産業生産増加も「景気回復の勢いは堅固でない」=韓国経済報告書 (2017.9.8 朝鮮日報)


【世宗聯合ニュース】

韓国企画財政部は8日に発表した経済動向報告書(グリーンブック)で、最近の韓国経済について、輸出好調などを追い風に全産業の生産が前月比で4カ月ぶり増加に転じたものの、設備投資が調整を受けるなど回復の勢いが堅固ではないと分析した。

8月の報告書に続き、今月も「回復の勢いが堅固ではない」との表現が盛り込まれた。 (抜粋)



南朝鮮の第2四半期におけるGDPの前年同期比伸び率は2.7%でした。
 
この数字だけをみたら素晴らしい数字ではあるのですが、なにかおかしいのですね。そこで、南朝鮮の消費電力をちょっと見てみましょう。


"2017년 2/4분기 전력소비 동향" (2017年第2四半期電力消費動向)というものが 、産業通商資源部から出されています。
 
それによると、2017年第2四半期の電力消費量は、前年同期比で、わずか1.0%の増加に過ぎませんでした。

GDPの伸び率はある程度、消費電力に比例します。
 
過去10年のデータをさらってみると、南朝鮮においてGDPが1%増加した場合、電力需要は1.5%増加しています。
 
なぜ、今回に限って2.7%の伸び率を記録したのに、消費電力は1.0%しか増えていないのか。
 
しかも操業日数は前年同期よりも0.5日多い。
 
これだけで昨年と同じ電力消費量であっても0.8%近く増えるのですね。
 
GDPが2.7%増加でも、電力消費量は実質0.2%しか増えていない事になります。

1.0%という数字でも良いのですが、動向を見てみると、凄まじいですよ。

例の造船業種は前年同期で3倍も受注を増やしたというのに、なぜだか、第1四半期(マイナス14.7%)に続き、第2四半期もマイナス19.8%。
 
しかも、今年の下半期は昨年同期比で2割もの人員、3万3000人も大幅リストラを断行するのです。
 
受注増という造船業に見る明るいニュースの裏には正直、隠された何かがある事が分かりますね。

ついでに、四半期別に電気消費量の推移を見てみると、
2016年第2四半期1.5%
第3四半期4.3%
第4四半期3.6%
2017年第1四半期1.3%
第2四半期1.0%
あれ?経済情報誌などが景気は持ち直していると書いてますが、実際は、今年に入ってから経済は尻すぼみになっているのです。
 
経済回復の勢いは堅調どころか減退していたのです。

経済指標として、電力消費量は嘘をつかない、と言いますが、ホント、その言葉の意味が良く分かります。

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