きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ミナリ

2021年03月20日 | アメリカ・イギリス
韓国映画は面白い、主演3人の代表的な過去作を振り返ってそれだけでも楽しい。

『ハウスメイド』のユン・ヨジョン
強烈でキレキレな作品、ユン・ヨジョンさんの「家政婦は見た」版、好きですよ私は。    
『海にかかる霧』のハン・イェリ
ずっしり重い作品でハン・イェリちゃん可愛かった。
『バーニング 劇場版』のスティーブン・ユァン 
何気に今作とリンクして終盤ちょっと驚きました。



アカデミー賞最有力という最強なパワーワードを眺めつつ、数々の韓国映画作品の先にこういう事象(評価)に辿り着いたんだなぁなどと、勝手にいろいろ思ったりしております(超個人的感想)
でも、これは韓国映画ではない、アメリカ映画なんですよ、ややこしい。

ミナリ(芹)は韓国でよく食べられる食材で、田んぼの畔で逞しく生息する植物。
移住した先で逞しく根を張って生きた家族の話、移民した一家の話。

家族の話であり、移民の話でもあり、宗教の話でもあり、ラストはダウンジングで水脈を探す場面で終わったってことは、いろんなことを受け入れてその土地で生きていこうと決めたんだ、という話なんですよね、きっと。
実感として受け入れられない部分も感じつつだけど、総じて面白い作品でありました。

リー・アイザック・チョン監督の自伝的物語で、息子のデビッドが監督ということなんだよね。
一番の見どころはおばあちゃんの存在ですよね、おばあちゃんが登場したことで物語が俄然面白くなってくる。
クッキーも焼けない韓国の匂いのする花札をするおばあちゃんを嫌がっていたのだけれど、体の弱い自分を「ストロングボーイ」だと励ましてくれるおばあちゃんと心を通わせていく。
理屈じゃないんだよね、おばあちゃんと暮らすことで自身のアイデンティティを見つけるような話だった。
ユン・ヨジョンさんが素晴らしくて、「すべてのおばあちゃんに捧ぐ」で納得だなぁって、思ったのでした。

日々の暮らしを丁寧描いた作品。夫婦のぶつかり合いがリアルで喧嘩ばかりしてたけど、大きな災難に対しては家族は一致団結して乗り越えていくんだよね。




ミナリ(原題:미나리)  2021年
監督:リー・アイザック・チョン
出演:スティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、ユン・ヨジョン

1980年代、農業で成功したいと意気込む韓国系移民のジェイコブ(スティーヴン・ユァン)は、アメリカ・アーカンソー州に家族と共に移住。広大な荒地とおんぼろのトレーラーハウスを見た妻は、夫の無謀な冒険に危うさを感じる。一方、しっかり者の長女アンと好奇心豊かな弟デビッドは新天地に希望を見いだし、デビッドは口の悪い破天荒な祖母とも風変わりな絆を育む。しかし、干ばつなどのために窮地に立たされた一家をさらなる試練が襲う。

あの頃。

2021年03月05日 | 日本

 

自身、かなりの大人になってからあるグループのファンになって10年、万難を排してライブ参戦してきた身としては、共感する部分あり、気恥ずかしさありつつ、総じて興味深く面白かった。
「好き」って最強だもんね、「好きなものがあって、人生で今が一番楽しい」って言葉には共感しかない。

チケットのご縁で初対面の方と並んでコンサートを見るシーン、あるあるだもんなぁ。
桃李くんがそもそもオタク要素のある人だもんね、あややに出会った瞬間の表情はこっちまで感涙しちゃった。

と、共感しまくってますけど、恋愛研究会の彼らのやってることがダメダメで笑っちゃいました。
中学10年生。
楽しそうなんだけど、男同志のおふざけが素直に受け入れられるかは人によるかもしれない。何度かあったトークイベントは原作者さんが脚本を書いていて実話ベースらしいです。白ブリーフ姿の彼にも感服したし。
ということで、そうですかと受け入れます←(笑)

下手に描くと痛くなるけれど、距離感も含め、そのあたりのイタさの描き方の加減が絶妙で、演出も演者も素晴らしかった。

松坂桃李くんの素晴らしさは言わずもがなだけど、コズミン役の仲野太賀くんがね、彼は嫌な役を演じるととことん嫌いになっちゃうくらいに嫌だもんね。でも嫌いになれない。流石です。
ラストは悲しくて切なかった。

