寺澤捷年先生の新刊『漢方腹診考~症候発現のメカニズム』が出版されました。
以下にいただいた発刊の辞には寺澤先生の自信が満ち溢れておりますが、
本を読んでいただければその理由を納得できるかと思います。
これまでの腹診の本は、様々な腹証とそれに対応する漢方薬は記載されていましたが、
・なぜそうなるのか
というメカニズムは書かれていませんでした。
それが解説された初めての本です。
寺澤先生は漢方医であるとともに、もともとは西洋医学の分野では神経内科がご専門でした
(そちらの分野でもかなり優秀でいらしたと聞いております)。
だからこそ解明できた、腹証と神経系の関係です。
「寺澤ポイント」が発表された東洋医学会学術総会のご講演は私も拝聴しておりましたが、
格調高い情熱的な講演に、会場は割れんばかりの拍手に包まれておりました。
吉益東洞の欠点を補い、病理を明らかにして治療の再現性を高めていくのだという、
寺澤先生の高い志を感じます。
幅広い視点から書かれ鍼灸の記載も多く、漢方医だけでなく鍼灸師も必読の書です。
「あかし出版」(神保町)のHPから購入申し込みができます。
定価5000円+税/送料
『漢方腹診考~症候発現のメカニズム』発刊の辞
寺澤捷年
昨年、嶋田 豊教授が富山市で主催された日本東洋医学会学術総会で私は特別講演の機会を与えて頂きました。何か新規性のある話題をと考えていた折に、噴門部痙攣と推測される固形物が食道に痞えて食べられないという患者に遭遇。強い心下痞鞕を伴っていましたので、利膈湯を処方。さらに背部の兪穴の凝りに鍼施術をしたところ、帰路にハンバーグライスを食べたというビックリする結果となりました。そこで背部の兪穴や新たに見いだした棘下筋の硬結(寺澤ポイント)、あるいは『井見集』に記されていた痞根などへの鍼刺の効果を梃子に、様々な腹候の発現メカニズムを明らかにすることが出来ました。臍傍やS状部、回盲部の圧痛も「血海」などへの鍼刺で消失するのです。
そこで、研究の範囲を拡大し、腹診で見られる全ての腹部症候(腹候)の発現のメカニズムを神経生理学、解剖学、MRIとCT画像、超音波エコー画像などで明らかにすることができました。未だ不明な点や推測に留まる部分も多々ありますが、2016年の時点での見解として提示しました。
目次は第1章:腹診法の概説、第2章:腹力、第3章:腹部鼓音、第4章:心下痞鞕、第5章:腹直筋攣急、第7章:胃部振水音、第8章:腹部動悸、第9章:小腹不仁と正中芯、第10章:鼠径部の筋緊張と圧痛、第11章:瘀血の圧痛点、第12章:終章です。
各章の構成はたとえば、第5章・心下痞鞕の項は
1.字義
2.診察法
3.立位診による心下痞鞕の検出
4.心下痞鞕と証
5.心下痞鞕の発現メカニズム
と、なっています。
終章では「発現のメカニズムが分かったとして臨床的にはどの様な意義があるか?」という疑問に答え、さらに今後に残された課題を整理しました。
漢方2000年の歴史を塗り替える画期的な著作と自負しています。
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本を読んでいただければその理由を納得できるかと思います。
これまでの腹診の本は、様々な腹証とそれに対応する漢方薬は記載されていましたが、
・なぜそうなるのか
というメカニズムは書かれていませんでした。
それが解説された初めての本です。
寺澤先生は漢方医であるとともに、もともとは西洋医学の分野では神経内科がご専門でした
(そちらの分野でもかなり優秀でいらしたと聞いております)。
だからこそ解明できた、腹証と神経系の関係です。
「寺澤ポイント」が発表された東洋医学会学術総会のご講演は私も拝聴しておりましたが、
格調高い情熱的な講演に、会場は割れんばかりの拍手に包まれておりました。
吉益東洞の欠点を補い、病理を明らかにして治療の再現性を高めていくのだという、
寺澤先生の高い志を感じます。
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『漢方腹診考~症候発現のメカニズム』発刊の辞
寺澤捷年
昨年、嶋田 豊教授が富山市で主催された日本東洋医学会学術総会で私は特別講演の機会を与えて頂きました。何か新規性のある話題をと考えていた折に、噴門部痙攣と推測される固形物が食道に痞えて食べられないという患者に遭遇。強い心下痞鞕を伴っていましたので、利膈湯を処方。さらに背部の兪穴の凝りに鍼施術をしたところ、帰路にハンバーグライスを食べたというビックリする結果となりました。そこで背部の兪穴や新たに見いだした棘下筋の硬結(寺澤ポイント)、あるいは『井見集』に記されていた痞根などへの鍼刺の効果を梃子に、様々な腹候の発現メカニズムを明らかにすることが出来ました。臍傍やS状部、回盲部の圧痛も「血海」などへの鍼刺で消失するのです。
そこで、研究の範囲を拡大し、腹診で見られる全ての腹部症候(腹候)の発現のメカニズムを神経生理学、解剖学、MRIとCT画像、超音波エコー画像などで明らかにすることができました。未だ不明な点や推測に留まる部分も多々ありますが、2016年の時点での見解として提示しました。
目次は第1章:腹診法の概説、第2章:腹力、第3章:腹部鼓音、第4章:心下痞鞕、第5章:腹直筋攣急、第7章:胃部振水音、第8章:腹部動悸、第9章:小腹不仁と正中芯、第10章:鼠径部の筋緊張と圧痛、第11章:瘀血の圧痛点、第12章:終章です。
各章の構成はたとえば、第5章・心下痞鞕の項は
1.字義
2.診察法
3.立位診による心下痞鞕の検出
4.心下痞鞕と証
5.心下痞鞕の発現メカニズム
と、なっています。
終章では「発現のメカニズムが分かったとして臨床的にはどの様な意義があるか?」という疑問に答え、さらに今後に残された課題を整理しました。
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