平地治美の漢方ブログ 

漢方(漢方・薬膳・鍼灸...)全般についてのブログです。コメント大歓迎。

美容鍼灸

2008年06月30日 | 鍼灸




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします




今日は課外授業でどくだみの化粧水を作りました。
その後,化粧水で顔にパックをしてもらいましたが,
男子生徒の皆様は,顔にパックをするというのは最初で最後の経験だったかもしれませんね。(いや,これを機に病みつきになって家でこっそりやる人も出てくるかもしれません。)

うちは治療を主体にしているので「美容」を積極的におすすめするということはありませんが,アトピーやニキビなどで顔に症状が出ている場合や,特別に希望のある方だけにはしています。

以前,転倒して顔を強打して大きなアザができ,それがなかなか消えずシミになってしまった患者さんがいました。
当然ですが,表情は暗くうつむきがちです。
はじめは顔には刺針せず体の治療だけしていましたが,途中から鍼をしてパックをするという方法を併用したところ,
大きなシミがまず薄くなり,だんだん小さくなっていきました。

「鍼が美容にも良いのかな?」

と思ったのは,この患者さんから

「パックだけの時よりも,鍼をした翌日は肌がいつもよりハリが出てお化粧のりが良い」

と言われてからです。

そして顔のシミのせいでずっと外に出なかったけれど,久しぶりに友達と買い物に行けたと嬉しそうに報告してくださいました。

男性には想像できないかもしれませんが,肌の調子が悪いと朝から憂鬱になり,外に出るのが嫌になることもあります。
この患者さんはもともとが綺麗な方だっただけに,顔のあざは堪え難いストレスだったのでしょう。
そう考えると,


美しくなる
  ↓
気持ちが前向きになる
  ↓
気滞,気鬱の解消



となり,全身症状の改善にも繋がります。   


それにしても,美容鍼灸はスゴいことになってますね。
ハリウッドの女優さんのあいだでも流行しているとか。
都内では,うちの治療費にゼロがひとつ多い料金設定が普通なようです。

ただ気になるのは,古典の記載にはしわやシミを取るために顔に鍼を刺すという記載はないことです。しかし古典の記載の有無にこだわらず良いもの,世の中の人が必要としているものは取り入れる必要があると思います。ですので,これからも注意と検証が必要なのではないでしょうか。


コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薬膳料理教室終了

2008年06月29日 | 養生




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします



今日は薬膳料理教室でした。

雨の中いらしていただいた皆さま,ありがとうございました。
今日いらしていただいた皆様は,私にとって大切な人ばかりでしたが,そんな皆様に料理を作って(作ったのはほとんど木村さんですが)食べていただき,そしてついでに勉強するというのはとても楽しく貴重な経験でした。
また,料理というのは気の交流でもあるのだと実感しました。

20人分の食事を作るのは初めてだったので思ったより時間がかかってしまったり,また途中,ブレーカーが落ちたり,電熱器のパワーが思うようにならなかったりとハプニングもありましたが,なんとか全て作り終えることができました。木村さんをはじめ,皆様の協力がなければできないことでした。本当にありがとうございました。

昨日読んだ,道元の典座教訓を題材にした「作る心 食べる心」に,作り手と食べる人の心が一つになり共鳴し合った時,食材は最高の状態になるとありました。
今日は心が一つになっていた!と信じています。


コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

半夏白朮天麻湯

2008年06月28日 | 処方・症例




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします


はっきりしないお天気のせいか,半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)の証の患者さんが増えています。

じめじめした天気→湿邪(しつじゃ)→胃内停水(消化器に水がたまる)→痰飲(たんいん:処理しきれない水が体内にたまってできる)→頭痛,めまい,吐き気,メニエール

湿邪の特徴として体が重だるいというのがありますが,牛山方考には
「身重きこと山のごとし」
と表現されています。


昨日いらしたKさんは一週間前の朝,めまいがひどくて起床できず救急車を呼び病院に運ばれました。
診断は「発作性めまい」ということで,とりあえず脳の病気やメニエールではないとわかりひと安心しましたが,めまいや吐き気が続いていました。
右の首から肩にかけて,何かが貼り付いているように痛く重い。
行きつけのエステの先生に「それは鍼に行けば治ると思う」とすすめられて来院しました。

