これまで我が家の足として乗ってきたムーブ君は息子甘辛が4年生の時にサッカーチームを移ったときにやってきたから、かれこれ丸5年になるが、試合などの送り迎えなどで県内くまなく走り回り、はじめは走行距離8000kmくらいだったのに今や10万kmに達しようとしている。我が家はあまり車で遠出ってしないのに1年に2万km近く走っている計算になる。軽だから維持費は安いし燃費もよいからこの期間のマイカーとしては最適なスタイルだったと思う。大きな故障も事故もなくまさしく我が家の足であった。来月の半ば頃に車検を迎え距離も大台になるということで、買い換えるかどうか考えていた。
息子甘辛が高校へ入学し、サッカーは続けているが基本的にどこに行くにも電車となった。中学生の時はクラブチームの夜練習で自転車を使っていたが、夜遅くなることもあって妻がよく送り迎えしていた。私がいる時は私が迎えに行ったが、特に受験シーズンも近くなり塾と掛持ちしたりしだすと来る日も来る日も妻の運転で送り迎えしていた。ようやく彼女はこれで送り迎えから開放されることになるから、この機会に車を買い換えようという意見には賛成だった。次はどんなのにしようかな、やっぱり時代はハイブリッドか・・・電気自動車はまだ不便のような気がするし。妻は色々と調べていてどうも「ホンダ」が気に入っていたようだ。竜泉寺の帰りにいかにも「風呂上り」というスタイルで販売店を冷やかしてみた。
車屋を訪れるのは何年ぶりだろう?妻のリクエストは「天井が高く、車体があまり長くないこと」残念ながらどのメーカーのハイブリッド車も空気抵抗を少なくするために流線型で車体が低くなっているのが特徴のようだ。店員に話を聞くと「これからあまり距離を乗らないなら、正直ハイブリッドのメリットはあまり出ないかもしれません」セールスマンがそんなこと言っていいのか?とも思ったが、あまりにメリットを強調し過ぎて「それほどじゃないじゃん」とクレームになることがあるので、正しく認識してもらったほうがよいそうだ。(昔のセールスとは変わってきているな)さらについでに見せてもらった軽自動車は背が高くて5ナンバー並みに中も広く、何とリッター27kmも走るという。(ハイブリッドカーよりもいいの??!)
我が家の私道幅は2mなのであまり大きな自動車は入らない。基本的に5ナンバーなのだが、背が高くて広い車はあまりない。三菱にあると言うので見に行ったが正直別にどうということはない車だった。今回は車を選ぶ決定的な事情や希望があるわけではない。何を見ても何となくピンと来ない私は「もう1回くらい車検通してもいいかなー」などとぼーっと考えていた。そのうち妻が不穏なことを言い出した。「外車に乗りたい」と言い出したのである。「ポルシェは買えねえんじゃねーの?」とにやにや笑ったら「あんなカエルみたいな車はいやだ」と言う。。。彼女が目をつけたのはもっと可愛い車らしい。ルノーの「●ングー」だそうだ。(えーっ、あの花屋の配達用みたいなヤツ?)
