既に述べてきたように国の巨額の借金の返済方法は、まともな手段(景気回復)による方法では、返済不可能です。
あるとすれば非常手段ですが、考えられるのが次の三つ。
1)国は資産凍結と預金封鎖してたとえば5億円以上の金(マネー)の所有分を国家に返却させる。一方、新札を発行し、旧札の有効期限を例えば、新札発行後半年以内とする。
2)ハイパーインフレを起こす。例えば、仮に物価が200倍になれば、いまの消費税による税収、約10兆円が、消費税だけで2000兆円の税収になり、その税収で借金を消す。そうなると金持ちたちは、円をドルや、ユーロに替えて国外へ脱出をはかるものが出るかもしれない。それを防ぐために、預金封鎖と資産凍結という非常手段をとる必要があるかもしれない。国外へ脱走したい奴は脱走させればいい。
上述の手段は、国家権力による非常手段が必要です。好ましくないことは言うまでもありません。
3) 「国の借金をチャラにする方法」
本題に入る前にまず蛇足を述べておきます。
先ず、もう一度、「金(マネー)とは何か」を考えてください。「お金って一体、何なのさ」のところでのべましたが「金」とは、所詮虚ろなものです。人間はこの虚ろなものを求めて血眼になっているのです。
日本の「金」(マネー)円」の出所は、国家ですね。これについては誰でも疑いを挟む余地はありません。つまり、国家は「無」から「有」を作り出しているんです。逆に言えば、「無」から「有」を作り出せるからこそ国家足りうるのです。
昔(金本位制)は、「金」はゴールドという実体のあるものでしたから、「無」から「有」を作り出すわけにいかなかったのです。
1971年8月15日、ニクソン大統領は突然、金とドルの交換停止を宣言して、世界をおどろかせました。「金本位体制」の崩壊です、いわゆるニクソン・ショックです。「金」(ゴールド)は、通貨としての役割を終わらせ、単なる商品としたのです。同時に、機軸通貨をドルとする「変動為替相場制」に移行したのです。
その背景には、長引く「ヴェトナム戦争」の出費で、「金」(ゴールド)が枯渇したからです。今、アメリカはイラク戦争の出費で、多額の借金を重ねて機軸通貨「ドル」の信頼が揺らいでいます。国家としての「借金」というなら、実は日本よりアメリカの方が、はるかに深刻なはずです。その理由は説明するまでもないでしょう。
アメリカは、次にどのような「手」を考えているのだろうか。ひょっとしてアメリカは、1971年以降ひそかに、「金」(ゴールド)を集めて備蓄してきたってことはないだろうか。そしてある時、突然「金本位制」に復帰宣言して、新たな「通貨」を発行するか、もしくは現在の「ドル」の価値を大幅に下落させる。
そして日本や中国にたいする借金返済を容易にする。アメリカのことですから、その程度のことは考えていたほうがいい。日本国内の借金で右往左往する日本の幼稚な政治家たち、国民は哀れなものですね。
いわば、上述の(2)と同様な手段をとる。その場合、問題となるのが債権大国、日本と中国である。日本の場合、アメリカの言いなり国家だから、日本の反発は歯牙にもかけないでしょう。日本に対しては表向きのリップサービス程度でごまかすだろう。しかし、中国に対してはそうはいかない。
膨大な「核」もあり、宇宙で他の衛星を破壊する技術もあり、ミサイルを世界のどこにでも飛ばす技術もある。アメリカは中国に対して、今後どう向き合っていくのだろうか。
次回は、「国の借金をチャラにする方法」についての具体的に述べます。
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