百聞百見

ふじもと百男の政治活動日記

総務常任委員会管内調査(但馬丹波地域)

2010年08月02日 05時46分50秒 | インポート

Photo  Jiopaku  Photo_2

  7月28~30日の3日にわたり、総務常任委員会の管内調査で但馬丹波地域を視察した。

 1日目、丹波から入り、京都府境に近い篠山市小田中の「篠山チルドレンズミュージアム」を視察した。廃校になった中学校の施設を活用、地域の活性化をめざしてつくられた施設である。一度訪れてみたいと思っていた施設だった。昔懐かしい木造平屋建の校舎を利用し、教室には昔の遊び道具や給食などが展示されていたり、他に図書室や遊び体験施設もつくられていた。窯や芝生運動場なども整えられて、キャンプも可能になている。開館当初に比べて入場者は半減ということだったが、新たな指定管理者のもと、年間を通してさまざまなワークショップや体験宿泊プランなども開かれ、新たな展開を目指している。ちょうど幼稚園児の団体や家族連れが来ていて、聞いてみると、最近は京都府からの来館者も多いという。チルドレン・・・だが、大人が結構楽しめる施設だなとも思った。

 篠山市街から北に向かって車で約10分もかからない山の中に丸山集落がある。12軒の古民家があり、何か昔にタイムスリップしたような美しい風景の小規模集落を視察した。丸山集落では、空き古民家を活用してレストランや農家民泊施設が開かれていた。地区では、古民家再生、小規模集落元気作戦等の補助事業を活用し、国や県の支援を受けながら地区再生に取り組んでいる。蔵を改造したレストランで、自治会長さんから苦労話などを聞いた。その後、丹波県民局での調査を行い1日目が終わった。

 2日目は、鳥取県境に近い美方郡新温泉町の山陰海岸ジオパークを視察した。館長さんの熱い説明を聞き、山陰海岸の地球的地学的価値を認識した。玄武洞や山陰海岸の奇岩などの美しさや珍しさは知っていたが、それらがもつ地質学的な価値をあらためて知ることになった。午後、香美町役場で財政状況等についての調査を行ったのち、豊岡市城崎町の「ハチゴロウの戸島湿地」を視察した。コウノトリを育む生態系の再生をめざし、湿地づくりが行われていた。ハチゴロウとは8月5日にコウノトリが飛来したことに由来する。自然の復元には、知恵と技術が必要だということを認識した。そののち、但馬県民局にて調査を行った。

 3日目は、養父市関宮町の葛畑農村歌舞伎を視察した。明治のはじめに発祥した同地区の農村歌舞伎は戦前、但馬一円を公演してまわるほど活況だったという。その後、時代の変化とともに衰退していた歌舞伎を復活し、今では子ども歌舞伎へとつなぐ活動に発展している。その地域自立活性化の取り組みの経緯、農村歌舞伎の舞台、子ども歌舞伎の練習風景などを視察した。回り舞台の下のしくみも見せてもらった。夏休みを利用して6年生と3年生の子どもが稽古をしていた。公演が終わると涙が出るほど感激するという大人の言葉が印象的だった。午後は出石の永楽館を視察し、出石まちづくり公社の取り組みや永楽館の活用などについて調査した。昔懐かしい芝居小屋の永楽館を復活し、歌舞伎や狂言の公演、さらにはカラオケ大会や文化祭など幅広く活用している。「古いものを大切にする」ことを基本にまちづくり、観光振興に取り組んできた公社の苦労の一端を知ることができた。

 但馬丹波地域では、人口減少、少子高齢化、限界集落、医療福祉等の多くの課題を抱えながら、その美しい自然と豊かな食を地域活性化にどう生かし、新たな展開を切り拓いていくかの模索が続けられている。そうした事例を現場の視察を通して実感することができた。

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