仕方なく茅ヶ崎のルノー販売に行ってみたが、どうもモデルチェンジしてかなり車体が大きくなっており「前の方が良かったのに・・・」とがっかりしていた。なるほど女性好きのするような丸いデザインで面白いが取り立てて魅力を感じたわけでもなかったので内心ホッとしていた。正直あの「顔」を乗り回すのは抵抗があったのである。その後も●ィアットとか、ミ●クーパー、シト●エン・・・何やらネットで調べているようだった。BMWやベンツなど高級外国車やスーパーカーには興味がないらしい。(そもそも買えないし、車庫にも入らない)ちなみにスティーブはボルボに乗るのが夢だったと聞くがやはり我が家には大きすぎる。ヨーロッパ系の丸い車が好みのようだ。
「(まだあきらめてなかったのかよ・・・)」外国車など高いしサービスもイマイチだし、部品一つ交換するにしても不便だろう。燃費も性能もテクノロジー的には日本が世界一だと信じて疑わない私は最初は歯牙にもかけなかったのだが、その主張を聞いているうちにだんだん彼女の言うとおりに思えるようになってきた。
「これまでは甘辛の送り迎えの毎日だったのでコンパクトで燃費がよく費用のかからないムーブが当たりだった。もうそれほど距離を走らないから燃費など気にしなくてもよいし、我々ももうじき「天命を知る」年齢である。次の車を10年乗ったら60近くになることになる。そろそろ『乗りたい』と思う車に乗ってもいいんじゃないか?」
明けても暮れても送り迎えばかりしていた妻の主張に「なーるほど、そりゃーもっともだ」と思った。
元々「次はこんなのがいい」というこだわりが全然なく、何かとっかかりポリシーが欲しかった私はずばり、「顔と色で選ぶ」という誰にも想定できなかったであろう方針に決めた。「個性ある顔をしていること」「色は最近見るようになったメタリックな青か赤」後は妻が納得する車であればよい、ということにした。そして目をつけたのが●ジョーである。湘南台にディーラーがあると言うから、試しに見に行ってみることにした。この名前を聞くと「刑事コロンボ」が乗っていたオンボロ車がすぐに浮かぶのだが、顔もスタイルも色も中々のものだ。天井はあまり高くないがガラスルーフというのを明けるとオープンカーのように開放的で気分がいい。妻によれば「顔」は一つ前の世代の方が好きだが、インパネやステアリングは最新モデルがよい、という。
フランスは道路の舗装率がドイツほど高くないので、足回りが柔らかく軽快で「猫の足」のように走る車だという。アウトバーンの発達したドイツの車は男性的で硬い走りをするそうだ。ワーゲンゴルフのように性能はいいが大衆っぽさがあるのに比べ、中々コアのファンの多い自動車のようだ。何か車自体に結構親近感を感じた私は「いいじゃん、この車。後はグレードと色だな」
青葉台店には認定中古車も含めてもっとたくさんの種類の●ジョーが見られるようなので、「試しに乗ってみる」つもりで足を運んできた。我々はこの時点で半分以上、決めてしまっていたと言ってもよい。
私と妻で半分ずつコースを試乗させてもらうと、素晴らしく乗り心地はよい。(これまで軽なんだから当たり前か?!)ただハンドルは右側にあるが、ウィンカーレバーとワイパーのレバーが逆になっていて、左折しようと右手でレバーを操作すると「わ、わ、わーっ」とワイパーが動き出して焦りまくる始末だった。
最初は「顔が好きだ」と言っていた一世代前の中古車で話を進めるつもりだった。二つのディーラーを往復して一番気に入ったものにするつもりだったが、中古車購入というのは出会い運のみである。帰りに湘南台のディーラーに寄ってみると前回訪れて「いいね」と言っていた車は前日に売れてしまったという。。。(そんなに回転するものか?)何回か見積もりをもらってメールでもやり取りを繰り返していた。片方のディーラーは自宅までやってきて、先代と最新モデルの違いを詳しくレポートした専門誌なども持ってきてくれた。(住所を書いておいたので訪問は可である)
「キミさえ良ければ、最新モデルでいいんじゃねえか?色も好みのがあるしさ」妻もどうやら同じことを考えていたらしい。かの会社は4月が決算期であるらしく、熱心に値引きを提案してきた。
