久しぶり(4か月ぶり?)のサイバー例会が、下記の通り11/15(金)の14時からありました。
園芸友の会例会は、年2回の屋外例会のほかは、教室での例会をしていましたが、新型コロナで集合が出来なくなったことから、ネットを利用したオンライン例会に切り替えましたが、現在でもそのまま教室での例会は行わずにもっぱらネットによるサイバー例会となっています。
ネット例会の良いところは、自宅で参加できること、遠隔地からも参加できることからそのまま継続して、今回は19回目となりました。
日時:令和6年11月15日(金)14:00~15:45
場所:各自自宅
参加者:林 憲男、小峯茂樹、生駒憲治、土師克己、中島汎仁 (敬称略)
参加者(関東×4、福岡×1)
今回の参加は、5名と少なかったですが、14時少し前から始まって、15時45分まで約2時間にわたって和やかな会話とこれまでの報告などが交わされた楽しいひと時でした。
例会での発表(報告)は、中島会員より ①屋外例会「わたらせ渓谷と床もみじ鑑賞」、②COP29 について の2件がありました。 ①の屋外例会「わたらせ渓谷」については、第199回例会にて、当HPに記事投稿していますので、ここでは「COP29 につて」報告するとともに、発表後、①および②についての意見交換などを中心に行いました。
①の『わたらせ渓谷と床もみじ』でのポイントは、何といっても宝徳寺の「床もみじ」の床の仕組みに興味が向くところで、質問がありました。 この回答として『ガラス製?』としていましたが、これは誤りであることが例会後、判明しました。「床もみじ」の床の制作は試行錯誤の連続であったそうで、試験的には磁器のお皿を何十枚も使って、ウレタン系の塗料を何度も吹き付けて、その仕上がりや透明感を試験した後、本番は、宝徳寺の床板(木材)に塗られた漆系の塗布剤(カシュ―)の上にウレタン系塗料の粒子を変えて、何度も吹き付けて、乾燥後それを磨いて仕上げたとあります。
床の鏡面仕上げ
(宝徳寺HPより)
例会では、漆塗りの床を何度も磨いて鏡面を作り出したのでは? との推測がありましたが、実際は特殊な手法で塗料を塗り重ね(吹付け)て、さらに磨きをかけて鏡面を作り出していました。 磨き上げだけでも、ガラスでも、磁器でもなかったのです。
床もみじ こんな感じになるのです(宝徳寺HPより)
計画段階での実施日の設定が良くなかったのか、当初8名の予定でいましたが、結果的には 3名という寂しい参加となってしまいました。それでも、秋の渓谷を走るわたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車に乗り、風に吹かれながら渓谷を走る非日常的な楽しみを味わい、屋外例会の醍醐味に浸ることが出来ました。
宝徳寺の『床もみじ』も『わたらせ渓谷』の景観も、紅葉には今少し早かったようで残念でした。
『渡良瀬川』なるロマンチックな命名の由来が、メンバーから話されました。
奈良時代末期に日光を開山した勝道上人が、この川を渡ろうとしましたが、川には橋がなく思案に暮れていたところ、浅瀬を見つけて無事に対岸に渡ることができたことから『渡良瀬』と名づけられたそうです。
また、1985年頃に仕事関連で、足尾方面に行ったことが想い出されたメンバーもいて、その話から日本初の公害事件が、国会議員田中正造の国会発言で大きな政治問題となったなどの話に移りました。足尾銅山が1973年に閉山となり、同時に足尾鉱山鉄道も廃線となりましたが、16年後の89年に三セクの「わたらせ渓谷鉄道」として、観光向けに運行されているのです。
②のCOP29の発表では、温室効果ガス(GHG:GreenHouse Gas)の各国排出量の推移(下図のグラフ)に話題が集中し、中でも中国の経済発展に伴う急速なGHG排出量の増加を何とかすべきとの意見でした。世界トータル排出量の32%を中国が占めていますから、これを大幅に削減することが最も効果的であることは自明であり、何とか出来ないか? と願うところです。
各国GHG排出量推移グラフ (JCCCAより)
また、これらのデータについて、国立環境研究所(日本)による観測結果の情報では、ロシアのメタンガス排出量のこれまでの公表値1200万t/年とあるが、2009~20年の観測結果では、2400~3100万t/年で平均2.4倍の排出があるとCOP29で指摘されたとの言及がありました。メタンガスはCO₂の30倍近い温室効果があるそうですから、これはキチっとただす必要があるとの意見で、データそのものの信ぴょう性が問われていました。ロシア以外の国の公表値と実績値はほぼ等しいとありました。
温室効果ガスの排出量目標が未達成の場合に罰則は与えられないが、とりもなおさずこの罰則は地球に戻ってきている‥との理解があり、もはや地球が悲鳴を上げつつある状況が確認されたのでした。
排出を抑制する方法は、やはりエネルギーの消費を抑えることが重要であり、近代化とともに電子機器の普及が急激に増加していることによるのではないか? したがって一層の省エネ機器の開発が急がれる他、エネルギー供給方法の改善も求められ脱炭素化が叫ばれている所以です。
我々の身近なところでも、地球温暖化を肌身で感じるところですが、農作物の出来栄えも夏の高温による作付け、品質に少なからぬ影響を感じているとの感想もありました。
これらの話題について、真剣な意見交換があった後、各人から最近の報告を交えた談話があり、ひと時和やかな空気に戻りました。 上野の美術館へ、中・高の先輩にあたる画家の展覧会に行かれ、その足で上野から根津方面まで歩きほぼ1日外出三昧であったことや本郷湯島の湯島天神では、シーズンの菊花展があり、久しぶりに大輪の三本仕立てや懸崖つくりさらには菊人形などの展示に見とれたお話もありました。菊人形は、大河ドラマに因んで、清少納言、道長、紫式部らが揃っていたそうです。
菊の香りを思いながら、2時間近くの例会はお開きとなりました。今回は今年最後の例会で、来年は1月24日(金)にお会いしましょう。