語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【保健】前糖尿病患者は食習慣の改善を ~全国糖尿病週間~

2015年11月01日 | 医療・保健・福祉・介護
 (1)今年の「全国糖尿病週間」は11月9~15日だ。全国で糖尿病発症予防と重症化予防に向けた啓発活動が行われる。

 (2)「国民健康・栄養調査(2013年)」によれば、国内の
   糖尿病有病者:HbA1c(国際基準値)6.5%以上or医療機関で治療中の者
の割合は、
   男性:16.2%(6人に1人)
   女性: 9.2%(10人に1人)
 50代以降に有病率が増加することが示されている。
 50代以降は、男女ともいわゆる更年期に入る(男性も、だ)。加齢とともに性ホルモンや副腎アンドロゲンなど抗糖尿病に働くホルモン群の分泌が低下し、多かれ少なかれ発症リスクが上昇。
 加齢は免れない移譲、その他のリスクへの手当が肝心だ。

 (3)まして秋の検診で
   空腹血糖が黄信号or空腹時血糖は正常でもHbA1cが5.7~6.4%
の人は、すでに「前糖尿病」状態だ。
 速やかに自分の食習慣を見直そう。ついでに過体重も是正したい。

 (4)日本糖尿病学会の糖尿病治療ガイドラインによれば、糖尿病の発症リスクを明らかに下げる食品は、次のものだ。
   「食物繊維」
   未精製穀類などの「低GI食品」
 GI:グリセミック・インデックスとは、食物中の糖質の吸収度合いを示したもので、食後2時間のうちに血中に入る糖質の量を反映している。GI値が高い食物は、発症につながる食後高血糖を引き起こしやすいのだ。
 実際、日本人対象者を含む複数の試験結果からは、次のことが報告されている。
   ①「白いご飯」(高GI食品)
   ②食物繊維をたっぷり含む緑色野菜(低GI食品)
のそれぞれについて、
   ①が1杯(158g)増加するごとに、糖尿病発症リスクが11%上昇する。
   ②の摂取量を1日約120g増やすと、糖尿病発症リスクが14%減少する。
 このほか、日本人男性を対象とした試験では、
   ③魚介類の摂取量が多いほど、発症リスクが低下。
   ④青魚に含まれるお馴染みのEPAやDHAの摂取量が良い。

 (5)ということで、モデル晩ご飯は、秋の味覚と食物繊維満載の
   「キノコご飯と秋鮭、青菜のおひたし添え」
はいかが? ただし、ご飯のお代わりはないものとして。

□井出ゆきえ(医学ライター)「全国糖尿病週間(11月9~15日) 前糖尿病の方は食習慣の改善を ~カラダご医見番・ライフスタイル編 No.2~」(週刊ダイヤモンド」2015年10月日号)
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