普段から「仕事では消費者マインドを捨てろ」とスタッフには言い続けているが、逆に今回は高い買い物だから最大限発揮しなければならない。値切り交渉が心の底から苦手な私は、対面すると逃げたくなるので自分の文才を信じ極めて論理的な価格低減・見積もり要請をメールで送った。その後何度かセールスマンが訪れたようだが、その度に妻は色々と細かい交渉をしたようで(相手が決算期で「どうしても新車を売りたい」という熱意が助けたのもあるが) 妻からのメールを見たら「ここまで付けさせる?」と思う装備を込みで信じ難い値引きだった。さすがに彼女も心の中で「マジっすか?」と思ったが顔色に出さなかったそうだ。こうして1●年目の結婚記念日、我が家にとっては4代目となる自家用車が登場することになったのである。
息子甘辛が高校へ入学し、サッカーは続けているが基本的にどこに行くにも電車となった。中学生の時はクラブチームの夜練習で自転車を使っていたが、夜遅くなることもあって妻がよく送り迎えしていた。私がいる時は私が迎えに行ったが、特に受験シーズンも近くなり塾と掛持ちしたりしだすと来る日も来る日も妻の運転で送り迎えしていた。ようやく彼女はこれで送り迎えから開放されることになるから、この機会に車を買い換えようという意見には賛成だった。次はどんなのにしようかな、やっぱり時代はハイブリッドか・・・電気自動車はまだ不便のような気がするし。妻は色々と調べていてどうも「ホンダ」が気に入っていたようだ。竜泉寺の帰りにいかにも「風呂上り」というスタイルで販売店を冷やかしてみた。
車屋を訪れるのは何年ぶりだろう?妻のリクエストは「天井が高く、車体があまり長くないこと」残念ながらどのメーカーのハイブリッド車も空気抵抗を少なくするために流線型で車体が低くなっているのが特徴のようだ。店員に話を聞くと「これからあまり距離を乗らないなら、正直ハイブリッドのメリットはあまり出ないかもしれません」セールスマンがそんなこと言っていいのか?とも思ったが、あまりにメリットを強調し過ぎて「それほどじゃないじゃん」とクレームになることがあるので、正しく認識してもらったほうがよいそうだ。(昔のセールスとは変わってきているな)さらについでに見せてもらった軽自動車は背が高くて5ナンバー並みに中も広く、何とリッター27kmも走るという。(ハイブリッドカーよりもいいの??!)
我が家の私道幅は2mなのであまり大きな自動車は入らない。基本的に5ナンバーなのだが、背が高くて広い車はあまりない。三菱にあると言うので見に行ったが正直別にどうということはない車だった。今回は車を選ぶ決定的な事情や希望があるわけではない。何を見ても何となくピンと来ない私は「もう1回くらい車検通してもいいかなー」などとぼーっと考えていた。そのうち妻が不穏なことを言い出した。「外車に乗りたい」と言い出したのである。「ポルシェは買えねえんじゃねーの?」とにやにや笑ったら「あんなカエルみたいな車はいやだ」と言う。。。彼女が目をつけたのはもっと可愛い車らしい。ルノーの「●ングー」だそうだ。(えーっ、あの花屋の配達用みたいなヤツ?)
仕方なく茅ヶ崎のルノー販売に行ってみたが、どうもモデルチェンジしてかなり車体が大きくなっており「前の方が良かったのに・・・」とがっかりしていた。なるほど女性好きのするような丸いデザインで面白いが取り立てて魅力を感じたわけでもなかったので内心ホッとしていた。正直あの「顔」を乗り回すのは抵抗があったのである。その後も●ィアットとか、ミ●クーパー、シト●エン・・・何やらネットで調べているようだった。BMWやベンツなど高級外国車やスーパーカーには興味がないらしい。(そもそも買えないし、車庫にも入らない)ちなみにスティーブはボルボに乗るのが夢だったと聞くがやはり我が家には大きすぎる。ヨーロッパ系の丸い車が好みのようだ。
