島根県出雲市の砂原遺跡で日本最古の12万年前の旧石器が発見されたというニュースに、発見者として成瀬敏郎先生(兵庫教育大学名誉教授)のお名前が出ていたのを知って二度びっくりした。私が兵教大附属中に勤務、また大学院在学中に先生からご指導いただいたことがあり、誠実で研究熱心な先生というイメージが印象として強く残っている。その成瀬先生が大発見!うれしくなってしまう。
中学校で社会科教師として歴史を教えていた頃、日本の旧石器時代の時間には必ず相沢忠洋さんによる岩宿遺跡の旧石器の発見を取り上げていたが、これからは成瀬敏俊郎先生の石器発見がエピソードとして取り上げられるようになるかななどと思ったりした。また、苦い思い出として旧石器発見のねつ造事件があった。新聞記事などを使って授業で取り上げたのにそれがねつ造だったとわかったときの悔しさをまだ覚えている。
成瀬先生がふるさとの出雲で調査研究を続けておられたことも今回のニュースで知り、先生の研究者としての生き方にあらためて大切な教えをいただいたことに感謝。