平地治美の漢方ブログ 

漢方(漢方・薬膳・鍼灸...)全般についてのブログです。コメント大歓迎。

赤いパンツ

2008年12月31日 | その他




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数年前、台湾に行った時に現地の方から

「台湾では大晦日に新しい赤いパンツをつけて寝るのが常識です。
そうするとその1年は幸福に過ごせます」

と教えてもらいました。

「しまった!今日は大晦日だ!」

と夕方に気付き、閉店近い時間にあわてて赤いパンツを買いに走った私。
客観的に見てかなりヘンです。

でも今年1年とても幸せでしたから、来年も赤いパンツにあやかろうかと。



「台湾では常識です」

とまで言われたので、以前来日した陳先生に皆でプレゼントしたところ、あっさりと

「男性で赤いパンツなんて聞いたことがありません」

と仰り、「どうしよう、このパンツ。。。恥ずかしくて履けねーよ」という感じで困惑気味に手にしたものを見つめていらっしゃいました。
そこにはちょっと気まずい空気が流れていました。


しかし、赤いパンツ健康法というのもあるというではありませんか。
冷えに良いそうですが、交感神経を活性化しやる気も出るとか。
しかも金運や仕事運も良くなるらしい。

色んな意味での勝負下着として、赤いパンツは良いかもしれないですよ。
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安神湯

2008年12月30日 | 処方・症例




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今日、シンナーを吸って気分が悪くなりました。

と言ってもグレたわけではなく(年齢的に当たり前ですね、すみません)、家の中を塗装し直してもらっていたからです。

そして、こんな時に試してみたかった処方が頭に浮かびました。

「安神湯」

建林松鶴堂製剤の安神湯は

黄耆 蒼朮 茯苓 石菖 遠志 木香
酸棗仁 当帰 知母 牡蛎 生姜
大棗 甘草 桔梗


という処方構成で、帰脾湯の加減方です。

あの◯◯教の信者の人達が、自分達の薬物中毒のために服用していたと聞いたことがあります。
確かに製剤解説には「ガス中毒」と書いてあり、あの人達は漢方にも精通してるんだなあ、と驚いたものです。

ガスではなくシンナーにはどうかな?と今回試してみましたが、煎じている途中で吐き気も目の奥の痛みも治ってしまいました。
せっかく作ったので服用したら、さらに胃がすっきりし気分が良くなりました。

緑豆の煮汁なんかはどの程度効くんでしょうね?
さすがにもう一度自分で体験する勇気はありませんが、今回のシンナーのような吸い込む毒の場合、吐方なんかはどうなのでしょうか。

さらに古典を調べてみたら「山嵐瘴気(さんらんしょうき.....山の毒気、伝染病のようなもの)」には藿香正気散とあり、これなんかもある意味吸い込む毒なのかなと思いました。


しかし皆さんは、薬物、毒物中毒の場合はすぐに病院に行ってくださいね。

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古典勉強の罠

2008年12月29日 | 古典・書籍




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来月、私に割り当てられた中神琴渓「書物をあてにしない」の章を読んでいて、いろいろなことを考えさせられました。

古典を読んでいると何故か崇高な気持ちになり、それが行き過ぎると周りの古典を勉強していない人がバカに見えてくるものです。

「自分の心を用いていない」というのは古典を絶対視して自分で判断することを放棄してしまった状態、言い換えると古典にマインドコントロールされている状態ということになります。

ではそれを防ぐためにはどうすればいいのか。
琴渓先生は


・師匠について実地指導を受ける

・青表紙で医学を勉強した後、天地表紙(一般の書物。論語、易など)
 を読み、青表紙の間違っている部分を正す



と、具体的な行動論にまで落とし込んでいます。さすが琴渓先生。


柳谷素霊先生の「古典に帰れ」という言葉を誤って理解し、古典を勉強してさえいれば良い臨床家になれると勘違いしてしまわないように。。。

「自分の心を用いる」のは臨床の場で急にできるものではないと思うのです。

日常生活においても訓練すべきものなのではないでしょうか。
そう考えたので早速、先ほどの忘年会で最後のしめはあんみつにするかアイスクリームにするか、、、
「自分の心」を用いて超真剣に検討しました(←琴渓先生、がっかりしてそうです)

