平地治美の漢方ブログ 

漢方(漢方・薬膳・鍼灸...)全般についてのブログです。コメント大歓迎。

舌診と運命

2014年09月30日 | 舌診
古来より中国では、舌診は健康状態を診るだけでなくその人の能力の有無や、
運命や寿命を予測するのにも使われていたようです。

「四庫全書」には

相書曰舌如絳赤者賢人也
(舌が絳赤色(ワインレッド)の者は賢人である)

と記載されています。
もしかしたら、人物を登用する際に舌診は面接の一部だったのかも⁉


また、台湾の人相の専門書(陳聡明相法)には次のように書かれています。

① 舌が厚くて長い……..富貴福寿

② 舌が方形で長い……..極品栄華

③ 舌尖長………………..毒悪非常

④ 舌が方形で短い……..大器晩成

⑤ 舌が小さく短い…….貧乏壽夭

⑥ 舌が薄く短い……….好説是非


舌を見て寿命や運命がわかってしまうとしたらすごいですね!


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紫雲膏 太乙膏 中黄膏 使い方のまとめ

2014年09月26日 | 処方・症例
紫雲膏
【効能又は効果】

湿疹、皮膚炎、ひび、あかぎれ、しもやけ、ただれ、外傷、火傷、
痔核による疼痛、
肛門裂傷、かぶれ、あせも、

通称 “漢方のオロナイン”
傷から火傷・痔・あせもなど肌のトラブルに幅広く使える
冬期はひびやあかぎれ等にハンドクリームとしても使える
保湿性が強く、秋~冬の乾燥期の使用や乾燥肌に向く
乾燥肌の化粧下地としても応用できる
患部が化膿している、ジュクジュクしているケースには向かない


太乙膏
【効能又は効果】

きり傷、むしさされ、とこずれ、やけど及びその他の肉芽形成(やけど)


「肉芽形成」を助ける作用が大きい
炎症を抑え、患部に栄養を与え血行を改善し、皮膚や肉などの組織の再生を促す
肌の栄養状態や血行が悪く、再生や回復が遅れているような患部に適する
こじれたアトピー性皮膚炎、高齢者の頑固なとこずれ(褥瘡)などによい
浸出液が多いジュクジュクしたような患部や少し慢性化したケースにも向く

肌を美しくする作用があり、基礎化粧品としても使うことができる


中黄膏
【効能又は効果】
急性化膿性皮膚疾患(はれもの)の初期、うち身、ねんざ

うち身やねんざなどの外傷、化膿性のはれ物、おできなどに
清熱作用が特徴で患部を冷やす
赤く腫れて熱を持ち痛んでいるようなケースに向く
解毒作用や止血効果も期待できるので、患部が化膿して膿を持つような場合や、出血がある時にも使える




手の平で混ぜて使う

 紫雲膏+中黄膏.........乾燥してかゆみが強い時

 太乙膏+中黄膏.........ジュクジュクしてかゆみや炎症が強い時



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太乙膏の応用

2014年09月25日 | 処方・症例
太乙膏の作り方などに関しては太乙膏2008年3月7~9日の記事
を参照ください。


すべての材料を揚げ、キッチンペーパーで濾したところ

30分くらい経過し、やや固まってきたところ

1時間半後

軟膏壷に入れた完成品

ハマグリに入れた太乙膏と紫雲膏、ブルーのボトルはごま油


今日のカルチャー講座で作った太乙膏。

今日はいつもの軟膏壷に入れたものの他に、練る前にハマグリに流し込んだものも持ち帰って
いただきました。

江戸時代はきっとこんなふうに使っていたのでは?

