『まだ、毎日がevery day!!』

- 入部正太朗のブログ -

思い出たち

2020-01-09 02:05:00 | 日記
こんにちは。

1月9日からのNTT Pro Cycling のチームキャンプに参加する為にスペインに来ました。

旅の途中、飛行機の中でイスに座って外を眺めていたら色々な思い出が蘇ってきました。

シマノレーシングに入れて頂いて自転車プロロードレーサーになった8年前、まさか自分がこうしてヨーロッパ行きの飛行機の中で1人黄昏てる状況が来るなんて想像もできませんでした。

沢山の人と出会ってきた人生、そして特に今の自分の歩む道に大きく影響したシマノレーシングでの8年間。

今回はその8年間を今一度振り返ってみようかなと思います。



大学を卒業して入団したシマノレーシング、それまではトラック競技中心に活動していた僕はロードレースの知識なんてほとんどありませんでした。

100キロ以上のレースの経験はあまりなく、ステージレースの経験もほぼない、チームカーへの補給の仕方も知らない、パワーメーターを使うのも初めてでした。

そんな僕にチームの野寺監督をはじめとするスタッフの皆様、先輩選手が色々な事を教えてくれました。

怒られる事もたくさんあったし、失敗も数え切れないぐらいありました、チームに貢献できたなんて嘘でも言えないレベルです。

特に最初の2年間は分からない事や経験値が不足している事だらけでした。

当時、最年長は畑中さんと譲さん。

お二方にはロードレースのノウハウを教えて貰いました。

明るくて色々と教えてくれる畑中さん。

クールだけど優しくて、ふとした時に声をかけてくれる譲さん。

2人を中心として、他の先輩選手からもアドバイスを貰い続け、同僚の野中と頑張った日々が懐かしいです。

そのおかげで、なんとか2年目でJプロツアーで勝利も上げる事が出来ました。

そして3年目ぐらいから、少しずつではありますが、成績も上がってきました。

3年目の全日本選手権では、6位に入る事ができ初のUCIポイントをゲットし、その頃から全日本選手権で勝ちたい気持ちが生まれ始めました。

4年目にはチームのメンバーが大幅に変わり、僕は最年長としてキャプテンという立場になりました。

今まで畑中さんがキャプテンとしてまとめてきたチームを、僕はしっかりと引き継げるか不安も多かった事を思い出します。

そして、5年目6年目と計3年間キャプテンをやらせて頂きました。

正直、キャプテンとしてもチームをうまくまとめる事が出来なかった部分がとても多かったと思います。

後輩達に沢山の苦労をかけました。

自身の成績としても4〜6年目は伸び悩んだ印象が強いです。

チームのメンバーが大きく変わり、キャプテンとしても不甲斐なく選手としても伸び悩んだこの3年間は今思っても辛い時期だったかなと思います。共に過ごしてきたチームメイトとも一緒に悔しい思いをしてきました。

7年目に入り僕は後輩の木村にキャプテンを引き継いでもらいました。

キャプテンとしての自信や心の余裕を失った僕は木村にキャプテンを投げました。はい。

いきなり投げた事により木村には申し訳ないことをしてしまいました。

ですが、木村は快くキャプテンを引き受けてくれました。思い返せば思い返すほど、感謝がこみ上げてきます。

その7年目、選手として更なる高みを目指す為、よりデータを駆使するようになりました。

成績は伸び始め、ツールド栃木総合5位、タイランドとツールド熊野のステージ優勝、全日本選手権4位と自分でもトレーニングの成果を手応えとして感じていました。

ですが、それと同時に僕の傲慢さなども増していきました。

自分の成績に執着する姿勢が強くなっていきました。

ロードレースはチーム競技、ですが僕はその言葉とは真逆の生き方をしていました。

キャプテンをしていた時からや、そもそものそれ以前の僕自身の性格問題からチームメイトと心の溝が広がっていきました。

簡単に言うと、傲慢で自分勝手、言動の荒さ、など、沢山問題がありました。

それを長い年月続けてきました。

溝が広がるのは当然だし、周りの人にはたくさんの苦労をかけました。

それを、8年目に入ったとある時期に、過去1番向き合える機会がきました。

後輩が正面から不満を僕に言ってくれた事がきっかけでした。

僕ならめんどくさい先輩や難しい先輩がいたら、向かうのではなく避けてしまう事もあるかもしれません。

ですが、その時は後輩は僕に向き合ってくれました。

そして、今まで気付けなかった部分をたくさん知る事が出来ました。

それが、僕にとってどれほど大きい事で有難い事かは、今も尚感じ続けています。

もちろん、まだまだ未熟だし、まだまだ気づけていない部分もたくさんあるはずです。まだまだ迷惑をかけています。

これから、もっと自分自身が成長していく為にその感謝の気持ちを忘れずに進んでいこうと思います。

そして、向き合ってくれたチームメイト、沢山の方々の支えがあり2019年の全日本選手権で勝つ事ができました。

いつも野寺監督が色々と準備してくださり、いつも大久保さんが毎日自転車をピカピカにしてくれて、いつも鳴島さんが夜遅くまでみんなの身体をほぐしてくれて、久保くんも色々準備をしてくれて、その他スタッフの方々が助けてくれて、たくさんの方がレースを応援してくれて、レース運営の携わる方のおかげでレースができました。

そして、チームメイトなくして勝利などあり得なかったです。

木村キャプテンは僕には難しくて出来なかった事をこなし、完璧にチームをまとめています。本当に凄いし尊敬します。

そして、チームメイトもまた木村キャプテンを信頼し支えています。

全ての出会いにおいて言える事ではありますが、2019年のチームメイトという視点においては、木村キャプテンをはじめとする、一丸、湊、横山、黒枝、小山、中井、中田、素晴らしいチームメイトと巡り合えた事が本当に嬉しくて幸せです。

支えて下さった全ての皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

そして更に、NTT Pro Cycling の一員としてヨーロッパに挑戦できるチャンスを頂きました。

沢山の支えがあり実現した、挑戦。


僕にできる皆さんへの感謝のお返しは、全力で頑張って先に繋げていく事です。

僕のモットー「愛と感謝とリスペクト」を胸に全力で頑張ります。

まずは、トレーニングキャンプだ!頑張るぞ!
コメント
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