お寺さんぽ Ver.03

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かみあり/染屋カイコ (漫画)

2009年08月20日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は…本来であれば山名氏の続きなんですが、ちょっとブレイク。
いろいろと神様が登場する珍しい漫画を発見したので、いつもとはやや異なる雰囲気(笑)にて、そちらを軽くご紹介してみようかと思いました。

そんな訳で。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「染屋カイコ(そめや・かいこ)」センセの「かみあり 1巻」です。

★まんがデーター [11/15]
・絵   :■■■□□
・話   :■■■□□
・独創性:■■■■■
・属性 : 神様・コメディー
・おまけ: あとがき漫画「染屋カイコのそうだ出雲に行こう」
      作品紹介、カバー裏に裏話漫画。
・その他: 6話+おまけ収録、現在は1巻まで発売中。


島根県の学校へ転校してきた「千林幸子」は空を漂う魚群に驚いていました。
クラスメイトの「岡家絵美」曰く…
「天下もろもろの神、出雲国にゆきて異国に神なきが故にかみなし月というをあやまれり(奥儀抄)」
…ということで、時期が10月(神在月)であったことから、街中には日本から異国の神様までが集合していたのです。
簡単ですがだいたいそんな感じ。

主人公「幸子」・「絵美」ら人が様々な神様たちと交流する、ファンタジー・コメディーという漫画です。
当然ですが、それなりに知識(かなり広範囲)があった方が楽しめます。
ただ、神様について宗教ちっくな、あるいは大仰な描き方はされておらず、冷静で現実的な視線でした。
こんな感覚のが日本人向きだと思います。
ある程度の漫画っぽい解釈が組み合わされているため、楽しく読み進めることができるでしょう。


※左:ヒヌカンさま 沖縄県での火の神。かまどを守護するため料理にも登場します。
※右:弁財天 仏教・神道どちらでも登場する芸能神。言わずと知れた七福神の一人。

さて、このブログでは過去に何度か書いていますが。
例えば歴史について学ぶ際に、単に難しい活字だらけの本を与え、ひたすら記憶を繰り返させるような勉強がそもそも間違いだと思います。
そんなん楽しい訳がありませんし、年号・事柄暗記したことで何の役にも立ちません。
”どういうコトが誰によって行われ、それによってどうなったのか?”を知るのが重要でしょう。
そこで、漫画、映画、ゲームなどという手段が考えられるのです。

日本史は多少自信のあるひでるさんですが、世界史についての知識は皆無です。
本を読もうと頑張ったこともありますが…あまり頭に入ってきません。
ただ、「ビサンツ帝国」に「アレクシオス」という王様がいた、というのは知っているんですね。
明確に記憶しているんですね。

それはなぜか?

…察しの良い方、その通り。
ゲームに登場していたからです。
(⇒光栄:「蒼き狼と白き牝鹿ジンギスカン」)
ちょっと調べると、ゲームに登場していた彼は「アレクシオス三世」で二代皇帝。
どうやら、あまり優秀な王様でなかったというのが分かります。
「ビサンツ帝国」というのも、「東ローマ帝国」の別称みたいでした。

そんな感じに、ゲームでの印象(人物絵ですね)がすぐ頭に浮かぶため、調べた際にも他の単語より遥かに頭へ入ってきやすいのです。
まぁ、ゲームやって「楽しかったー」でパチリと終わってしまっては何にもなりませんが。
(※それでも、後に授業などで見かけた際には普通より興味わくでしょう)

だから戦国史に興味を持ったら「大河ドラマ」とか「信長の野望(光栄)」をプレイするのが早道だし、平安期なら「暴れん坊少納言/かかし朝浩」という漫画。
鎌倉初期なら「源平合戦(光栄)」、幕末なら「お~い!竜馬/小山ゆう」、三国志なら「横山光輝」センセ、ナポレオンなら「ランペルール(光栄)」、フランス革命なら「ベルサイユのばら/池田理代子」…って、もういいですか。

ともかく、この様々に娯楽ある現代では、色々と学びやすい、その切っ掛けとなりやすい手段が存在しているのでした。
だいぶ長くなりましたが、そこで今回の漫画「かみあり」です。
前述しているように、めんどくさい感じなく世界の神様らを軽いタッチで描いているのが良い。
何も知らないより、後々になって絶対にとっつき易くなる筈です。
まぁ、歴史と違ってあまり勉学では必要ない知識かもしれませんが…。


※右:天使ガブリエル キリスト教では四大天使の一人。絵画などでも白百合を持っているようです。
※左:アガレス大公爵 悪魔の一人。ソロモン七十二柱の魔神なんだって。

欲を言えば、単行本には漫画から切り離した形での解説ページがほしかったところ。
いちおう説明もされているんですが、お話の中にある場合は虚実混ざっているため、鵜呑みにし辛いのですよ。
ほら、バカボンで「西から昇ったお日様が東に沈む~♪」という歌がありましたけど、実際はその反対ですよね。
…うー、この例えいまいち相応しくないですが、そんな感じ。
漫画としての演出・現実が区別つきにくいものはあると思うんです。
こちらの「かみあり」はかなり分かり易く描かれていましたけど。

神様単独の紹介は無論のこと、たまにその周辺事情まで裏話ちっくに描かれているのが最大のオススメポイント。
他ではなかなか見られないタイプで、微妙な隙間を突いたような漫画でした。
神様について興味を持った方、これから勉強したいと思っている方は、息抜きにでも読んでみるのがいいのではないでしょうか。





かみあり 1 (IDコミックス REXコミックス)



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