「(まだあきらめてなかったのかよ・・・)」外国車など高いしサービスもイマイチだし、部品一つ交換するにしても不便だろう。燃費も性能もテクノロジー的には日本が世界一だと信じて疑わない私は最初は歯牙にもかけなかったのだが、その主張を聞いているうちにだんだん彼女の言うとおりに思えるようになってきた。
「これまでは甘辛の送り迎えの毎日だったのでコンパクトで燃費がよく費用のかからないムーブが当たりだった。もうそれほど距離を走らないから燃費など気にしなくてもよいし、我々ももうじき「天命を知る」年齢である。次の車を10年乗ったら60近くになることになる。そろそろ『乗りたい』と思う車に乗ってもいいんじゃないか?」
明けても暮れても送り迎えばかりしていた妻の主張に「なーるほど、そりゃーもっともだ」と思った。
元々「次はこんなのがいい」というこだわりが全然なく、何かとっかかりポリシーが欲しかった私はずばり、「顔と色で選ぶ」という誰にも想定できなかったであろう方針に決めた。「個性ある顔をしていること」「色は最近見るようになったメタリックな青か赤」後は妻が納得する車であればよい、ということにした。そして目をつけたのが●ジョーである。湘南台にディーラーがあると言うから、試しに見に行ってみることにした。この名前を聞くと「刑事コロンボ」が乗っていたオンボロ車がすぐに浮かぶのだが、顔もスタイルも色も中々のものだ。天井はあまり高くないがガラスルーフというのを明けるとオープンカーのように開放的で気分がいい。妻によれば「顔」は一つ前の世代の方が好きだが、インパネやステアリングは最新モデルがよい、という。
フランスは道路の舗装率がドイツほど高くないので、足回りが柔らかく軽快で「猫の足」のように走る車だという。アウトバーンの発達したドイツの車は男性的で硬い走りをするそうだ。ワーゲンゴルフのように性能はいいが大衆っぽさがあるのに比べ、中々コアのファンの多い自動車のようだ。何か車自体に結構親近感を感じた私は「いいじゃん、この車。後はグレードと色だな」
青葉台店には認定中古車も含めてもっとたくさんの種類の●ジョーが見られるようなので、「試しに乗ってみる」つもりで足を運んできた。我々はこの時点で半分以上、決めてしまっていたと言ってもよい。
私と妻で半分ずつコースを試乗させてもらうと、素晴らしく乗り心地はよい。(これまで軽なんだから当たり前か?!)ただハンドルは右側にあるが、ウィンカーレバーとワイパーのレバーが逆になっていて、左折しようと右手でレバーを操作すると「わ、わ、わーっ」とワイパーが動き出して焦りまくる始末だった。
最初は「顔が好きだ」と言っていた一世代前の中古車で話を進めるつもりだった。二つのディーラーを往復して一番気に入ったものにするつもりだったが、中古車購入というのは出会い運のみである。帰りに湘南台のディーラーに寄ってみると前回訪れて「いいね」と言っていた車は前日に売れてしまったという。。。(そんなに回転するものか?)何回か見積もりをもらってメールでもやり取りを繰り返していた。片方のディーラーは自宅までやってきて、先代と最新モデルの違いを詳しくレポートした専門誌なども持ってきてくれた。(住所を書いておいたので訪問は可である)
「キミさえ良ければ、最新モデルでいいんじゃねえか?色も好みのがあるしさ」妻もどうやら同じことを考えていたらしい。かの会社は4月が決算期であるらしく、熱心に値引きを提案してきた。
普段から「仕事では消費者マインドを捨てろ」とスタッフには言い続けているが、逆に今回は高い買い物だから最大限発揮しなければならない。値切り交渉が心の底から苦手な私は、対面すると逃げたくなるので自分の文才を信じ極めて論理的な価格低減・見積もり要請をメールで送った。その後何度かセールスマンが訪れたようだが、その度に妻は色々と細かい交渉をしたようで(相手が決算期で「どうしても新車を売りたい」という熱意が助けたのもあるが) 妻からのメールを見たら「ここまで付けさせる?」と思う装備を込みで信じ難い値引きだった。さすがに彼女も心の中で「マジっすか?」と思ったが顔色に出さなかったそうだ。こうして1●年目の結婚記念日、我が家にとっては4代目となる自家用車が登場することになったのである。