日比谷同友会 園芸友の会

日比谷同友会 サークル活動

第194回例会報告

2023年11月25日 | 例会報告

   園芸友の会では、下記の通り、秋の屋外例会でJR駒込駅近くの「特別名勝 六義園」を訪問しました。この日は、風も無く穏やかな暖かい日でした。
  例会活動を振り返りますと、今年は6回実施していて今回は今年最後の例会でした。春の屋外例会は、川崎市の「生田緑地バラ苑」を訪問し、残る4回はオンライン例会(サイバーサロン)でした。 オンライン例会では、札幌、福岡、大阪堺の会員が参加されますが、今回は関東在住の会員での例会でした。

        日時:2023年11月21日 10:30 JR駒込駅北口集合
    場所:特別名勝 六義園
    参加者:(敬称略)阿部正之、阿部夫人、林憲男、小峯茂樹、
        生駒憲治、黒田すみれ、本多孝之、内海秀明、中島汎仁

 このところお休みされていた、前幹事代表の阿部さんがご夫妻で参加されましたが、なんと先月(10月)、ダイアモンド婚(結婚60周年)を迎えられた幸せご夫妻で、例会の雰囲気もどこかほんのり温かなムードに包まれたのでした。 会員には記念品を持参されるご配慮に預かりました。

六義園入り口にて                入ったところで・・

        

         JR駒込駅にて集合
             
                  

 六義園(りくぎえん)は、柳沢吉保・川越藩主により、1702年に和歌の趣味を基調とした「回遊式築山泉水」の大名庭園とあり、和歌に詠まれた名勝、景観などが映し出されています。 案内パンフには、「六義」の名は、和歌の分類の六体、すなわち そえ歌、かぞえ歌、なぞらえ歌、たとえ歌、ただごと歌、いわい歌に由来したとあります。 

  

 池を巡る日本庭園の趣は、繊細で温和な印象が漂い、緑の松の間に赤や黄色に染められた落葉樹がのぞき、松には雪吊りの風情が何ともその景観にアクセントを添えていました。火曜日でしたが、園内は多くの観光客で賑わっており外国の方の姿もありました。 

      

                               

 園路の中ほど、池に面した「吹上茶屋」で、長めの休憩を取り、久しぶりのお菓子とお抹茶をいただきました。緋毛氈の床几に座り、見上げると大きな雪吊りが施された松があるそんな設えの茶屋では、例会の一年をふりかえりながらみんなの思いが交わされていました。

   吹上茶屋にて
     

 

 六義園は、春の「しだれ桜」が有名ですが、今の時期は、色を添える紅葉の他は花はありませんでした。わずかに珍しくこの時期に咲いていたサツキの赤と、白いサザンカの大きな木があった程度ですが、園内はきれいに整備されていました。
 明日からライトアップされるとあり、心が引かれる思いを残しながら六義園を後にしました。

 会員の小峯さんは建築家で、今からおよそ30年ほど前に手掛けたビルがこの近くにあるといい、当時の想い出に、巨木がたくさんあり、これらを残しながらの建築工事ということで、苦心されたその木が現存しているかどうか確認もしたい‥そんな思いは皆を引っ張って、今は周りの景観もすっかり変わっている中、その巨木とビルを見つけることが出来ました。

   樹林館にて
 

  

 そこは、「樹林館」というビル(マンション)で、その前庭には、樹齢300年ともいわれる巨大で真直ぐてっぺんまで黄色の葉を茂らせた楠木が2本並んでいました。この楠木は、建築当時は、個人の所有物だったそうですが、現在は豊島区の保護樹木の指定を受けていました。 今は住宅街と変化した中に、この一画だけその昔の面影を留めているのでした。素晴らしい思い出でした。

         ランチ
          
         

 一行は駅近くで、和やかに遅めのランチをとり、あれこれ話題に花が咲くのでした。席上で、会員の一人から、自宅で出来た珍しい果実、フェイジョアをいただきました。初めてみる果実はさながらスダチのようですが、半分に切ってスプーンなどで食するのだそうです。
 自宅に帰って、夕食後早速いただいてみました。バナナのようなグアバのような香りと味がしたまことに珍しい果実をありがとうございました。
       フェイジョア
          
