はるかのひとりごち。

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炭鉱の島を訪ねて その7:タイムスリップ

2006年11月07日 23時56分40秒 | たびろぐ九州。

池島の炭鉱住宅群から、再び港地区へと下りてきたわたしたち。
帰りの船の時間までの間、
港をグルッと囲むようにして続く道を歩いてみることにしました。
すると、石炭を船着場へ運んでいたトロッコの廃線を発見!
使われなくなって赤く錆付いたレールでも、こうして残っていることがうれしい。
その先の施設は、いまにも動き出しそうな雰囲気が漂っていました。


手前には、踏切の名残もありました。


フェリーで港へ着いたときに、目の前に広がってたのがこのコンベア。
とにかく、とにかく長いのです。迫力あったなぁ。
操業していた頃は、ここに山のように石炭が積まれてたんですね。
閉山からまだ年数が経っていないせいか、動かないことが不思議な感じがしました。


しばらく歩いていくと、ありました。石炭の欠片。
正確には、資源として使えなかった捨石、なのかな。
ボタ山、と呼ばれる捨石を集積していた敷地では、
こうしていまでも残っているのを見ることができるんだとか。
せっかく出会った欠片なので、ひとつ思い出にいただいてきました。


ここまで来ても、地元スーパー巡りは欠かしません(笑)。
港のそばの建物の中に、呼ばれるように入っていくと、
小さな日用品店があったのです。
ここで、「○○の素」みたいなものを発見したので、レジへ持っていくと、
レジの女性に「え?これ??」みたいな顔されて、お互いに笑っちゃった(笑)。
だって、うちの地元では見かけたことなかったんだもの。ははは。


通路を入った右手に、酒屋さんがあったんですが、
なんと、立ち飲み?のカウンターがあったのです!これ、すごいかっこいい!
ヤマで働くたくさんの男たちが酒を酌み交わす姿、浮かんできました。

ふと、1日島を見ていて思ったこと。
日本の高度成長期を支えた、こういう島の人々のことを、
わたしたちは忘れちゃいけないと思う。
苦渋の思いで島を離れた人々のことも。
そして、島を離れずにがんばってる人々のことも。

島を後にする前に、
お昼ごはんをごちそうになった「みなと亭」のご主人と奥さんに、
ご挨拶しに行きました。今回、本当にお世話になってしまって。
感謝してもしきれないくらいなのでした。ありがとうございました。
また来ます、と最後に言ってお別れしました。
次に行くときも、おいしいごはんを食べさせてください。

さて、予定よりも1本早い船で帰ろうと港へ行くと、


ネコだまり~っ♪

おおお、なんか増えてない??(笑)
実は、ここに写りきれないほど、ほかにもいっぱいいました。うひゃ~。
ちょうど、夕方仕事が終わって、通いの人々が港へやってくる時間。
なんかもらえる~、ってわかってるのか??


帰りは行きと違って、神の浦行きの旅客船に乗って帰ってきました。
で、この船がまたすごかった。座敷みたいなとこに靴脱いであがって、
いっしょに乗ってた作業服姿のアンチャンが、
飛び入りのわたしたちに座布団を譲ってくれたりして、アットホームな雰囲気。
そして、着いた桟橋から見えた赤い橋は、
行きに乗ったバスが渡って行かなかった、あの橋なのでした。


突然の狭隘路にワクワクした、あの商店街から帰路に着くとは、
行きのバスの中では夢にも思ってなかったんですよね。
やっぱり、「いい!」って思う場所には引き寄せられるようになってるのかも。
なんだかずいぶん長い時間彷徨ったような、でもあっという間だったような、
まるでタイムスリップでもしてしまったような、そんな1日でした。


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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
線路を見ると (みわひめこ)
2006-11-08 08:02:34
廃線跡でも線路を見ると、興味がわいてしまいます。
見た感じ、トロッコだしナローゲージでしょうか。
どうしても炭鉱というと私の場合北海道で見ていることが多く、芦別の頼城の三井芦別専用線跡がまだ残っていたものを見に行ったことを思い出してしまいました。
立ち飲みカウンターも懐かしさを感じます。
上京して、池袋ではじめてみて感動したものです。
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Unknown (nuruhati1559)
2006-11-08 08:24:27
ん~、歴史を感じますねぇ。
人のいなくなった街、寂しい気もしますけどSFのようでなんだか不思議な感覚でしょうね。
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夢の中で見た・・・ (nobu)
2006-11-08 09:04:07
この炭坑の島・池島・・・行ったことは無いんですが、夢の中でこんな場所に行ったことがあります。
あれは【軍艦島】だったような記憶が・・・無論そこにも行ったことは無く、記憶にとどめるような・・・テレビとか本とかで見た覚えも無いのに、何であんな夢を見たか不思議です。