39才,痩せ形で色は浅黒い。
舌診  淡紅色,胖大,歯痕あり
腹診  胃内停水(振水音が顕著)
足が冷たい

そしてなんと!水をなるべく沢山飲むという,一番やってはいけない健康法を実践していました。
胃内停水もたぶんそれが原因でしょうし,今回のめまいも水の飲み過ぎで出来た痰飲がこのお天気による湿気でついに上に溢れ出したのでしょう。

うつぶせになってもらうと,大椎の少し右あたりに血豆のような細絡(さいらく)を発見しました。
まずそこを刺絡し,吸角をかけたところ,細い糸状の噴水となって血が噴き出し,カップの半分ほど溜まりました。
その時点で

「ものすごく気分がすっきりして,肩の痛みは全くない」

という状態になったので,あとはお灸で補って治療を終えました。

くれぐれも,水を飲み過ぎないようにすること,のどが渇いたら温かい白湯に生姜を少し入れて飲むようにお伝えしました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドリーミング

2008年06月27日 | 処方・症例




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします


昨日,「エミリー・ウングワレー展」に行ってきました。
漢方とは直接関係はないけれど,そこで感じたことです。


エミリー・カーメ・ウングワレー
1910頃生まれる。オーストラリア中央の「ユートピア」と呼ばれる砂漠地帯で、アボリジニの伝統的な生活を送りながら、女性の儀礼のためのボディ・ペインティングや砂絵を描いていたが、1977年からバティック(ろうけつ染め)の制作をはじめ、88年からはカンヴァス画を描きはじめる。その後亡くなるまでのわずか8年の間に3千点以上の作品を残した。



彼女のミドルネーム「カーメ」というのはこの地方の特産物のヤムイモというイモの種のことです。
絵の題材にもカーメは多用されていました。

「カーメ,それは私です」

と彼女は言っていますが,これはアボリジニの思想,「ドリーミング」に由来します。

ドリーミングとは,特定の動植物と自分を同一視し,そこに精霊が宿っているとする,アボリジニ独特の世界観です。

これは,東洋思想の「天人合一(てんじんごういつ)」

と良く似ているな,と感じました。

漢方も人体を小宇宙として,体の造りや機能を大自然になぞらえますが,VTRで視たアボリジニのライフスタイルは「素問」の世界そのままというかんじでした。


美術学校にも行かず,70才過ぎて始めた絵ですが,一点の作品に一億円以上の値がつくオーストラリアの画家は彼女だけだそうです。


点描,線描という作風を経て,亡くなる二週間前には点でも線でもない,やさしい流れのような絵になります。
私はこの「ラストシリーズ」と呼ばれる時期の作品にとても心惹かれました。
すべて許して包み込んでくれるような温かい絵です。
自然と一体化して生きていたから,自分の死期が近いこともわかっていたのでしょう。


所は違っても,自然に生きていると同じような思想が生まれるのですね。


(※エミリーウングワレー展は六本木「国立新美術館」で7/28まで開催)


コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

食物と薬の違い

2008年06月25日 | その他




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします




昨日の記事に書いた「醫界の鉄椎」の「食物と薬物」という章に,こんなことが書かれていました。

『.....およそ薬物というものは特有の偏性(かたよった性質)を利用して病気を治すのだから,偏性がなければ薬としての価値がない。
その反対で,食物の性質には偏りがない。多少の偏性は調理法により調和される。
......同じものをずっと食べるのは嫌悪を感じるものだ。一つのものを過食するのは良くない。嫌悪は自然な能力であり,それに従って献立を新しくし,美味しいと感じるものを食べるのが良い。

東洞先生(吉益東洞)もこうおっしゃっている。

「食は好悪に随い日に新ならんことを欲し
 薬は好悪に随わず日に改まることを欲せず」

世の医者は食と薬を混同し,同一の滋食(牛乳,卵,肉など)を連用させ,そのくせ処方をコロコロ変えたりする。
そんなことをしているうちに,一つの病が治る前にまた新しい病ができてしまう。』