また、その心自体が曇っていないか、頻繁にチェックした方がよさそうですね。
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太乙膏+中黄膏

2008年12月28日 | 処方・症例




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さっきまでテレビで「犬神家の一族」を観てました。
”スケキヨ”の白い仮面は幼少時から脳裏に焼き付いていたのですが、

「そういえばどういう話なの?」

と思い、今日たまたまテレビ放映を見てみました。

いや~、面白かったです!
小学校のころから「土曜ワイド劇場」、江戸川乱歩など大好きだったのですが、なぜか横溝正史はノーマークでした。
ちょっと来年時間を作って読んでみたい。。。
と、新たな楽しみができました。

そして犬神家は戦時にモルヒネで儲けた製薬会社だったという設定も今日初めて知りました。


そのモルヒネの副作用の一つに瘙痒症(かゆみ)があります
(ちょっと話題展開が強引ですね、、、すみません)。

ガンの治療をしながら鍼灸を併用している患者さんの症例です。病院から出された薬では効かず、痒くて夜も眠れないということでした。そこで数ヶ月前に軟膏教室で作った太乙膏に中黄膏を混ぜて差し上げたところ、まずはじめは4時間くらい痒みが治まったそうです。
その後は持続時間が徐々に長くなり、三週間でほぼ症状が治まりました。

「◯◯病院の皮膚科の医局長から誉められたよ」

と嬉しそうに報告してくださいました。

この太乙膏は、作ってくださった学生さんが一所懸命にかなりの速度でかき回し過ぎたため出来上がりが柔らかすぎ、通常の軟膏としては失敗でした。しかしこの患者さんのように、全身に塗る場合はこのように柔らかい方が塗りやすかったようで、かえって良かったみたいです。
一所懸命に混ぜてくださったので良い「気」が封入されてもいたのでしょう。

軟膏教室に参加してくださった皆さん、一所懸命作ってくださってありがとうございました。
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かぜと心

2008年12月26日 | その他




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先日のかぜの講義では、かぜを引くときの心の状態について少し触れました。

いくつかありますが、

・忙しすぎて心の余裕がなく、整理する時間を作るため

・愛情の不足(病気になると周囲の注意を引ける、優しくしてもらえる)


他にもいろいろ挙げられますが、大きくはこの二つに該当すると考えられます。

そしてこれらがベースにある状態で内因(感情)、不内外因(飲食の不節など)と結びつき、衛気による守りが甘くなるのではないか。私はそう考えております。だとすると、外因(外邪)というのは一番の悪者のように扱われがちですが、そうではないことに気付きます。

中神琴渓先生も「極寒の田で水仕事を何時間も続けていても風邪一つひかないのは心が強いから」という意味のことを書いていらっしゃいますが、とてもわかりやすい例だと思います。


・潜在意識の影響


については、マスコミや周囲からの情報による影響について話ました。

「新型インフルエンザが流行」

というニュースに対して、あまりにも強い恐れを持つのは大変危険なことだと伝えました。
共通認識による思いが形になってしまう可能性があるからです。


野口晴哉先生も「かぜは体の掃除」と著書に書いていらっしゃいますが、自分の心を見つめ直す良い機会でもあります。

転んでも,タダで起きてはもったいないです!
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算命学から見た鍼灸

2008年12月22日 | その他




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先日、鍼灸学校への入学希望者数が例年より減っている、という話を聞きました。

不況の影響もあるようですが、定員割れしている学校も多いようです。

鍼灸学校も数年前から増え続け、バブルがはじけたような面もあると思います。

「陽極まれば陰となる」

の法則通り、増え過ぎたものはいずれ淘汰され、必要なものだけ残るのでしょう。


算命学によると、日本における平成19年までの10年は戦国時代(キーワードは二極化、スピード、改良改革)のような金性の時代でした。

治療の世界でも鍼灸学校の乱立、無資格者による癒し系サロンの増加など、これまでの概念ではあり得ないことが沢山起こったわけです。

そして今はその後10年の水性の時代(習得、智得、本物)に移りました。

この,二極化が定着した上での本物志向はかなりシビアなものと予想されますが、これまで地道に実力をつけてきた人にとっては良
い時代となるようです。鍼灸に関しては、伝統的な手技をきちんと使いこなせることが重要になってくると思います。