         

 楽しい談話は終りを知りませんが、時間も過ぎましたので、お開きとなりました。
皆様お疲れさまでした。そしてありがとうございました。

 たくさんの写真は、会員の生駒さんと黒田さんが撮影されたもので、どれも素晴らしく映っていて、全部掲載したいところですが、その中から厳選してここに載せました。
 ありがとうございました。                (中島汎仁記)
                                           

 


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第193回例会報告

2023年10月03日 | 例会報告

 朝夕は幾分秋らしく感じられるようになりましたが、日中はまだ30℃超えの
厳しい暑さが残るこの頃、下記の通り 9月16日(土)には、約2か月ぶりの園芸友の会オンライン例会を実施しました。
 関東を中心として、北は札幌から、南は福岡、それに関西と広域にまたがる
例会が出来るのは、オンラインならではの効用と考え、手軽にそれぞれの皆さんの自宅から参加されています。 PCやスマホを持参すれば、どこか観光地や温泉地からの参加も可能なんですね。
 ネットワークの整備と、このようなシステムアプリケーションのお陰で、少し前には考えられなかった利便が手に入っているのです。

 ところが今回は、オンライン参加メールの手違い?で、メンバー1人が入室
出来なくなり、例会進行途中で、ホスト画面から割り込み操作が出来ず結果として、折角の参加機会を逃してしまうアクシデントがありました。

   日時:令和5年9月16日(土)14:00~16:20 
   場所:各自自宅
   参加者:小峯茂樹、生駒憲治、中澤雅則、土師克己、
       寺山幸男、本多孝之、中島汎仁 (敬称略)

  参加メンバー    
  
 (メンバー一人参加できませんでした。)

 そのような状況に、心を残したまま例会は進み、予定した議題の会員からの
発表2件は、質問、コメント、アドバイスなどが飛び交う活発で賑やかに盛り
上がるうちに進行しました。

 

 1点目の発表、「我が家の鉢植え園芸」(生駒会員)では、5年前からチャレンジされているラビットアイ系ブルーベリー栽培、レモン、ゴーヤカーテン、草花たちを取上げ、特にブルーベリーに関する栽培方法、施肥、水遣りなどによる成長の観察と結果について発表されました。
 ブルーベリーについては、3鉢の内、1鉢(ブライトブルー)は、購入後成長
が止まり、掘り上げたところ根が張っていないことが分かり、そのうちに枯れ
てしまった。この原因については不明のままですが、恐らく病気か何らかの
致命的な要因ではないか。残る2鉢は成長はよく、ブライトウエルは果実も豊作ではあったが、肝心の果実に「味がない」ということで、水、肥料などの話題が沸騰しました。 水のやりすぎも考えられる。雨水は、ミネラルやその他の栄養分も含まれているが、水道水は薬品による浄化が施されている違いがあること、さらには散水の量にも大きな影響があるのではないか。

     ブライトウエル
      

 残るプレミア種は、植え替えにより元気が出てきたとのことで、様子を見る
ことにした。

     プレミア
      

 成長が良い鉢の写真では、枝葉が成長しすぎているようにも見え、鉢の大き
さが比較して小さめなこと、肥料も窒素系が多いのでは? などのコメントが
ありました。

 レモンへの挑戦は、1年目にしては果実も出来上出来とのことですが、樹形を見るとまだ若すぎる感じで、果実は捨て てもう少し木を育てた方がよさそうにも見えます。

      レモン
      

 ゴーヤは、今年は、グリーンカーテンを主体として、果実は採らない。したがって早めに花芽を欠いたことが成功して、立派な設計通りのゴーヤカーテンが出来ました。

      成功したゴーヤカーテン
      

 草花たちも、片手間の感じでやってみたが、鉢植えに比べてやはり地植えの力をまざまざと見たようでした。

 全体的に実のなる種類も、鉢の大きさがもう少し大きい方が土の力が発揮できるのではないかとの意見が多かったようです。 しかし、これまで園芸に手を染めてこなかったご本人にとっては、新しい試行錯誤の繰り返しと熱心な観察を通じて、その成長の姿に生物の不思議にも似た側面を捉え、これからもチャレンジして行く気迫をみなぎらせているようでした。