永遠ってないのよね、いつかは卒業する。
今が一番幸せって思えるのが何よりです。

サルビアの花は何故かたま~~に思い出して口ずさむ歌。びっくりした。

 

 

あの頃。  2021年
監督:今泉力哉
脚本:富永昌敬
出演:松坂桃李、仲野太賀、山中崇、若葉竜也、芹澤興人、コカドケンタロウ

大学院受験に落ち、恋人もおらず、金もない劔(松坂桃李)。どん底の生活を送る中、松浦亜弥の「桃色片想い」のミュージックビデオを目にしたのがきっかけで、ハロー!プロジェクトのアイドルたちの熱狂的なファンになりオタ活に没頭する。藤本美貴推しで、プライドが高くてひねくれたコズミン(仲野太賀)をはじめとするオタク仲間と「恋愛研究会。」を結成し、トークイベントやライブの開催、学園祭でのアイドルの啓蒙活動に励む劔。だが仲間たちは、アイドルよりも大切なものを見つけて散り散りになっていく。

今泉力哉×劔樹人 映画『あの頃。』で描く「アイドルに捧げた大人の青春」


あのこは貴族

2021年02月26日 | 日本

 

静かだけどとてつもなく面白くて、台詞の説得力が素晴らしくて、記憶に留めておきたい会話がたくさんあった。

「東京は棲み分けができていて、同じ階層の人としか出会わないようになっている」

東京のあるエリアに住む人と、地方からきた東京に住む人。
ま、東京はほとんどが地方出身者でできてる街だとは思うし、貴族までとは言わないけれどそういう層の人は確実に存在する。
そして、華子と美紀は同じ時代に東京に暮らす同年代の女性なのに、まったく違う世界で生きている。

さらに政治家を世襲するべく環境に生まれた青木幸一郎が登場して、でも幸一郎もこう生きなければならない、という息苦しさの中でそれを甘んじて受け入れていて、それぞれが選択した道を否定する気持ちにはない。

そういう現実を描いたうえで、どう生きるかを描いていて、
さらに魅力的なのは、どちらの世界が良いのかという比較をしているわけではないこと。
分断を描きたいのではないことが気持ちよくて、たとえば華子の友人のヴァイオリニストの逸子の「女を分断するもの」に対して意見には共感しまくりで、映画館でひとり心の中で頷いてました。

門脇麦と水原希子のキャスティングが絶妙したよね。
全然違う役なのに、役を逆転したとしても成り立つような気もする。
二人が実力のある俳優さんだからということはもちろんあるけれど、たまたま生まれついた家庭の環境に違いがあるということだけで、華子と美紀は自分の意志で歩んで居場所を見るけられる女性だということ、何も違いはない。
そういう意味のような気がした。

「東京はみんなの憧れで作られている」
東京駅を見下ろしながら二人で交わした会話が素敵だったな☆

優しい気持ちなる作品でした。

 

⇒⇒ “いつでも別れられる”ってすごく大事。自尊心を見失わず、生きたい場所で生きていく。
映画『あのこは貴族』監督と語る私たち。

 

 

あのこは貴族  2021年  ☆☆☆☆☆
監督:岨手由貴子
出演:門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河、山下リオ

都会に生まれ、箱入り娘として何不自由なく育てられ、「結婚=幸せ」と信じて疑わない華子。結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされてしまう。気が付けば 20代後半、名門女子校の同級生たちの結婚、出産の話を聞くたびに焦りが増すばかり。あらゆる手立てを使い、お相手探しに奔走した結果、ハンサムで良家の生まれである弁護士・青木幸一郎と出会う。幸一郎との結婚が決まり、幸せが叶えられたかに思えた。一方、東京で働く美紀は富山生まれ。猛勉強の末に慶應大学に入学し上京したが、学費のために夜の世界も経験したが、中退。恋人はなく、仕事にやりがいを感じているわけでもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいた。


ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから

2021年02月24日 | アメリカ・イギリス

Netflixオリジナル映画
評判が良かったので観たけれど、配信じゃないと出会えなかったかもしれない
とても良い作品でした

 

