NHK永田浩三氏らの処分を迫る自民党議員/情報流通促進計画ブログから転載

2006-04-01 23:30:17 | ジャーナリズム

永田氏らの処分を迫る山本議員の質問を下記のとおり,再現しました。

3月30日 参議院総務委員会

◆自民党 山本順三議員:
  実は,先般3月22日、東京高裁におけるNHKの永田浩三氏,当時のチーフプロデューサーというふうにうかがっておりますけれども,この方の証言でですね、昨年1月12日に朝日新聞の報道が出たその直後に,1月14日でございますけれども,NHKの幹部の皆さんが集まって対応を協議した。そして、松尾元放送総局長と野島元総合企画室担当局長との間で、安倍晋三議員に呼びつけられたのではなくこちらから出向いたことにしようとの口裏合わせがあったことを、話し合いに参加した上司から聞いたと,こういういう記事がありました。これは、NHKにとって由々しき問題だろうというふうに思います。そこでまずは,事実確認をさせてください
1月14日にNHKの幹部,協議があったのかどうか? あったとしたらどういうメンバーが集まったのか? 永田氏の言うとおり,松尾氏・野島氏も出席していたのかどうか? 加えて,話し合いの内容はどうなのか?永田氏はその場にいた上司から聞いたといってらっしゃっていますが,それを聞いた上司とはいったい誰なんでしょうか,そのあたりのことを聞きたい。

◆NHK理事 原田豊彦:
  今言われた協議とは、1月14日の話し合いのことだと思いますが,この話し合いは1月12日に朝日新聞の記事が掲載されました、13日にはNHKの職員が記者会見をしたことを受けまして朝日新聞の記事のどの部分が間違っているか、その後の対応、記者会見で説明すべきかどうかを協議するために行われたものでございまして,松尾放送総局長、伊東番組制作局長らが出席しておりました。この場に、裁判の証言で安倍氏のところに出向いたことにしようと提案したとされる野島元担当局長は、そもそもこの話し合いに参加はしておりません。当日、この話し合いに出席致しました関係者から事情を聞気ましたけれども、ご指摘のようなすり合わせのような話はなかったということでございます。

◆山本議員:
  となると、ホントにこれおかしげな話になるわけです。そこで,もう一点お伺いしたいのですが。NHKの公式的な考え方としては、安倍議員に呼び出されたのではなく、事業計画の事前説明のために出向いたとおっしゃっています。一方では永田氏の控訴審の証言があります。
永田氏は現在、衛星局の担当部長だとうかがっておりますが,担当部長ということはまさにNHKの幹部の一人だと私どもは解釈します。そういう人方がNHKの公式見解があるにも関わらず,会社の名誉に関わると思うのですが,口裏合わせということを伝聞に基づいて裁判の席上で証言するということは大変由々しきことだと思いますし。NHKのガバナンスが問われる問題だと思います。
  そこで,会長としてどういうふうにお考えなのか、また,NHKの信頼を守りぬくためにどのようにけじめをつけるつもりなのかご所見をお聞きしたい。

◆橋本会長:
この職員の証言が伝聞に基づくということで,大変根拠が無いことについて証言したことに対して、私大変遺憾に思っています。そういう中でNHKの姿勢というものはこの裁判を通じて,公けに明らかになる裁判の中ではっきりとしめして参りたいと思います。また,この職員についての人事上の扱いについては、適切に対処したいと考えております。

◆山本議員:
その適切とはどういうことなのかということについてお伺いしたいところですが、なかなか答えにくいところだと思いますので。実は,朝日新聞の方は、調べましたら,NHKに政治介入という記事を書いた記者は現場から外されたというふうなことも聞いておりますし。また,関連資料流出の責任をとって、編集局長と社会部長とが職務の任を解かれたことも聞いております。
そういったことと比較するとNHKの対応というものが後手に回っているのではないか。甘いのではないだろうか。私どもはつくづく感じているところです。
そもそも発端になったのは長井さんというデスクが、信頼できる上司から、これまた伝聞に基づいた政治的介入があったというふうなところから、この話が始まったわけであります。永田氏にしてもそうです,長井氏にしてもそうなんですが、NHKとして、そういったいろんな話が出ておりますけれども、NHKの内部調査がどのように進んでいるのか、その辺りの実態をぜひお聞かせいただきたい。

◆原田理事:
  NHKといたしましては、この問題、今、裁判が進行している途中でございますけれども、これまであえて編集過程の詳細まで踏み込んで事実関係を整理して視聴者の皆さんにも説明責任として公表して、私たちの基本的な考え方を示してきたところでございます。当時,NHKの中でも、一部の職員の間で事実関係はどうだったんだろうということで、関係者の一部から話を聞くという動きがございました。ただ、そのことは全体の、関係者全員の話を聞いて総合的に事実関係を特定したものではございませんので、ま,一部の関係者の思い込みであるとか、あるいは事実誤認などが多く含まれておりまして,不完全な内容であると考えております。
  そうしたことが背景となって、証言の食い違いになっているというふうに思っておりまして,その辺り、私ども,どういうことでこういうことになったのか、調査をしているところでございます。

◆山本議員:
  最後に,要望だけしておきたいんですけれども,私,なんでこのような質問をするかと言いますと,NHK、公共放送を一手に抱えて頑張っていらっしゃる,それはぜひともその姿を国民に見てもらって,早く信頼回復をしてもらいたい。その一つとして,これに関連した記事が出てくるんですが、その記事一つ一つがNHKの信頼回復と逆行してしまう。そのことを大変に心配しております。
  是非とも、毅然とした態度で、これからこの問題をしっかり内部調査して、早くに解決できる,国民に説明責任を果たす,そういうことを、是非ともやっていただきたい。NHKの自浄能力に大いに期待しながら質問を終わりたいと思います。



ちなみに永田さんのこの点に関する証言は下記のとおり。

【「非常にびっくりしたのは,吉岡さんも含めてですけれども,伊東さんと松尾さんと野島さんと4人で集まってのことです。で,政治家の介入がもういろいろ記事なんかでも盛んに取り上げあげられ始めていた時期ですけれども,松尾さんが安倍さんのところに行ったのは,呼びつけられたのではなくこちらから出向いたということにしようということに,松尾さんと野島さんのやりとりの中でそういうふうになっていったということを吉岡さんから聞きました」】


この点,永田氏が証言の際,内容が正しいことを確認したNHK有志作成の時系列表には吉岡部長(当時)の発言として次のように書かれている(
ここ参照)。

■■引用開始■■
 1月14日,松尾元総局長に呼ばれ,4階に集合した。1月12日の朝日新聞の記事への対処を話し合う場だった。野島元担当局長(現理事)伊東元番組制作局長(現顧問)白髪頭の人がいた。宮下理事も10分くらい顔を出した。松尾氏が記者会見を行う相談だったが,「やる」という決断はくだらなかった。野島氏から松尾氏に「1月29日は安倍氏に呼びつけられたのではなく,こちらから説明に行ったというゆうに話して欲しい」と要望があった。松尾氏は苦りきった顔で「よく覚えていないという回答ではどうだろうか」といい,そこに落ち着いたようであった。
■■引用終了■■

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