                

 2件目の発表は、「九重連山の自然」(土師会員)と題して、これまで もう何年も、毎年、くじゅう山開きの6月第一日曜日を基本に、大学の仲間と久住山登山をしてきた懐かしい想い出と共に、雄大な久住高原を望むその中のミヤマキリシマ群生の紹介、さらにはドウダンツツジ、紅サラサドウダンの気品を感じる大ぶりの花木などを懐かしむように紹介がありました。

      一面に広がる ミヤマキリシマ
       

      ドウダンツツジ(紅サラサドウダン)
       

 

 ミヤマキリシマは、なぜこの地に咲くか?・・それは、この樹木は火山活動により生態系が撹乱された山肌で優占種として生存でき、亜硫酸ガスにも強いからだとありました。

 登山の時期が、山開きに合わせているため、どうしても晴れた日が少なく、紹介された写真も多くがガスの中のくじゅう高原、ミヤマキリシマでした。

           見晴るかす 久住高原
 

 また周辺の、耶馬渓、福貴野の滝や東洋のナイアガラとして有名な、豊後大野の「原尻の滝」などの紹介もありました。原尻の滝は、阿蘇山の大噴火(9万年前)の火砕流によってもたらされたといい、平野の中に忽然と現れるのです。
 関東の富士山の裾野や鬼押し出しの近くにある白糸の滝にも似ているとの声
がありました。

       原尻の滝
           

 話題はそれますが、「九重」という呼び方と「久住」と呼ぶところがある
そして、登山口などの注意書きには「くじゅう」と書かれていました。
 これについても質問が出ていましたが、 すなわち 『くじゅう山の一体を
「くじゅう」と呼び、北側に九重町(ここのえまち)、南側に久住町(くじゅ
うまち:現、竹田市)がある。 山は久住山、火山群や周辺地域全体は九重山、
九重連山と呼ぶ。 最近は地区として「くじゅう」と表記されることが多い。』
とありましたが、にわかには理解しずらい面があります。
 また、1934年12月4日に阿寒国立公園、日光国立公園、中部山岳国立公園、
大雪山国立公園、さらに阿蘇国立公園が誕生しましたが、1986年の改称のときに、九重、久住両町で決めた結果「阿蘇くじゅう国立公園」に落ち着いたと追記をいただきました。

 最後に、自作の花たちの紹介もありました、タマアジサイの大ぶりやランタナなど、そして、おふくろさんが大事にされていた花菖蒲を実家の久留米から福岡に移植し、きれいに咲かせたところを、俳句と共に紹介されました。

              

 会員からの上記2件の発表のほか、この夏の話題として、八ヶ岳・清里方面に行かれ、かって行かれた「萌木の村」がすっかり変わって、大変すばらしい庭園になっていたとのお話がありました。英国人園芸家を招き日本の原生植物を基本に見事な花に包まれていたそうです。
 よく見る「ぎぼうし」なども、
これまで見たこともないほど大きな見ごたえのある群生が植生されていたなどの感動の発表がありました。

              

 今回、冒頭に述べました参加手続きに不備が生じたため、お一人の参加が出来ない結果となりましたが、例会そのものは楽しい意見の飛び交う中で賑やかなうちに終了しました。

 次回例会は、屋外リアル例会で、11月17日(金)を予定し、場所は、駒込駅近くの「六義園」が候補に挙がり、近く幹事会で検討することとなり、 14時から2時間半近くにおよぶ例会が無事終了しました。おつかれさまでした。

 

 