町全体が廃虚と化し人が住まなくなった住宅群はここの写真の通りの風景でした。まるで夢の中(…って、私の場合ホントの夢の話ですが)。
こんな風景が現実にあるんですよね~。夢の中で見た風景を・・・実際に眺めに行ってみたい気分になりました。

「狭隘路線が専門分野」には笑いました。
バスって、猫のヒゲじゃないけど・・・【アタマが通れば何とかなる!!】・・・ってぐらい、狭い道でも意外とよく走りますよね(笑)
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ねこだまり~っ♪ (山愚痴)
2006-11-08 17:05:14
「ねこだまり」と言う言葉、良いですねっ♪ 非常に気に入りました^^
猫好きと言っても、これだけ居ると、さすがにビビリますね。ナンパして一斉に振り向いたら、「ギョッ!」です。猫嫌いの人は、池島に住めませんね^^。

立ち飲みも、良い雰囲気ですね。でも、飲み屋のカウンターと言うよりも、酒瓶を的にした射的屋さんみたい… 瓶倒したら1杯飲ませてくれるとか…

今回は、ネコさんたちや立ち飲みよりも、トロッコレールに食い付きました。私も、ここ行きたい…
ゲージ(軌間)は610mm位なのでしょうか? もっと狭いかな? 草ボーボーの線路って風情がありますね。
実は若かりし頃、ナローゲージの追っかけ(?)やってまして、立山砂防軌道や尾小屋鉄道に乗りましたし、その他木曽、葛生等々も訪れましたもので、ナローゲージを見ると… わっ!、ナローの血が騒ぐ~~! (年甲斐も無く失礼致しました…(^_^;)
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その7は盛り沢山。 (あーさん。)
2006-11-08 21:32:53
その中でも○○の素に食い付きました。(あれ?)
何だろう?「あごの素」、なんてどお?次のレポ辺りで種明かしされるのでしょうか
あ、それと私もトロッコレール好き。以前屋久島で森林軌道上を歩いたときは半分運転手気分でしたからね
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炭鉱ですね~ (POPSTAR)
2006-11-08 22:12:45
大牟田のおじいさんが三池炭鉱だったので何か特別な想いが・・・
当時の生活の匂いがするね!
写真なかなかよく撮れてますよ^^ナイスで賞。笑
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みわひめこさんへ。 (はるか)
2006-11-08 23:25:43
廃線跡、いいですよね。
そして、ここにも線路が残っていて。哀愁が漂ってました。
トロッコだけに、ずいぶんと狭軌でしたね。冬になったら、もう少し線路の行方を追えたのかも。
北海道も多いですね、炭鉱で栄えた町が。
そういえば、大夕張鉄道の保存されてるラッセル車、
存続が危ういと聞いたことがあります。なんとか残ってほしいものです。
立ち飲みカウンター、渋いなぁと感動しました。
ただ、いまここで飲む人は…、と思うとちょっと寂しくなりました。
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nuruhati1559さんへ。 (はるか)
2006-11-08 23:27:45
まさに歴史の1ページを(1ページどころじゃないかな)見た気がしました。
教科書なんか見るよりも、観光地に遠足に行くよりも、
とっても勉強になるんじゃないかと思うんだけど、無理があるのかな?
寂しいには寂しかったですけど、でもこれも現実と思うとほんとに不思議な感覚でした。
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nobuさんへ。 (はるか)
2006-11-08 23:33:26
それって、予知夢というものなんでしょうかね??
きっと、実際にその場に立ってみても、違和感がないのかもしれないですね。
廃墟、って嫌いではないけれど、人の温もりが感じられない場所は好きではないんです。
だから、ここはほんとに過去の賑わいが伝わってくる場所でした。
ただ、実はここに載せ切れなかった写真が何枚もあって、
家財道具そのままで空き家になってるところも多かったんです。
それはやっぱり物悲しげで、寂しく感じました。
あ、専門分野って、おかしい??(笑)
狭い道、乗りがいありますよね~♪
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山愚痴さんへ。 (はるか)
2006-11-08 23:39:35
なんだっけ?ぴよだまりってキャラ、ありませんでしたっけ??
あんな感じ(じゃないか(^^;;)だなぁって思いまして(笑)。
ほんと、これだけいると圧巻です。さすがにちょっと怖いです。
声掛けて、みんなついてきちゃったら逃げ場に困りそう(苦笑)。
立ち飲み、なにかで見つけた昔の写真を見ると、
あの棚いっぱいに瓶が並んでいたんです。
それだけ、変わってしまったということなんだと思います。
トロッコだって、ガンガン走っていたんでしょう。
いまでは赤茶けたレールになってしまっていたけど、
それでもやっぱり名残を見つけるとうれしいですよね。
どのくらいのゲージだったのかなぁ。トロッコだから相当狭いですよね。
立山や尾小屋、素晴らしいですね!北勢線、近鉄時代に乗られました??
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