なるほど。

・サプリメントを漫然と服用する
・一つの食品や調味料を過食する
・体に聞かず,頭で考えて食べること
・ドクターショッピングで薬をコロコロ変える

なども,これに当てはまりますね。


「食べたいと思うものを食べる」

ということに関しては,その感覚自体が狂ってしまっている人も多いので注意が必要です。
映画「スーパーサイズ・ミー」はマクドナルドのものだけを監督自身が食べ続け,経過を実録した作品ですが(一ヶ月後にはドクターストップがかかるほど体調が悪くなっていた),ああいったファストフードには麻薬に似た依存性や習慣性があり,定期的に食べずにはいられなくなるそうです。
そういった場合には半断食や,指導者の元での断食を行い,一度感覚をリセットするのが良いかもしれません。



最後に載っていた吉益東洞「建珠録(けんじゅろく)」の症例は面白かったです。

「ある患者が,三年間腹痛を患っていた。きっかけは茄子を食べ過ぎて腹痛を起こしてからである。
 そこで東洞先生は,茄子を食べて起きた病気は茄子で治すべきであるとした。
 よく煮たもの数個を飽きるまで食べさせたところ,腹痛はますますひどくなり吐いた。これを三回繰り返すと,腹痛が治ってしまった。」


面白いですねえ。
目には目を,ナスにはナスを.....

こんな発想で治療をすれば,色々なものが治療の道具になりますね。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

醫界の鉄椎

2008年06月24日 | 古典・書籍




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします


漢方の復興に大きな影響を与えた,和田啓十郎先生の「醫界の鉄椎(いかいのてっつい)」。

私の師の一人,岡山先生もこの書を読み,漢方を志したそうです。

今でこそ,漢方はテレビCMで流れるくらい一般にも普及していますが,寺師先生や岡山先生が漢方を始めたころは,それはそれは大変な御苦労があったようです。

まず,親類縁者や友人から白い目で見られ,今で言うとヘンな新興宗教にでも入ったような扱いを受けたと聞きました。

岡山先生も

「(漢方を始めたことを)理解してもらえないだろうから,はじめは誰にも言えなかった」

とおっしゃっていましたし,寺師先生も始めは生活費もままならず,奥様は内職をし,先生御自身も食事を切り詰めお弁当を食べたふりをして昼食は抜いていたそうです。


多くの先生方の人生を変えたこの本は,開いた瞬間に迫力が伝わってきます。

まず,いきなり吉益東洞(よしますとうどう)の険しい顔の肖像画,そして讃える言葉を載せています。

そして和田先生の子供の頃の体験が書かれています。

「6,7才の頃,お姉さんの体が弱く,名医と呼ばれる先生方に何人も診てもらったがいっこうに治らなかった。
最後の手段で,近くのボサボサ頭の汚いかっこうをしている漢方医にでも診てもらおうかということになり,治療を受けたら半年で治ってしまった。名医というのはピカピカの車に乗ってくるのでもなければ診察料の高い安いでもなく,最先端の機械をもっているかどうかでもない。名医とは一日も早く患者を健康にし,その患者に適した配剤ができる医者のことを言うのだということが,子供だった自分の脳裏に焼き付いた」


その後,医者になり西洋医学を学び,漢方と比較した結果,数種類の病気を除き他は全て漢方の方が勝っているという結論を出します。


その後は歯に衣を着せず西洋医学,後世方や補剤(人参など)の批判をし,症例や医者の心構えについても書いてあります。
ただ西洋医学を批判するのではなく,「血清と併用したら相乗効果で治りが良かった」という症例も提示しています。

自費出版までして,世間からは白い目で見られながらも

「このままでは漢方は廃れ,日本の医学界はダメになってしまう!」

という純粋な思いからこの本を出されたのです。
そして湯本求真先生→大塚敬節先生へと引き継がれ,漢方は絶滅の危機を脱したのでした。


今,私達が漢方を勉強できるのも,和田先生のおかげなのです。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薬膳

2008年06月23日 | 養生




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします




今日は課外授業で皆さんと「当帰生姜羊肉湯」を作りました。

当帰30g
生姜50g
羊肉500g

の分量で大鍋で作りましたが,思ったほど臭くなく,最後に塩こしょうを入れたら美味しいスープというかんじに仕上がりました。
いまだに体が温かいです。みなさんはどうでしょうか。汗が出過ぎて風邪をひいた人がいないと良いですが。
冷えの強い女性にはおすすめです。