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第192回例会報告

2023年08月03日 | 例会報告

 先の例会(第191回 5/26)は、 生田緑地バラ苑を巡る屋外のリアル例会でした。ドラえもんのミュージアムでの「ワーキングランチ」も楽しい想い出となりました。ほぼ2か月後の7月には下記の通り、リモートによる例会を行いました。
 オンラインによるサイバーサロン開催も今回はその14回を数えこの形式にも慣れてきました。 それまでは屋外例会以外は、ずっと教室に集まって例会を実施していましたが、新型コロナの襲来で、3密を避けることからオンライン例会となりました。コロナが沈静化した後も、涼しい自宅参加が出来るのと、地域を問わずにできる利点を生かして広域で実施しています。
 リアル例会は、関東地区だけとなりますが、植物園などの訪問を兼ねた例会を実施し、ふれあいをも楽しむことが出来ています。

   日時:令和5年7月14日(金)14:00~15:50 
   場所:各自自宅
   参加者:林 憲男、小峯茂樹、生駒憲治、中澤雅則、
       土師克己、寺山幸男、本多孝之、中島汎仁(敬称略)

       今回のメンバー
        

                   

 今回の例会では、連絡事項に続いて、2件の発表がありました。

1、アメリカ国立公園巡り と 2、私の農業(その3)果樹と面白栽培 の2件でした。どちらも、猛暑を吹き飛ばすような豪快な内容でした。

 1点目の「アメリカ国立公園巡り」は、1994~2010年にわたり、年に3~4回の海外旅行の内から、抜き出されたもので、アメリカを始めヨーロッパ、東南アジア、アフリカ、中東と世界中を飛び回る、それもツアーでなく独自計画によるもので、延べ60回以上に及ぶすさまじい活動に驚きました。60歳を過ぎて、とくに退職後には精力的に活動されたようです。

 これらの旅行から、何度もアメリカ国立公園を訪問された集大成の報告でした。アメリカ国立公園のうち、訪問された公園は、ヨセミテ、グランドキャニオン、デスバレー、イエローストーン、ロッキーマウンテンなど総計20以上を巡られたのでした。年間国立公園パスポート(50ドル)も購入されるマニア振りでした。

         国立公園巡り年間パスポート
         

 公園巡りのためにはレンタカーが必要であり、そのため新宿警察署で、自動車国際免許を取得され、自動車巡りのための案内図書を20冊以上熟読されたそうです。いよいよ出発に際しては、出発前に羽田にて、先方で必要となるレンタカーを予約し、到着した空港から直ちにレンタカーを運転して、初めての車、初めての道路を突っ走った強者でした。

 ヨセミテフォール      宿泊ホテルのオーナーと(ヨセミテ) 
     

 

 以前から、時々、アメリカ国立公園のお話は出ていましたが、これほどのマニアックなドライブ旅行とは想像できませんでした。これまでの例会などでは、自宅周りの花壇、自作の屋根付き花台や額縁コンテナに飾られた花たちのオープンギャラリーをこまめに維持されるイメージが強いせいもあって、大きなインパクトでした。 公園の他、フロリダ南部から洋上を走る、セブンマイルブリッジ(10㎞強)の走破は印象的だったそうです。

               

 2件目の「私の農業(その3)」も、インパクトモノでした。私の農業シリー
ズは、その1は米作で、玄人はだしの腕前、その2は、多種の野菜作りで、中でもイチゴ、じゃがいもは近隣の幼稚園児のための収穫体験にも供しているという社会派で、今回のその3では、果樹栽培といろいろな「オモシロ栽培」のご披露があり例会は爆笑の連続でした。

 果樹は春から順に、パッションフルーツ、サクランボ、ビワ、スモモ、ブラックベリー、イチジク、プルーン、ブドウ(巨峰)、バナナ、グアバ、柿、梨さらにはレモン、スダチ、ゆず・・種類がすごいのと、一年中これらの果樹との楽しい戦いの様子も苦労と共に幸せの中に過ごされているようでした。

 これらの他、白いイチゴの栽培や、食用ほおずき など珍しいものが紹介されました。これらの果樹の肥料は、花が咲く前にリン系の肥料を果実の収穫後にはお礼肥えとして窒素系の肥料を撒いているそうです。根元に土を掘り施肥するのが常道ですが、ここでは、大変だということもあり、散布するだけにしているそうです。

