東京都立大泉高等学校の情報科の公開授業を参観してきました。「マジカルスプーン」という教材、生徒がスプーンを使ってパソコンに入力した命令よって飛行船を飛ばすという発想に以前から興味を持っていました。今回、初めて実際の授業場面を見学させていただきました。
授業では、生徒が1分交代で飛行船を飛ばしていました。生徒のほとんどがコンピュータに対して命令を入力できず、思い通りに飛行船を飛ばすにはいたりませんでした。1分では短すぎた印象です。この1時間だけを見ると、生徒は楽しんで取り組んでいましたが、結局何を学んだのか、待っている生徒の学びは保障されているのかなど疑問に思う点がありました。飛行船がエアコンからの風に影響を受け、生徒は思い通りに飛ばせませんでした。なぜ飛行船でなければいけないのかというのも疑問点です。これについては他の文献に説明されているのでしょうか。この教材は2符号でコンピュータに対して命令を与えているだけであり、制御の仕組みまでは学べないのが、せっかく実物の機械を使っているのにもったいないと思いました。
配布された資料によると、この授業の前段階では、符号理論について生徒が学習しているようです。パリティビットなど、重要な内容が含まれています。その上で飛行船の動作に関する命令を生徒が2符号で設計したようです。大変興味深い内容です。自分の作った符号で飛行船が飛んだら確かに感動があると思いました。「情報A」だからという理由で、「総合実習」と名付けたワープロや表計算、プレゼンテーションの利用を中心に位置づけている学校が多い中、このような実践は今後の教科「情報」を支えていくものだと期待しています。
最後に開発者の方が生徒に向けてお話をされましたが、この方は都立大泉高等学校の卒業生だそうです。技術屋らしく、とても力強いお話が聞けました。
授業では、生徒が1分交代で飛行船を飛ばしていました。生徒のほとんどがコンピュータに対して命令を入力できず、思い通りに飛行船を飛ばすにはいたりませんでした。1分では短すぎた印象です。この1時間だけを見ると、生徒は楽しんで取り組んでいましたが、結局何を学んだのか、待っている生徒の学びは保障されているのかなど疑問に思う点がありました。飛行船がエアコンからの風に影響を受け、生徒は思い通りに飛ばせませんでした。なぜ飛行船でなければいけないのかというのも疑問点です。これについては他の文献に説明されているのでしょうか。この教材は2符号でコンピュータに対して命令を与えているだけであり、制御の仕組みまでは学べないのが、せっかく実物の機械を使っているのにもったいないと思いました。
配布された資料によると、この授業の前段階では、符号理論について生徒が学習しているようです。パリティビットなど、重要な内容が含まれています。その上で飛行船の動作に関する命令を生徒が2符号で設計したようです。大変興味深い内容です。自分の作った符号で飛行船が飛んだら確かに感動があると思いました。「情報A」だからという理由で、「総合実習」と名付けたワープロや表計算、プレゼンテーションの利用を中心に位置づけている学校が多い中、このような実践は今後の教科「情報」を支えていくものだと期待しています。
最後に開発者の方が生徒に向けてお話をされましたが、この方は都立大泉高等学校の卒業生だそうです。技術屋らしく、とても力強いお話が聞けました。
授業者としては,もっと試行錯誤する時間を与えたかったのですが,現行のカリキュラムでは1週間に1時間のみですので,長い期間かけて飛行船ばかりやるわけにもいかず,苦しい選択でした.制御のしくみも,手元に実機があれば,必要なときに取り出して説明することもできたと思います.来年は週2時間になりますし,飛行船も一定期間レンタルできるようなので,もっと落ち着いて取り組めると思います.
とはいえ,厳しい目で見ていただけることがとても少ないので,励みになります.ありがとうございました.
飛行船が班の数だけあれば、待っている生徒がなくなるし、操作の時間を十分にとれるのでよいと思うのですが、それだけの数の飛行船を飛ばすスペースはないですよね。この教材の限界を感じてしまうのですが...
飛行船の数については,班の数とはいいませんが,2~3班に1つ,4人1班にして3~4台はあると,作戦会議から実験までいいタイミングで授業ができそうですね.ネックは,飛行船を買う予算でしょうか・・・あとヘリウムガスの値段も・・・生徒の反応を見ると,必修でやる意義を感じるところですが.
ただ,システムそのものは,スプーンで制御する部分を置き換えれば自動運転できそうなところまで完成されているので,システム面から詳しく理解するための教材として選択科目で使う,という考えもアリだと思います.せっかくここまでのものが出てきたので,無くすには惜しい.
開発者から出ている文献リストは,リンク切れになって見ることができませんでしたが,電子情報通信学会の信学技報などに数通,出ていたと記憶しています.