地味ながら、本件は極めて重要な問題を孕んでいます。
日本の食料自給率は、20年以上前から下がり続け、ここ10年ばかり約40%台がずーっと続いています。農水省が食料自給率を高める努力をしていますが、改善の兆しがありません。
私たちは、せめて生鮮野菜くらい安心して国内産を食べたいと思うが、それさえままなりません。
食料自給率の問題の本質は、農業では飯が食えないからです。兼業農家が多いのも農業だけでは飯が食えないからです。
リストラされた」人のなかには、農業をやってみたいと思っている人がたくさんいます。しかしやりたくても出来ないのが現状です。都市近郊では、農業よりもゴルフ場経営のほうが有利だからです。
ネットの友人、kenkensyaさんという方が、「神州の泉」というブログに、「ゴルフと鳩山邦夫氏」と題して次のようなコメントを寄せられていたので、その後半部分を転載します。
「ゴルフと鳩山邦夫氏、
ゴルフまたはゴルフ場が自然を満喫しているように見えながら実は大きな環境破壊であることに言及されていたのを目にしたのは政治家では鳩山邦夫氏だけである。確か「飛行機に乗って上空から見れば、ゴルフ場っていうのは大きな環境破壊だということが分かる」という旨のインタビュー記事を読んだことがある。
私は強く頷くとともに、こういう見解を持てるのは鳩山氏の趣味(蝶の収集)が自然を相手にしたものだからだろうと想像した。
話は変わるが、私は日本文化の源を造りだしているのは、青々とした森の樹木(但し広葉樹)と、そこから絶えることなく流れ出る清流の水だと思っている。これこそが日本の他国と比較した場合の大きな特徴であり優位性である。従って中国の発展が巷間騒がれるようになってきた10年程前から「中国は早晩、水問題で行き詰まる」と公言してきた。
次の衆議院選挙の結果がどうなるのか、そしてその後の政界や日本経済が如何様に動いてゆくかなどは、私の予想能力の範囲を大きく超えている。しかし蟷螂の斧と知りながら言えることもある。
どれだけ米国が日本を収奪し、ハゲタカが買弁勢力と組んで肉一片さえ残らぬまで我が国の国富を食い物にしようとも、日本古来の豊かな森林が保存され、清冽な水が湧き続け、田圃に水を湛えながら海まで流れるような環境、そして教育さえしっかりしておけば日本は必ず復活する。私はそのように信じています。 以上転載終わり。
海外から帰国するとき、着陸待ちの成田の上空から地上を眺めると、驚くほど多くのゴルフ場が散在しているのに気づいた人も多いと思う。特に冬場、冬枯れした芝生のゴルフコースがミミズ状に侵食されているのがわかります。狭い千葉県内にゴルフ場は158場、県別の面積あたりのゴルフ場数は全国トップ。里山を壊したゴルフ場は、将来温暖化が進み、渇水がすすむと保水力を失い、砂漠化するのではないかと心配するほどである。エコ、エコという前に、狭い日本、ゴルフ場が環境を破壊している事実には誰も目を向けるものはいない。
儲け第一主義の市場原理主義社会では、農業よりもゴルフ場経営のほうが有利で、且つ環境なんて二の次三の次だからです。もう一つ重要な問題があります、為替の問題です
アメリカ、カナダ、フランス、オーストラリアの自給率は100%を越えています。穀物の自給率に至っては、日本は27%しかありません。
次回は「日本の食料自給率が何故低いのか」の本質問題に触れてみたいと思います。