(1)炭水化物を制限する食事「糖質制限」は市民権を得たが、「体脂肪」を減らすには「脂質制限」が有効らしい。
世に数多く見られる糖質制限vs.脂質制限は、ほとんどが自己申告や外来における問診によるもので、厳密な事実に基づくデータとは言い難い。
先日報告された米国立衛生研究所(NIH)の研究は、対象者全員を入院させて食事や運動量などを管理し、データをとった点がミソだ。
(2)対象者は、
・平均BMI(体格指数)が35.9の肥満者
・19人(男性10人、女性9人)
・平均年齢35.4歳
全員がNIHの関連施設に2週間×2回入院し、毎日1時間のトレッドミル運動をこなし、一定の身体活動量を維持した。
入院初日からの5日間は、総エネルギー量2,740kcalは次のバランスの良い基本食。
糖質50%
脂質25%
蛋白質15%
それに続いて、
グループ1:初回入院時に6日間の糖質制限+2回目入院時に6日間の脂質制限
グループ2:その逆
の2つの群に無作為に割り付けられた。
①糖質制限・・・・糖質を800kcal減らす(糖質30%、脂質50%、蛋白質20%)
②脂質制限・・・・脂質を800kcal減らす(糖質71%、脂質8%、蛋白質21%)
両制限食の総エネルギー量は1,928kcalだった。
(3)結果は、1日あたりの体脂肪減少量は、
①糖質制限・・・・35g
②脂質制限・・・・89g
と脂質制限が有意に多かった。①糖質制限ではインシュリン分泌量が低下し、脂質燃焼量が」増加したにも拘わらず。
研究者は、「体脂肪の減少には、インシュリン分泌が関与する必要はないのかもしれない」と推測している。
また、総コレステロール値など脂質の検査値は、②脂質制限で改善していた。
(4)あなたがすでに2型糖尿病予備群であれば、インシュリン分泌の負担軽減が期待できる②脂質制限は一考に値するだろう。
一方、心筋梗塞の既往や家族歴がある方は、②脂質制限の改善効果が望ましい。
ただし、研究者はこうも言っている。「実生活では“続ける”ことが重要であり、自分はどちらの食事療法ならば続けられそうか、を考えて選択すべきだろう」と。
□井出ゆきえ(医学ライター)「体脂肪を減らすには 糖質制限より脂質制限? ~カラダご医見番・ライフスタイル編 No.2~」(週刊ダイヤモンド」2015年10月日号)
↓クリック、プリーズ。↓
【参考】
「【保健】受動喫煙が歯周病リスクに ~ただし男性のみ~」
「【保健】貧乏ゆすりが命を救う? ~マナーより健康~」
「【保健】「高収入の勝ち組」の健康リスク? ~50歳以上の有害な飲酒~」
「【保健】照明用白色LEDのブルーライトは安全か?」
「【保健】目の愛護デー ~緑内障による失明を予防~」
「【保健】長時間労働は脳卒中リスク ~週41~48時間でも上昇~」
「【保健】ほぼ毎日食べると、死亡リスクが14%減少 ~唐辛子~」
「【保健】水族館でリラックス効果 ~血圧・心拍数に好影響~」
世に数多く見られる糖質制限vs.脂質制限は、ほとんどが自己申告や外来における問診によるもので、厳密な事実に基づくデータとは言い難い。
先日報告された米国立衛生研究所(NIH)の研究は、対象者全員を入院させて食事や運動量などを管理し、データをとった点がミソだ。
(2)対象者は、
・平均BMI(体格指数)が35.9の肥満者
・19人(男性10人、女性9人)
・平均年齢35.4歳
全員がNIHの関連施設に2週間×2回入院し、毎日1時間のトレッドミル運動をこなし、一定の身体活動量を維持した。
入院初日からの5日間は、総エネルギー量2,740kcalは次のバランスの良い基本食。
糖質50%
脂質25%
蛋白質15%
それに続いて、
グループ1:初回入院時に6日間の糖質制限+2回目入院時に6日間の脂質制限
グループ2:その逆
の2つの群に無作為に割り付けられた。
①糖質制限・・・・糖質を800kcal減らす(糖質30%、脂質50%、蛋白質20%)
②脂質制限・・・・脂質を800kcal減らす(糖質71%、脂質8%、蛋白質21%)
両制限食の総エネルギー量は1,928kcalだった。
(3)結果は、1日あたりの体脂肪減少量は、
①糖質制限・・・・35g
②脂質制限・・・・89g
と脂質制限が有意に多かった。①糖質制限ではインシュリン分泌量が低下し、脂質燃焼量が」増加したにも拘わらず。
研究者は、「体脂肪の減少には、インシュリン分泌が関与する必要はないのかもしれない」と推測している。
また、総コレステロール値など脂質の検査値は、②脂質制限で改善していた。
(4)あなたがすでに2型糖尿病予備群であれば、インシュリン分泌の負担軽減が期待できる②脂質制限は一考に値するだろう。
一方、心筋梗塞の既往や家族歴がある方は、②脂質制限の改善効果が望ましい。
ただし、研究者はこうも言っている。「実生活では“続ける”ことが重要であり、自分はどちらの食事療法ならば続けられそうか、を考えて選択すべきだろう」と。
□井出ゆきえ(医学ライター)「体脂肪を減らすには 糖質制限より脂質制限? ~カラダご医見番・ライフスタイル編 No.2~」(週刊ダイヤモンド」2015年10月日号)
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【参考】
「【保健】受動喫煙が歯周病リスクに ~ただし男性のみ~」
「【保健】貧乏ゆすりが命を救う? ~マナーより健康~」
「【保健】「高収入の勝ち組」の健康リスク? ~50歳以上の有害な飲酒~」
「【保健】照明用白色LEDのブルーライトは安全か?」
「【保健】目の愛護デー ~緑内障による失明を予防~」
「【保健】長時間労働は脳卒中リスク ~週41~48時間でも上昇~」
「【保健】ほぼ毎日食べると、死亡リスクが14%減少 ~唐辛子~」
「【保健】水族館でリラックス効果 ~血圧・心拍数に好影響~」
特に今のアメリカは、もう他の分野(武器関係は除く)で儲けが少ないので、こういう実験をしたりして人々を脅しているとしか思えない。
こんな奴らがTPP成立後日本に大挙押し寄せて来るんだろうなァ(怒)