となる建物に約2500の遺骨箱を収納する納骨室を設け、慰霊施設のシンボルとしてアイヌ文様を施した高さ約30メートルのモニュメントを設置する。
理解と継承の場所に 北海道大学アイヌ・先住民研究センター長 常本照樹氏
 政府は東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年に「民族共生象徴空間」を白老町に整備します。08年に国会がアイヌ民族を先住民族として認めるよう政府に求める決議をしました。これを受け、有識者懇談会が政策提言をまとめ、国がその具体化に向けて動き出しています。アイヌ政策が新たなステージへと向かう中で、象徴空間は、文化の理解と継承、共生、創造・発展を進める「扇の要」となる施設です。
 アイヌの人々が直面しているさまざまな問題の根底には社会の構造から生まれる差別があります。気づいている人は少ないかもしれません。私たちは生まれながらに昔話や童謡などを通じて日本文化に接しますが、アイヌの人々にはそれができません。目に見える差別も、いまだに残っています。アイヌの人々は自分たちのアイデンティティーを育て、選択することが難しい環境にあるのです。アイヌの人々が自然にアイヌとして生きられる社会を実現するためには、多くの国民がアイヌ文化の価値を理解する必要があります。象徴空間の最大の意義は、その理解の場としての役割なのです。
 法律的な観点からも考える必要があります。日本国憲法13条は「個人の尊重」を定めています。アイヌとして生きることを選択する人がいる限り国はその選択を尊重しなければならない。のみならず、国は個人が自由に生き方を選択できる社会をつくる責務があるのです。
 日本全体にとっての象徴空間の役割の一つが、日本の文化が多様で複雑、さらに豊かであることを海外にアピールすることです。日本の文化は京都に代表されるようなものだけではない。アイヌ文化への理解を広げることは、日本の文化を豊かにし、日本が国際社会において名誉ある地位を占めることにつながるでしょう。
 象徴空間は次の世代を担うアイヌの子どもたちにとっても大きな意味を持っています。アイヌ文化への理解が浸透すれば、社会は少しずつ変化します。次の世代が生きやすい社会をつくるために象徴空間があるのです。そのためにも、象徴空間にアイヌ文化の精髄を集め、訪れる人々に感銘を与えなければならない。全道、全国の皆さんのご理解とともに、各地のアイヌの人々のご協力をお願いします。
https://mainichi.jp/articles/20171228/mog/00m/040/082000c

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焼き物の街・鶯歌で日台陶芸の企画展 公開料理のイベントも/台湾

2018-01-03 | 先住民族関連
フォーカス台湾1/2(火) 15:52配信
(新北 2日 中央社)陶芸の街と呼ばれる北部・新北市鶯歌のギャラリーショップで、台湾陶芸と栃木県の益子焼の作品を集めた企画展が開催されている。日台19人の陶芸家が手掛けた「食卓で使って楽しめる」皿や器が展示販売されるほか、食と食器の生活美学を伝える公開料理イベントなど、さまざまな催しが予定されている。
6日に予定されている公開料理イベントで日本の味を紹介するのは、益子町を拠点にする陶芸家・栗谷昌克氏。ちらし寿司や肉じゃがなど、日常的に親しまれている料理で日本人のライフスタイルを伝えるという。
一方、台湾からは、「地元の食材を旬にいただく」という概念を提唱する作家・張慰慈氏が、ほたるいか入りスープビーフン(小巻魚米粉湯)や原住民(先住民)風のメンマと台湾人が好む豚肉を合わせた炒め物などで、民族の多様性から育まれた台湾の食文化をアピールする。
企画展に出品しているのは、大高正希氏、大塚一弘氏ら益子焼陶芸家12人と、王文玉氏、蔡俊偉氏ら鶯歌の陶芸家7人。開催は21日まで。
(黄旭昇/編集:塚越西穂)
http://japan.cna.com.tw/news/atra/201801020005.aspx

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命のやり取り描きたい 「ゴールデンカムイ」アニメ化へ

2018-01-03 | アイヌ民族関連
朝日新聞2018年1月2日18時54分小原篤

マンガ「ゴールデンカムイ」の一場面(C)野田サトル/週刊ヤングジャンプ・集英社
 野田サトルさん作の人気マンガ「ゴールデンカムイ」(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載中)が、4月にアニメ化される。明治の北海道を舞台にしたスケールの大きな冒険活劇。アイヌ民族の文化の丁寧な描写も特色だ。
 日露戦争での鬼神のような戦いぶりから「不死身の杉元」とあだ名される杉元佐一は、網走監獄の死刑囚がアイヌたちから奪ったという金塊を捜し、アイヌの少女アシ●(●は小さいカタカナの「リ」)パと狩りをしながら旅をする。脱獄囚たちの体に彫られた入れ墨が、金塊の隠し場所の暗号になっている。囚人に軍や新選組の残党が入り乱れ、バトルロイヤルが幕を開ける。
 「北海道は生まれ故郷。杉元佐一は、屯田兵で二百三高地の戦いも経験した曽祖父の名からとりました」と野田さん。
 前作はアイスホッケーマンガだった。「次は命のやり取りを描きたい」と考えていた時、北海道を舞台にした狩猟小説を担当編集者から教えられた。「狩猟なら死が身近にあるし、ヒグマ相手だと命の危険度も格段に上がる。物語として面白くなりそう、と狩猟に惹(ひ)かれました。元々、サバイバルものとかも好きなんです」

 アイヌの猟師のシカ狩りについて行き、その場で生の肝臓や脳ミソを食べてみた体験も作品に生かした。
残り:798文字/全文:1283文字
https://www.asahi.com/articles/ASKCS53MCKCSUCVL019.html

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