悲観するばかりでなく、習得の気を取り込み、本物の治療家に近づいていきたいものです。



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余熱病

2008年12月20日 | 古典・書籍




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風邪などの治りかけに,体力をつけようとして食べ過ぎると治りが悪くなることがあります。

黄帝内経素問には次のように記載されています。

《素問・熱論第三十一》
帝曰く

「熱病已に癒ゆるも、時に遺(のこ)る所の有るは何ぞや」と。

岐伯曰く
 「諸々の遺る者は熱の甚しきに強いて之に食せしめたるが故に遺る所の有るなり。この若き者は皆病い已に衰うるも熱の蔵する所有り、其の穀気相い薄して両熱相い合するに因る。故に遺る所有るなり。」と。



治りかけに無理に食べると熱がこもって治るものも治らなくなるというわけです。
こういう患者さんはよくいらっしゃいます。
先日も寝る直前に「肉うどん」を食べて風邪が悪化した患者さんがいらっしゃいました。

私自身も漢方を勉強する前は

「元気になるにはとにかく食べること」

と思っていました。


風邪の時はなるべく身軽にしていた方が良さそうです。

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シンクロニシティ

2008年12月19日 | その他




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こんどの勉強会の「風邪」の資料を作っていたら,久しぶりに自分が風邪を引きました。
そして昨日の患者さんほとんど全員が風邪でした。

半日で治りましたが,資料に書いたように「風邪に感謝」はなかなか難しいものだと実感。。。


今回は自分がかかるというオチでしたが,ある疾患について一所懸命勉強していると,急にその疾患の患者さんが増えるということはよくあります。
以前,耳の疾患についてまとめていたら,滅多に来ない突発性難聴の患者さんが1日に3人も来て驚いた事がありました。

こういうのもシンクロニシティって言うんでしょうか。

想いが現実化するならば,ヘンなことを考えるのはやめた方がよさそうですね。
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わかめ

2008年12月16日 | 養生




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 数年前,韓国の先生からわかめスープの作り方を教えていただきました。

韓国ではお祝い事,出産後数週間は必ずこのスープを飲むそうです。

スープと言うよりわかめそのものの塊と表現した方が良いほど,時間をかけて柔らかく煮込みます。

余分なものを出す作用が強く,食後しばらくするとすっきりするため,今では胃腸が疲れてくると反射的にこのスープが飲みたくなるようになりました。

便秘がひどかった患者さんがこのスープを飲んだら,腹痛がし,その後大量の便が出たそうです。

わかめの味「鹹(かん)」は硬いものを柔らかくする作用があるためと思われます。

有効成分のヨードは水に溶けにくいので、油で炒めたり、油揚げといっしょに煮れば吸収が高まりますが,わかめスープははじめに炒めてから煮込むので理にかなった調理法であると言えます。


  【気 味】鹹 寒

  【帰 経】胃 肝 腎

  【効 能】動脈硬化、高血圧、便秘、高脂血症、糖尿病

     カリウム、カルシウム、カロチン、食物繊維が豊富

  
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牡蠣

2008年12月15日 | 養生




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牡蠣の美味しい季節になりましたね。

牡蠣は「海のミルク」とも呼ばれ栄養価の高い食材です。

漢方処方では柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう),桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)などに配合されますが,通常私達が食べる身ではなく,殻を使います。手にのせてみるとずっしり重みを感じますが,薬効も「重鎮安神」つまりどっしりと落ち着けてくれる精神安定作用があります。

身には冬の乾燥を防ぎ肌を美しくする,月経に関するトラブルを改善する(おもに血虚によるもの)働きがあります。
しかし胃腸の弱い人は1日1個くらいにした方がよいでしょう。

痔のある人,血圧が高い人,食積痰飲のある人はあまり食べない方がよいです。


身を食べる時期については

「Rのつかない月の牡蠣を食べるな」

と,いう諺があります。
Rのつかない月とは、5~8月(May、Jun、July、August)。
この時期は栄養価も低く,また食中毒などの危険性も高くなります。

【気 味】 温 甘

【帰 経】 肝 胆 腎

【効 能】 肝機能を高める
      胃腸の働きを高める
      酒毒を消し,口渇を収める
      美顔

コメント (2)
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