日比谷同友会 園芸友の会

日比谷同友会 サークル活動

第147回例会報告

2013年06月06日 | 例会報告

   園芸友の会 第147例会

 旧古河庭園(東京都北区)見学観賞会 25.5.24(金)

 

 好天に恵まれた新緑の5月24日、園芸友の会恒例、春の例会として見学観賞会が旧古河庭園で開催されました。参加者は14名で午前9時45分にJR駒込駅に集合し、バスに乗り見学地に着きました。ウイークデーにもかかわらず多くの見学者で混雑していました。春の[バラフェスティバル]が開催されていて外国人の見学者も多数いました。入口正門を入るとチケツト売場があり入場料を支払ってから園内に入り、売場の脇にパンフレツトや土産売場の店があり、日付入り来園記念のスタンプもありました。

● 庭園紹介

 旧古河庭園は東京都北区にある都立庭園で、1917(大正6年)に古河財閥3代目当主古河虎之助邸宅として西洋館と庭園が造られ現在の形に整えられました。現在の洋館と洋風庭園の設計者は、英国人ジョサイア・コンドル博士です。旧岩崎邸庭園洋館、ニコライ堂、鹿鳴館なども設計し、日本建築界の発展に大きく貢献をしました。日本庭園の作庭者は、数多くの庭園を手掛けた小川治兵衛であり、この庭園の他に平安神宮神苑、南禅寺界隈、丸山公園、別荘庭園などを作庭した。2006年に大正時代初期の形式を留めた庭園が評価され国の名勝に指定されました。

○ 開園年月日:都立公園として昭和31年4月30日開園

○ 開園面積:30,780㎡ 高木2200本 低木7500㎡ 芝生1500㎡

 台地上に洋館を、斜面上に洋風庭園、台地下の低地部に日本庭園が配置され、見事に調和されて素晴らしい景観でした。春バラに合わせて「バラフェスバルのイベント」が開催されていて夜はライトアップが行われています。 

● 洋館(大谷美術館)

  

 入場料を支払ってから園内に入ると、石造りの洋館が目に入り、建物は地下1階・地上2階建で主構造はレンガ造り、外観は小松石の野面積み、屋根は天然スレート葺きの屋根が特徴です。1917年(大正6年)竣工で外観はルネサンス調です。建物内の見学は、事前の予約が必要で1日3回、約1時間ガイドさんが説明してくれました。

 関東大震災時には約2000名の避難者を庭園内に収容したそうです。第二次世界大戦中は陸軍に接収され、終戦後は連合軍に接収されイギリス大使館付駐日武官の宿舎などに利用されていた。返還後30年間も放置された状態が続いたが1982年から7年間かけて修復工事により現在の状態に復元された。1階は食堂、ビリヤード室、喫茶室などで結婚式やコンサート等に利用され、喫茶室でバラを望みながらお茶を飲むことが出来ます。

 室内は大正時代そのまま天井漆喰塗り、壁、床の木目は重みがあり素晴らしかった。2階は家族の居室、お客様接待室などです。和室と洋室の調和が保たれていて感動しました。約1時間ガイド説明の見学でしたが皆感動し、思い出でになったと思います。( 建築面積 延べ床面積414坪 )

● 洋風庭園(バラ園)

  洋館の手前に広がる庭園はバラの見ごろで多くの人が訪れていました。 

 

 約90種類180株の華やかなバラが咲き誇る庭園、テラスが階段状に連なるイタリヤ式庭園と、平面的で整形式なフランス式庭園の2つの技法が取り入れられています。ツツジ・黄・白モッコウバラ・大輪バラが見ごろでした。プリンセスミチコ・マサコ・ロイヤルプリンス・インカなどの株も並んでいて大勢の見学者が訪れていました。

● 日本庭園 

  

 小川治兵衛が作庭した庭園で、庭園の中心にある、心の字に似せた池「心字池」、大滝、茶室が配れています。大滝は10mの高さから水が流れ落ちています。水の音が山の渓谷の趣をだしていて落ち着きます。崩石積と庭門で仕切られた茶庭の中に茶室がありました。

 枯滝は水を使わないで山水の景観を表現する「枯山水」の道具立てのひとつで、御影石・青石・五郎太石などで造られています。園内にはペンチも沢山さんあり、庭を眺めながらゆっくりと時間を過ごしました。

● 見学観賞まとめ

 約3時間の見学でしたが、素晴らしい好天に恵まれて、都会の中での静寂を楽しみながらルネサンス風の洋館と洋風庭園、日本庭園を観賞しました。武蔵野台地を巧みに利用し、台地・斜面・低地の地形を生かした西洋庭園と日本庭園が見事に調和されて素晴しい景観でした。バラが咲き誇る洋風庭園と重厚な洋館、そして風情ある日本庭園を味わう事で優雅な一時と思い出になる観賞会でした。

 見学後近くの割烹で、季節のわっぱ飯の昼食を食べ、ビールでの乾杯で楽しい一時を過ごしました。ぜひ皆様方も一度見学して下さい。

※ 参加者 阿部正之、折笠彌、小峯茂樹、椎名迪子、篠原周二、土屋博、中島汎仁

  長山東、林憲 男、松本哲男、光藤 勲、若本孝雄、若本美代子、内海秀明 (内海 秀明 記)


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