と、以前試しに紫雲膏を作った時にハマグリに流し込んでみました。
これがちょうど手の平に納まりとても使いやすく、私は毎日これを使っています。

患者さんや自分で使った感触からも、太乙膏は美白作用があるのではないかと感じています。
アトピー性皮膚炎でステロイドを長期に使った結果、皮膚がゴワゴワしてしまいますが、
太乙膏を塗っているときめが細かく、白くしっとりとした肌になってきます。

軟膏教室で作ってから、基礎化粧品として使用し続けている人もいます。
紫雲膏や中黄膏ほど色がつかないので、いろいろなところに使いやすいのも魅力ですね。

改めて入っている生薬を見てみると、清熱、止血、解毒、歯齦からの出血、などの
薬効もあるので歯茎のマッサージにも良さそうです。

この香りの好き嫌いについては意見が分かれやすいところですが、太白胡麻油で作ると
とても使いやすくなります。

軟膏教室は毎回楽しい時間ですが、

「こんなことに使ってみたらよかった」
「思った以上の効果があった」
「こういう使い方はどうですか」

などの御意見をいただくのは新たな発見があったりして、本当に勉強になります。



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秋の過ごし方

2014年09月02日 | 養生
(秋の過ごし方については
2008年8月7日の記事「秋の養収」
もご参考ください)


「スポーツの秋」「食欲の秋」と言われる日本の秋は、一年中で最もさわやかな季節です。

秋のキーワードは「収」。

生命力をからだの内側にしまいこみ、春~夏に身に付けたものを発揮する時期です。
秋は物事を仕上げたりまとめたりするのにふさわしい季節ですので、
スポーツの試合や学芸会などの発表会にふさわしい季節といえるでしょう。

これに反して、秋になって何か新しいことを始めようとすると秋の気である肺を傷めます。

また「実りの秋」「食欲の秋」は、食べ物の少なくなる冬に備えて、よく食べてからだに蓄えておくという
動物本来の姿と言えるでしょう。

だんだん寒くなって、日が短くなり心の中で物寂しさを感じ、情緒が不安定になったり感傷的に
なりやすくなります。
感性が研ぎ澄まされるので芸術に親しむのにも良い季節です。

キリリと引き締まった気分になり、人や自分に対して厳しくなりがちですが、
行き過ぎはいけません。
まもなくやって来る冬を迎えるためにも秋のようにさわやかに過ごしたいものです。


 夏の暑い時期には、皮膚の毛穴は開き、発汗や皮膚呼吸により老廃物や水分の代謝が活発になって
いますので、咳や鼻炎など呼吸器系に病気を持っている人でも比較的過ごしやすい季節でありますが、
秋口に入り、朝晩がめっきり涼しくなってくると、そうはいきません。

肺に影響するのは冷えだけでなく、秋も深まってくると乾燥の気が盛んになり、
ノドや鼻の粘膜や皮膚表面も敏感になってきます。
皮毛が閉じた結果、途端にノドや鼻に負担が掛かってきます



秋の過ごし方は、以下のことに気をつけてください。

1.薄着をしない
気の勢いが外向きから内向きに変わるので、皮膚の防衛力が手薄になります。
薄着でからだの熱や水分を逃がしたりして、かぜを引かないように気を付けましょう。
汗をかいたらすぐに拭いてください。

2.汗をかくような激しい運動は避ける
激しい運動でエネルギーの消費や汗の発散を強めてしまうことは、自然に逆行することになり、
来るべき冬に向け健康を維持できなくなります。

3.悲しまない、憂鬱(ゆううつ)にならない
心静かに、気持ちをできるだけ平穏に保ち、心配事や悲しみで感傷的にならないよう気を付けましょう。
そのような気持ちになったら、おしゃべりをしたり、カラオケなどで大きな声を出して発散しましょう。

4.眠り過ぎない
長く寝ていると、秋と関係の深い肺気が虚すといわれています。
肺が弱っている人にとって、体を休ませ過ぎることは、気のめぐりをますます悪くします。
早寝早起きを心掛けましょう。

5.燥を潤すもの、旬のものを食べる
ゴマ、もち米、うるち米、ハチミツ、梨、ビワ、などはからだを潤してくれます。
果物は水分が豊富で潤す働きがありますが、それ以上に冷やす作用が強いのでとりすぎないように
しましょう。
さつまいも、里芋、山芋、ごぼう、れんこん、ニンジン、茸、ブロッコリー、などの秋野菜を
積極的に取りましょう。
さんま、いわし、さばなどの魚も脂がのっておいしい季節です。

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