  白いイチゴ           食用ほおずき
  

「おもしろ栽培」では、キュウリの断面を、ハート形、星型、クローバ型などに作ったり、冬瓜を四角く作り、正面を人面に、眼、鼻、口を浮き彫りに作ったり、ヒョウタンをまだ若いうちにひもで縛り、人形の形に似せて作ったり、釘などで文字を書くと成長した暁にはメロンの襞のように浮き彫りの文字が出来たり、ヒョウタンのランプシェード(マトリョーシカ風)などなど、自然の作物の成長を利用して工夫を凝らしたおもしろい栽培が紹介されました。

  人面冬瓜            ヒョウタンランプシェード
  
       
         ひょうたん人形
          

 作物の特性を生かして、それが成長する前に、出来上がる姿を計算した設計を施し、自らの計画とその方法が適切であったかどうかを楽しむとともにもちろん出来上がった作品には大きな喜びが得られるのでしょう。時間をかけた楽しみ方でもあります。

 その1での稲作では、田んぼアート風に、文字をつくった紹介がありましたが、それとも相通じる面白さのあくなき追求とチャレンジ精神に若き血潮の一端を覗かせていたように思いました。

                

 16時少し前まで、2時間弱の例会は、あっという間に過ぎてしまいました。
それぞれに余韻を残しながら、お開きとなりました。

  

              


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第191回例会報告

2023年05月30日 | 例会報告

 風薫る五月、コロナも解禁?され、どこか心も軽い感じがするこの時期、下記の通り川崎市の生田緑地公園にて屋外例会を実施しました。この日は、日影が出来るほどでないお天気で、バラ苑は賑わっていました。そして、近くにある藤子・F・不二雄ミュージアムでワーキングランチを楽しみました。

   日時:令和5年5月26日(金)10:30~15:00 
   場所:生田緑地公園バラ苑 および 藤子・F・不二雄ミュージアム
   参加者:林 憲男、小峯茂樹、生駒憲治、黒田すみれ、
       内海秀明
、本多孝之、中島汎仁(敬称略)

 

 先ずは、バラ苑に入ってすぐの記念写真とドラえもんミュージアムでの楽しいワーキングランチの模様です。
 

 
 小田急
線向ヶ丘遊園駅南口10:30の集合では、学生さん風の若い人たちであふれていました。そんな中に高齢者グループが混じっていましたが、タクシーを待つうちにあたりは静かになっていました。緑地公園入り口から、山道を随分上ったところがバラ苑の入り口でしたが、そこまでタクシーが入ってくれて助かりました。

         

  

 春のバラ苑は、5/11~28までの短い期間で、私達の訪問が26日でしたから、バラはその盛りを過ぎていて、ボランティアの人達での運営ということもあり? 枯れかけた花がそのまま残されているなど、少し残念な感じではありました。以前に訪れたことのある、旧古川庭園(東京北区)のバラの管理などは、キチっとされていた記憶があります。

  

 苑内には、800種、3000株のバラがあるとありました。中央部は比較的低木にされているため小高いところからは全景が見渡せるような造りで、素晴らしい景観でした。大きな石像の周りには、「プリンセス・ドゥ・モナコ」や「プリンセス・ミチコ」などが並ぶロイヤルコーナーがあり、回廊筋には中輪房咲きの「伊豆の踊子」などもきれいな姿を誇っていました。苑内で私たちは、まるで撮影会のようにあちらこちらで写真を撮ったのでした。 入園料は無料でしたが、もちろん寄付はきちっとさせていただきました。

 

 世界40か国のバラ会が加盟する世界バラ会議で、3年に一度世界中で愛されるバラの中から「バラの殿堂」入りを果たすバラが選ばれ、1976年に殿堂入りした「ピース」からこれまでに17種類が選定されているそうですが、そのすべてがここ生田緑地バラ苑にあるとありました。 良く知る、「クイーン・エリザベス」「アイスバーグ」「カクテル」「ニュー・ドーン」・・などがそうなんですね。