さて,今日の課外授業で出た質問

「薬膳という言葉の意味」

について,

「本来は煎じ薬を配膳することであり,古典には載っていない言葉」

と説明させていただきました。
では,いつから薬膳という言葉がでてきたのか調べていたら真柳先生の論文に書いてありました。
以下に抜粋します。



真柳 誠(まやなぎ まこと)
医食同源と薬膳の語源

  最近の大型国語辞典の多くに、医食同源は中国の古くからの言葉などと書いてあるが、出典を記すものはない。一方、新宿クッキングアカデミー校長の新居裕久 氏は、一九七二年のNHK『今日の料理』九月号で中国の薬食同源を紹介するとき、薬では化学薬品と誤解されるので、薬を医に変え医食同源を造語したと述懐 している。これに興味をおぼえて調べたが、やはり和漢の古文献にはない。朝日新聞の記事見出データベースでみると、なんと初出は九一年三月一三日だった。 『広辞苑』でも九一年の第四版から収載されていた。国会図書館の蔵書データベースでは、七二年刊の藤井建『医食同源 中国三千年の健康秘法』が最も早く、 のち「医食同源」をうたう書が続出してくる。藤井建氏は私も会ったことがある蔡さんという香港人で、さかんに中国式食養生を宣伝していた。すると新居氏と 蔡氏の前後は不詳だが、医食同源は七二年に日本で出現した言葉に間違いないだろう(2002, 10, 5追記。新居氏から資料をいただき、蔡氏の書は同年12月刊だったこと、同書を出版した東京スポーツ新聞社の編集者・川北氏が「医食同源」の語彙を蔡氏の 書に転用したことが分かり、やはり新居氏の造語だったことが了解された)。
  薬膳も近年になって流行した用語で、日本語にも定着した。ただし由来はほとんど知られていない。薬膳の用例は『後漢書』列女伝の程文矩妻の一節に初出する が、煎薬を配膳する意味でしかなかった。現在の意味で使用した最初は、北京中医薬大学の翁維健氏が八二年に出版した『薬膳食譜集錦』だったと本人が述べて いる。のち薬膳を称し、むやみに生薬を料理に加えて効能をうたう風潮が生じた。困惑した翁氏らは医療機関における伝統的食事療法を中医栄養学、一般社会の 保健食を功能食品と呼び分けるよう提唱しているが、ひとり歩きしはじめた薬膳の意味は当面消滅しないだろう。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吉益東洞

2008年06月22日 | 古典・書籍




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします



吉益東洞(1702~1773)、安芸の国(広島)出身
吉益東洞は古今の医学書を隅々まで読み、後世方の学説は役に立たないと考えた。また、名古屋玄医と後藤艮山の影響を受け百家の医学書を広く読み、当時の医者がただ無難な温補を施し、陰陽、五行に拘泥して病因を論じ、師匠の教えを自分の頭で考えずただ受け継ぐのみであることに憤りを感じた。

37才の時,大志を抱いて京都に出る。
そこで吉益東洞は古医道の研究に没頭した。木の人形(東洞人形)を作ることで生計をたて、「傷寒論」の研究に取り組んだ。

そして師、山脇東洋に出会う。
吉益東洞は質屋で質入れをする時、偶然質屋の主人の母親への処方を見て一言「石膏をのぞくと良い」といった。このとき処方を行っていた当時朝廷の名高いご典医だった山脇東洋は、質屋の主人によって伝えられた東洞の言葉を聞き感服した。このことで山脇東洋の推挙を受け、吉益東洞は世に出た。
ちょうど「復古主義」がブームになっていた頃でもあり,そこに彼のカリスマ性,理論のわかりやすさがうまくマッチしたと思われる。

以下に彼の医説の特徴を挙げる。

①実証主義
自ら調べ実証することを重視し、陰陽、五行、脈象、本草、病因を「空理空論」として否定し、仲景の古方のみを用い、日本漢方の「方証相対」という特色の基礎を築いた。
また、東洞は眼に見えるもの、手でふれることのできるものでなければ信じないという実証主義に立っていたから、体内の毒も、眼で見、手でふれるものでなければならないとした。そこで、体内に毒があれば、その証拠が体表に現われ、その多くは腹診によって確かめることができるとした。これにより、傷寒論系の腹診が発達をとげた。


