全日本選手権が終わりました。
その名の通り日本一を決める大会です。
今年の中でも1番目標としていたレースで優勝を目指してスタートしました。
コースは島根県益田市の1周14キロ程のコースを15周回の210キロ程で行われました。コースはアップダウンと平坦で組み合わされたレイアウトで、長い登りこそないもののレース合計の獲得標高は4000メートル近く当日は暑さもありサバイバルな展開が予想されました。
チームとしては僕がエースの立場で木村がサブエースという形で走らせて頂きました。
全日本選手権ということで緊張感も高かったですが、僕にはジンクス的なものがあって緊張して気負いしてレースを狙いに行き過ぎて守りに入ったりすると結果が出ないような気がしてました。
いつも結果が出るときは自分でも「まさか今日勝てるとは思わなかった。笑」と思うぐらい気負いせずスタートしてリラックスしてレースを楽しめている感覚があります。
なので、今回も出来るだけリラックスしようと心がけてスタートしました。感覚的にもいつもの全日本選手権よりリラックス出来ている感覚もありました。
で、レースがスタートしてもいつも通り集団後方でリラックスして走っている自分がいました。
その中でレース1周目にして集団から30人程の大量の選手が飛び出しました。結果的にはそれが勝ち集団となり、後方の選手は勝負に絡めない形となりました。
僕は大量の選手が飛び出した時に後方からそれを見つめて簡単に見送ってしまいました。心に変な余裕や隙が生まれていたのかもしれません。レース後に監督にもアドバイスを頂きましたが、後方で余裕ぶっこいて30人の選手が前に行ってるのを簡単に見送っていた僕の判断は明らかにミスとしか思えないと改めて痛感し反省すべき事だと思いました。
レースは有力選手も入ったその30人の飛び出しにより1周目完了時点で30人と後方集団という構図になりました。
後方集団では各チームがしっかりと選手を送り込んだ影響で、タイム差はみるみる拡大していき残り100キロ地点程で9分という大差がつき危うく集団ごとレースから降ろされてしまう可能性があるところまでいってしまいました。
シマノとしてはエースとサブエースが後方にいるので、前の集団に乗った秋田と黒枝は待機、後ろは湊と横山に全力で前を追ってもらう形になりました。
(シクロワイアード)
(シクロワイアード)
最初の自分の甘さや判断力でレースは中盤にして湊と横山という力のある選手の犠牲を払う事になってしまいました。本当に申し訳なかったです。
前の2人も前にしっかりと入り立ち回り、後ろも2人の選手が力尽きるまで全力を尽くして前を追ってくれました。
ですが、残り50キロ地点で差は6分程。前も攻防で展開が生まれドロップする選手も出始めて人数は減っていると言えど以前として15名以上は逃げている様子。
そこまで全力を尽くしてくれた湊と横山もほぼ2人で3分以上詰めてくれましたが、遂に力尽きてしまいます。
彼らは力強い牽引をしてくれましたが、やはり前の人数を考えれば厳しいとしか言いようがありませんでした。
この時点で前の秋田と黒枝に勝負を託すか、僕と木村だけになってしまった後方組は絶望的な中で全力で力の限り前を追うしかありませんでした。
その中で僕より先に木村が後方から抜け出しの動きを開始して、追走グループを作ろうとします。それと同時ぐらいに前からも秋田と黒枝が後方に戻ってきてくれて死ぬ気で集団を牽引してくれました。戻ってきてくれた2人の思いを考えても、僕と木村の責任の代償はより大きなものとなっていきます。
ですが、後方集団も疲労の色やチームの戦術など色々な要素でうまく前を追う形にはなりません。僕らは劣勢状況の極みでした。
その中で、僕も出来る限り最善の動きをしてなんとか追走グループを作りました。
タイム差は絶望的でしたが最後まで決して諦めずひたらすら前を追い続けました。ラスト1周に関しては1人で追い続けました。
最終的にはなんとか4位までは追いこめましたが、それ以上は無理でした。
(シクロワイアード)
本当に悔しくて申し訳なかったです。
たらればにはなってしまいますが、脚の調子も良くあの判断ミスがなければと思ってしまうぐらい悔しかったです。
年間通して全てのレースにいえる事ですが、ここに来るまでも大きな「時間、犠牲、労力」を伴ってレースに出場しています。僕達選手はスタッフの方々や応援して下さる方々の多大なる支えがあってこそで、その中でレースを走らせてもらっています。本当に幸せな事だと思います。
そういう思いも含め今回の惨敗を重く受け止め次のレースに繋げていくしかないと思っています。
スタッフの方々、応援して下さった方々、そして、共に戦ったチームメイト、ライバルである全ての選手に感謝しています。ありがとうございました!!
今回の全日本選手権が終わりレースシーズンも前半から後半に差し掛かろうとしています。
今シーズン前半に関して個人的には3月ぐらいから本格的にシーズンインしました。
今日まで基本的に調子が悪かったレースはなく全てのレースでコンディションを上げながら良い状態で走れてきました。
その影響か、色々な方々に「今年は調子が良いね」と言って頂きます。
確かに調子は自分でも上手くいきすぎているぐらい良いです。
その大きな要因はデータの解析による練習の組み立てと体調も数値化して管理している事が大きく関係していると思います。(全て野寺監督にノウハウを教えて頂きました。)
もちろん、例年以上に単純に努力意識が上がっているのも事実です。(まだまだ妥協点はたくさんある。笑)
去年の11月中頃にシーズンが終わり、12月からウェイトトレーニング、1月も寒くて外に出れない中正月からローラーに4時間乗ったりして、乗り込みも今まででは1番積み上げてきました。(かと言ってプロの中ではおそらく並レベル。今までどんだけサボってきたんだ俺。笑)
その頃から全日本選手権優勝を意識してきました。
そして思いました。やはり明確な目標を掲げて生きていく程、人生は楽しいものだと。力がついてくるのを実感できれば更に楽しいものだと。
そして、1番大事な「現状維持は後退である」という事を28歳にして大きく実感しています。
だから常にこの先も今まで以上のチャレンジをして生き続けていきたいと思います。
今年は力はまだまだとして、コンディションが上手くいきすぎてる感もあり運がいいのも事実です。これから先壁やドン底、不運に見舞われ事もあるかと思います。そんな時もめげずに頑張っていきたいと思うので、どうかこれからも応援して頂ければ幸いです。
最後になりますが、全日本選手権2週前の最後の追い込み期間の練習だけ軽く紹介しておきます。自分の中ではこの計画で本番に上手くコンディションを上げれたので練習内容は成功と言えます。
6月9日のJプロツアーから17日の全日本選手権1週間前までの練習です。
強めに負荷をかけたのは10日、13日、14日、16日の4日間程で平均にするとTSS300レベルで4回。(1時間全開走でTSSは100が目安)
1番強めの負荷が16日のTSS365で練習時間は5時間50分程。
ちなみに全日本選手権も5時間50分程でTSS400。
TSSや平均パワー、NPなどを比較しても全日本選手権にはさすがに劣りますが、ほぼ同等クラスの練習を入れてきました。
なのでレース本番も練習プラスαぐらいの感覚で臨めたのは良かったと、今後な貴重な参考材料になりました。
その後、18日からは回復の1週間で刺激を入れたのは21日の木曜日だけでした。
結果的には試行錯誤の部分もありましたが、やはり追い込む時期と回復期間のメリハリは重要と改めて実感しました。
以上で簡単な紹介とはなりますが、僕なりのコンディション紹介でした。参考にして頂ければ幸いです。
長くなりましたが、見て頂きありがとうございした。
それではまた!
その名の通り日本一を決める大会です。
今年の中でも1番目標としていたレースで優勝を目指してスタートしました。
コースは島根県益田市の1周14キロ程のコースを15周回の210キロ程で行われました。コースはアップダウンと平坦で組み合わされたレイアウトで、長い登りこそないもののレース合計の獲得標高は4000メートル近く当日は暑さもありサバイバルな展開が予想されました。
チームとしては僕がエースの立場で木村がサブエースという形で走らせて頂きました。
全日本選手権ということで緊張感も高かったですが、僕にはジンクス的なものがあって緊張して気負いしてレースを狙いに行き過ぎて守りに入ったりすると結果が出ないような気がしてました。
いつも結果が出るときは自分でも「まさか今日勝てるとは思わなかった。笑」と思うぐらい気負いせずスタートしてリラックスしてレースを楽しめている感覚があります。
なので、今回も出来るだけリラックスしようと心がけてスタートしました。感覚的にもいつもの全日本選手権よりリラックス出来ている感覚もありました。
で、レースがスタートしてもいつも通り集団後方でリラックスして走っている自分がいました。
その中でレース1周目にして集団から30人程の大量の選手が飛び出しました。結果的にはそれが勝ち集団となり、後方の選手は勝負に絡めない形となりました。
僕は大量の選手が飛び出した時に後方からそれを見つめて簡単に見送ってしまいました。心に変な余裕や隙が生まれていたのかもしれません。レース後に監督にもアドバイスを頂きましたが、後方で余裕ぶっこいて30人の選手が前に行ってるのを簡単に見送っていた僕の判断は明らかにミスとしか思えないと改めて痛感し反省すべき事だと思いました。
レースは有力選手も入ったその30人の飛び出しにより1周目完了時点で30人と後方集団という構図になりました。
後方集団では各チームがしっかりと選手を送り込んだ影響で、タイム差はみるみる拡大していき残り100キロ地点程で9分という大差がつき危うく集団ごとレースから降ろされてしまう可能性があるところまでいってしまいました。
シマノとしてはエースとサブエースが後方にいるので、前の集団に乗った秋田と黒枝は待機、後ろは湊と横山に全力で前を追ってもらう形になりました。
(シクロワイアード)
(シクロワイアード)
最初の自分の甘さや判断力でレースは中盤にして湊と横山という力のある選手の犠牲を払う事になってしまいました。本当に申し訳なかったです。
前の2人も前にしっかりと入り立ち回り、後ろも2人の選手が力尽きるまで全力を尽くして前を追ってくれました。
ですが、残り50キロ地点で差は6分程。前も攻防で展開が生まれドロップする選手も出始めて人数は減っていると言えど以前として15名以上は逃げている様子。
そこまで全力を尽くしてくれた湊と横山もほぼ2人で3分以上詰めてくれましたが、遂に力尽きてしまいます。
彼らは力強い牽引をしてくれましたが、やはり前の人数を考えれば厳しいとしか言いようがありませんでした。
この時点で前の秋田と黒枝に勝負を託すか、僕と木村だけになってしまった後方組は絶望的な中で全力で力の限り前を追うしかありませんでした。
その中で僕より先に木村が後方から抜け出しの動きを開始して、追走グループを作ろうとします。それと同時ぐらいに前からも秋田と黒枝が後方に戻ってきてくれて死ぬ気で集団を牽引してくれました。戻ってきてくれた2人の思いを考えても、僕と木村の責任の代償はより大きなものとなっていきます。
ですが、後方集団も疲労の色やチームの戦術など色々な要素でうまく前を追う形にはなりません。僕らは劣勢状況の極みでした。
その中で、僕も出来る限り最善の動きをしてなんとか追走グループを作りました。
タイム差は絶望的でしたが最後まで決して諦めずひたらすら前を追い続けました。ラスト1周に関しては1人で追い続けました。
最終的にはなんとか4位までは追いこめましたが、それ以上は無理でした。
(シクロワイアード)
本当に悔しくて申し訳なかったです。
たらればにはなってしまいますが、脚の調子も良くあの判断ミスがなければと思ってしまうぐらい悔しかったです。
年間通して全てのレースにいえる事ですが、ここに来るまでも大きな「時間、犠牲、労力」を伴ってレースに出場しています。僕達選手はスタッフの方々や応援して下さる方々の多大なる支えがあってこそで、その中でレースを走らせてもらっています。本当に幸せな事だと思います。
そういう思いも含め今回の惨敗を重く受け止め次のレースに繋げていくしかないと思っています。
スタッフの方々、応援して下さった方々、そして、共に戦ったチームメイト、ライバルである全ての選手に感謝しています。ありがとうございました!!
今回の全日本選手権が終わりレースシーズンも前半から後半に差し掛かろうとしています。
今シーズン前半に関して個人的には3月ぐらいから本格的にシーズンインしました。
今日まで基本的に調子が悪かったレースはなく全てのレースでコンディションを上げながら良い状態で走れてきました。
その影響か、色々な方々に「今年は調子が良いね」と言って頂きます。
確かに調子は自分でも上手くいきすぎているぐらい良いです。
その大きな要因はデータの解析による練習の組み立てと体調も数値化して管理している事が大きく関係していると思います。(全て野寺監督にノウハウを教えて頂きました。)
もちろん、例年以上に単純に努力意識が上がっているのも事実です。(まだまだ妥協点はたくさんある。笑)
去年の11月中頃にシーズンが終わり、12月からウェイトトレーニング、1月も寒くて外に出れない中正月からローラーに4時間乗ったりして、乗り込みも今まででは1番積み上げてきました。(かと言ってプロの中ではおそらく並レベル。今までどんだけサボってきたんだ俺。笑)
その頃から全日本選手権優勝を意識してきました。
そして思いました。やはり明確な目標を掲げて生きていく程、人生は楽しいものだと。力がついてくるのを実感できれば更に楽しいものだと。
そして、1番大事な「現状維持は後退である」という事を28歳にして大きく実感しています。
だから常にこの先も今まで以上のチャレンジをして生き続けていきたいと思います。
今年は力はまだまだとして、コンディションが上手くいきすぎてる感もあり運がいいのも事実です。これから先壁やドン底、不運に見舞われ事もあるかと思います。そんな時もめげずに頑張っていきたいと思うので、どうかこれからも応援して頂ければ幸いです。
最後になりますが、全日本選手権2週前の最後の追い込み期間の練習だけ軽く紹介しておきます。自分の中ではこの計画で本番に上手くコンディションを上げれたので練習内容は成功と言えます。
6月9日のJプロツアーから17日の全日本選手権1週間前までの練習です。
強めに負荷をかけたのは10日、13日、14日、16日の4日間程で平均にするとTSS300レベルで4回。(1時間全開走でTSSは100が目安)
1番強めの負荷が16日のTSS365で練習時間は5時間50分程。
ちなみに全日本選手権も5時間50分程でTSS400。
TSSや平均パワー、NPなどを比較しても全日本選手権にはさすがに劣りますが、ほぼ同等クラスの練習を入れてきました。
なのでレース本番も練習プラスαぐらいの感覚で臨めたのは良かったと、今後な貴重な参考材料になりました。
その後、18日からは回復の1週間で刺激を入れたのは21日の木曜日だけでした。
結果的には試行錯誤の部分もありましたが、やはり追い込む時期と回復期間のメリハリは重要と改めて実感しました。
以上で簡単な紹介とはなりますが、僕なりのコンディション紹介でした。参考にして頂ければ幸いです。
長くなりましたが、見て頂きありがとうございした。
それではまた!