 生田緑地ばら苑は、小田急向ヶ丘遊園が閉園した後、園内のバラ苑を2002年に川崎市が引き継いだのだそうです。多摩丘陵の小高い丘の上にあり、春と秋の年2回だけ開苑されています。小田急時代からは、2018年に60周年を迎えたそうですが、当時は「東洋一のバラ苑」と賞されていたとあります。

        藤子・F・不二雄ミュージアム
        

 丘の上の公園から降りてきたところのすぐ脇に、藤子・F・不二雄ミュージアムがあり、館内のカフェでランチを予定していました。 入館すると、一瞬どこか雰囲気が違ったような感じを受けながら、まずはカフェのある3階に来ました。

 ドラえもんの館でもあるわけで、何となく、それらしいコミックタッチのしつらえで、高齢者にはやや場違い?のような感じがしましたが、案内嬢から見ても私たちのグループがひょっとして異様に映っていたかもしれないですね。

ビーフシチュー          カフェラテ
 

 何十歳も若返った気持ちで、円卓を囲んだ「ワーキングランチ」としゃれこみました。例会の今後のスケジュールや発表テーマなどについては手際よく決めた後、ミュージアムカフェの雰囲気に添って、はるか昔の子供時代の話が出たり最近の日常の話題なども童心に帰って盛り上がっていました。
 ゆっくりと長めのランチを楽しんだあと、F・シアターで15分ほどのアニメ映画を観て、ドラえもん展示室、原画のコーナーや「先生のにちようび」などなど、久しぶりに目にするいろんな対象にひと時、心微笑む空間に滞在していたのでした。

       中庭にて 
          

 初夏の一日、美しいバラ苑の散策と、童心を呼び起こしてくれたドラえもんミュージアムの取り合わせで楽しい時間を過ごしました。 今後のスケジュールなども決まり、次回はオンライン形式での例会を約束してお開きとなりました。
 (写真はすべて、生駒会員、黒田会員より頂きました。)

 


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第190回例会報告

2023年04月17日 | 例会報告

 2か月振りの園芸友の会オンライン例会は、下記の通り開催しました。
このところ台風を思わせるような強い風が吹いて関東の桜もほぼ終り、いよいよ初夏を迎える時期となりました。

   日時:令和5年4月7日(金)14:00~16:30 
   場所:Zoom会議
   発表:1、世界らん展'23もよう(中澤会員)
      2、私の農業(その2)(寺山会員)

   参加者:林 憲男、小峯茂樹、生駒憲治、中澤雅則、
       土師克己、
寺山幸男、本多孝之、中島汎仁(敬称略)

例会もよう
   

 参加メンバーは関東を中心として、北は札幌から南は福岡、そして大阪堺と広域にわたり通信によるオンラインならではの例会でした。

 連絡事項の後、今回は、先(2/8~14)に開催された「世界らん展‘23もよう」と「私の農業(その2)」の2つの発表がありました。

 「世界らん展‘23もよう」は、毎年東京後楽園で開催されるらん展に参加されている北海道蘭友会の会長から、自撮影のらんの数々の写真とともに詳しい解説をいただきました。

 今回も昨年に続いて、後楽園の東京ドームシティプリズムホールで開催となり、コロナの影響で海外からの出展はなかったそうでした。

        

 今年の日本大賞に選ばれたパフィオペディラムの丸く大きなリップ、花弁の色やバランスの取れた完成度の高さが、大勢の審査員の中から選ばれた理由であるなどの解説があり、写真を見るだけでは素人目には理解しずらい部分が紹介され、なるほど・・と頷けるのでした。
 数百の応募作品を41のカテゴリーに分けそれぞれトップとなった41作品から18作品が選ばれ、その中から日本大賞の他、優秀賞 優良賞 奨励賞などが決定されるのだそうです。

       日本大賞
       

  優秀賞             優良賞
  
 
 例会では、これら18の受賞作品について、自撮影された写真をもとに作品ごとの受賞理由、品種の特徴や育成技術などの専門的な説明のほか、育成者の工夫、苦労の数々が解説され、説明を受けるほどに実際に鑑賞する以上に理解が深まるのでした。(奨励賞15作品の内から4点をピックアップしました)