②万病一毒説
「万病はすべて毒によって生じるが、多くの薬も皆毒物なので、毒によって毒を攻め討ち、毒が去れば病を治療できる。」
と述べ,水銀剤などの作用の激しい薬を多用した。
身内にも同様の態度をとり,子供の一人は結果的に亡くなっている。

③天命説
「万一、治療の途中で死ぬようなことがあっても、それは天命であって、天ならぬ医者のあずかり知らぬところである。」



 著書に『類聚方』『方極』『薬徴』『方機』『医断』などがある。

息子の吉益南涯は,父の過激な説を是正する医説「気血水理論」を確立した。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

牛肉

2008年06月21日 | 養生




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします




今日は都内からいらしたOさん,Nさんと焼き肉を食べにいきました。
本当は治療後は消化の良いものを少量食べ,安静にした方が良いのですが.......

「血を抜いたあとは,補充しとかないと!」

という看護婦Nさんの意見はとても説得力があり,Bスポット療法をしたOさんには

「アルコール消毒もしとかないと!」

ということで結果的にお酒も飲んでしまいました。

その後Oさんはどうなったか気になるところです。
電車の中で鼻血を出してなければ良いのですが。


牛肉
【学名】 ウシ科 Bos taurus domestica Gmelin
【気味】 温 甘
【帰経】 脾・胃
【薬効】 補脾健胃(胃腸を補い,機能を高める)
     補中益気(中焦を補い気力を増す)
     強筋壮腰(筋を強め腰を強くする)
     止消渇(糖尿病による口の渇きを止める)

体を温め補う作用が強い。
もともと熱っぽい肝陽上亢,陰虚内熱,食積,痰湿のある者には害になる。


他の部位について

牛の肝臓(レバー)...甘,平 とり目,貧血に良い
牛の脂肪...................甘,温,微毒
          多食すると皮膚の炎症,潜伏している病を誘発する
牛の胃......................胃腸を補い消化を促進
牛の角......................苦,寒  激しい熱,頭痛の解消
牛の胆石(牛黄)......高価な漢方薬材。
         「牛黄清心丸(ごおうせいしんがん)」
         「片仔癀(へんしこう)」
          などの処方に含まれ脳卒中とその後遺症,激しい
          熱性疾患などに使われる。
   
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まぶたの痙攣

2008年06月20日 | 処方・症例




にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ漢方ブログランキングに参加しています。
  ↑ 1日1クリックをお願いします



昨日から右まぶたのけいれんが止まらなくなりました。
というわけで,昨日はブログも書かずに早めに寝てみました。
朝起きてみると,昨日ほどではないけれど数分おきにピクピクします。

自分なりに原因を考えてみると


・パソコンで長時間目を使いすぎた
・やらなくてはいけないことが多く,楽しんでやれていなかった
・テレビのニュースを長時間視てしまい,目を覆いたくなるような事件ばかりだった
・けいれんが起きる前日に,顔面神経麻痺の患者さんが三人も来た

一言でいえば「ストレス」なのですが,いづれも誰が悪いわけでもなく抑圧される類いのものばかりです。
抑肝散(よくかんさん)
を服用してみることにしました。
エキスをお湯に溶かして飲んでみたら,ものすごく美味しい!
そして予想以上に体が温まりました。

お昼ごろにはほとんど気にならなくなりました。

このピクピクする感覚は,痛いわけではないけれど,とても気になり,それがまたイライラを増し肝に良くないという悪循環になるということを,身を以て体験しました。

抑肝散の目標は

・肝経の虚熱→ひきつけ,けいれん
・和田東郭によると
 「怒りっぽい,不眠,せっかちなどの徴候が著明でそれは肝気がたかぶっているからである。肝気がたかぶれば肝火が燃え上が り,肝血が消耗され胃腸の水分も下降しなくなる」
 とあります。
・もともとは子供の夜泣き,ひきつけなどに使う処方だが,大人にもけっこう適応症がある。

私はたまに加味逍遥散を服用しますが,確かに今回は心下痞(みぞおちのつかえ)があったので,抑肝散の方が良かったのでしょう。


目の上に手をかざしてみると,10cmくらい離れたアストラル体の部分で手にチクチクとした痛みを感じました。
これは見たくないものを見てしまっているためだと思うので,しばらくの間は心がけて
好きなもの,綺麗なもの
をなるべく視るように心がけようと決めました。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする