かなり年季の入った外観で、この手の温泉施設は中に入るとたいてい受付の人が一人いるかいないかの寂しげなイメージなのだが、ここはちょっと違った。
なんというのか、建物にも人にも老舗の風格のようなものがあって、とても温かくて頼もしい感じがしたのだ。
広い内湯にはシンプルに熱め43℃・普通42℃・温め41℃の3つの湯船があるのみだが、クセのないナトリウム-塩化物泉はただそれだけで素晴らしく、それ以上なにもいらないという気分になった。
普通42℃に浸かると、ジャージャー流れ出る湯の滝の中に白いコップを発見。
しょっぱさが全然なくて飲みやすいお湯だった。
とろみがあって、ポカポカと温まりも早い。
温め41℃の床はつるっつるでずっこけそうになった。
露天風呂は深めの下段が冷たくて入っていられず、上段は浅くて長湯にちょうどいい湯加減だった。
館内のポスターに、ここのお湯の魅力が余すところなく簡潔に書かれていて感服した。
「地下1,000メートルより湧き出る当ホテルの源泉は摂氏47~49度と四季を通じて常に安定し、入浴・飲用に適し、100%の純度で温泉の効果、効用を楽しめます」
「当ホテルの源泉より、何千年前の眠りからさめた、地球の恵み温泉。毎分1200リットルという最大級の湯量が毎日浴槽からあふれております」
利用時間はなんと早朝5時から夜遅く23時まで、日帰り入浴料金は550円と良心的。
しいて不満があるとすれば、貴重品ロッカーが「100円戻らない式」なことくらいだろう。
※ ①加水、②加温、③循環(ろ過含む)及び④消毒処理(又は入浴剤使用)の4項目の表示について該当しない。
ー2020年4月11日ー