  

                  
       

 受賞作品の育成者は、プロの方ばかりでなく素人の方もおられ、これまでにも受賞されている方々の顔ぶれが見られたようでした。

 出展された らんの品種は世界各地が産地であり、その種の環境条件などを考慮した育成がなされ、何よりも展示会の日程で最良の姿が発揮できるように苦心が払われているそうです。多くの花を一斉に咲かせる工夫も大変なようです。受賞作品は、珍しい種が多くありましたが、中にはファレノプシス(胡蝶蘭)やシンビジュウム、カトレア、春蘭など私たちがよく知る種もありました。

               

 2件目の「私の農業(その2)」は、前回の稲作(お米作り)から、いわゆる二毛作の「裏作」を中心とした野菜の栽培状況の紹介がありました。
 えんどう豆、じゃがいも、いちご、にんにく、たまねぎ などの作付けから除草、収穫などすべて本人が手づから行われている工夫やご苦労などがご披露されました。

 最も気を配らなくてはならないことは、これら裏作での作物が収穫を終えた後に水を張って田植えの準備に取り掛かる二毛作のタイミングだとありました。 大阪では5月20日にはすべての収穫が終わっている必要があり、6月10前後には田植えが始まるのです。
 じゃがいもなどの例では、5月の初めでの芋は、まだピンポン玉ほどの大きさにしか育っていないけれども、その10日あるいは2週間の間にぐっと成長(大きく)なる性質があり、大きくなった時に収穫をし、それが次の田植えに間に合うようにするタイミングをとるのですね。植え付けが早すぎて、芽が出た時に霜に合うとかえって遅くなるので、そのタイミングが難しく、ちょっとスリルがあるようです。

     じゃがいもの今の様子
       

      幼稚園児たちのジャガイモの収穫(昨年)
       

 

 えんどう豆は連作ができず、4年間隔が望ましいようで、自作では、植え付ける区画を年ごとに順々に変えて連作を避けているとのことでした。 ナスも連作に向かない種ですが「接ぎ木苗」とすれば、根はナスではありませんから大丈夫ですが苗の値段は高い。

 下の写真はえんどう豆の様子ですが、畝間が広く取ってあるのは、トラクターを利用して除草するためです。広い畑の草引き作業は、大変な労働ですのでいかに省力化するかという工夫がなされていました。

      除草(トラクターを活用して)
        

 いちごは、800株ほど植えられているそうで、収穫のタイミングで甘さがぐっと違ってきますが、完熟いちごは水に弱く、いちご狩りのタイミングに雨が来るとか・・などの心配がついてくるのだそうです。

       いちご(現在の状況)
        

      

 また、この時期には、カラスなどの鳥害を防ぐために、畑全面にネットを張る対策がとられていました。このいちごも近隣の幼稚園児の収穫の楽しみとされているそうです。

      いちごの収穫時期のネットと収獲する園児たち(昨年)
        

 

 このほか、たまねぎは、今頃収穫する早生品種(新たまねぎ、葉たまねぎで葉も食べられる)と、普通の中生、晩生たまねぎも栽培されていて、こちらはずっと後の収穫で、乾燥させて保存する種なんですね。ニンニクも栽培されていましたが、普通見るのとは違った玉ねぎ型(数片に分かれない1玉型)のものもありました。

      にんにく
        

 こちらの発表も、何年にもわたって自家農業を営む方法、ノウハウが随所に見られさらりと発表される中にご苦労が滲み出ているようでした。

               

 迫力ある2つの発表に、質問などが飛び交い密度の濃い充実した例会となりました。
 その他では、次回の屋外例会の候補などの意見交換をして幹事で選定することとなりました。時期は、梅雨に差し掛かりますが6月頃開催と予定しました。

 14時前から始まった例会は、未体験分野の発表に身をうずめた2時間半にわたる楽しい時間となり、心を残しながらお開きとなりました。

 発表の方々にはご苦労様でした。みなさまありがとうございました。
                           

 

 

 


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