「話はまだ半分だけ、面白いのはこれから」

不思議なタイトルだなぁって思うけど、観終わったら、人生はまさにこれから!って超納得の青春映画。

LGBTQとかアジア人差別とかテーマとしてはあるんだけど、そこがメインじゃないんですよね。
ポールはアスターが好きで、途中からエリーにも好意を感じて、エリーは同性のアスターが好きで、、お互いが好きという三角関係。

恋愛ものではない。
望みが叶う話でもない。
まさにその通り。

冒頭に、哲学者・プラトンの「片割れ」(ハーフ・オブ・イット)についての引用があって、
人間の身体はゼウスによって二つに分けられたため一人では不完全であり、自ら片割れ(愛)を探し求めているのだと、、

ほぉ、ロマンティック☆
でも本当に運命の片割れと結ばれた人って何パーセントいるのかしらんなどと、おばちゃんとしては正直に思ったんだけど
やっぱりそういう話じゃないのよね。

彼女たちが見つけたのは、自分の片割れや愛じゃないのよ。
何かに縛られるのではなく、本当の自分を知ること。
だから本当にラストが爽やかだった。

ポールがいい奴なんすよ。
博士号を持ってるけど英語ができなくて孤立しているお父さんと、会話が成り立たなくても料理を通して仲良くなるところ、好きだったな。
からかわれたエリーを守ってくれる。運動はできるけど口下手で、文科系じゃないけど、好きな人と会話したくて、彼女の読む本を必死に読んで理解しようとする。

ラストの場面が無茶無茶良かった。
まさかそのシーンを再現してくれるなんてね、、、余韻がとてもいいです。

余談ですけど、ヤクルト飲むのね(笑)

 

⇒⇒ 「ハーフ・オブ・イット」に登場する本と映画

 

 

ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから(原作:THE HALF OF IT)  2020年
監督:アリス・ウー
出演:リーア・ルイ、ダニエル・ディーマー、アレクシス・レミール

アメリカの小さな田舎町。シャイで内気な中国系の女子高生エリー・チュウの高校最後の年。成績優秀な彼女は、同級生の多くからレポートの代筆を有料で引き受けていた。ある日、彼女はアメリカン・フットボール部のポールからラブレターの代筆を依頼される。だが、その手紙の相手は彼女が密かに思いを寄せている美少女アスターだった。エリーが自分の気持ちを込めてラブレターを書き、さらにメールで援護射撃したことで、ポールはアスターと急接近していくが、エリーの心は複雑だった


ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー

2021年02月20日 | アメリカ・イギリス

Booksmart -本を読み知識はあるが世間知らずな様-



はい、完全アップデートされた青春映画と認知したうえで観ました。
高校を卒業するエイミーとモリーの卒業式前夜の物語。

いわゆる1軍・2軍・3軍のような学校生活で語られるヒエラルキーってなんなん、、ってばかばかしくなるくらいに自由で、それぞれが自己肯定して生きていこうよって世界。
いじめなんて、、ちょっと何言ってるのかわからない、、って感じよね。
トイレも男女で分かれてないのよ、もちろん人種も年齢もいろいろで、見た目や体形で判断はしない、金持ちだからってちやほやされない、LGBTQはそもそも問題にしない。

環境のリベラルさが素晴らしいですよ。
わかっているんだけど、改めてうん、なるほど、という気持ちになったのでした。

なんてお堅い話じゃなくて、みんなちょっと変で、下ネタ満載で、テンポいいし、ドタバタコメディ映画。

勉強ばかりしてきた二人は卒業パーティの会場を知らず(そもそも誘われてないからね)、迷いながらも苦労してたどり着くんだけど、そこだけでも珍道中。
やっと参加したパーティではそれぞれの好きな人と近づこうと頑張るけど、、、、
ちょっとね、圧倒され気味な感じで観ましたけれど、面白かった。

幻覚症状でバービー人形になったかのような時の感想が、女性に向けられる差別的な視線を面白おかしく表現してて笑っちゃいました。

エイミーとモリーのバディものでもあるのよね。
高校時代の友達って大事よね、ラストの明るい二人の関係性がとてもキュートなのでした。

悪い人が一人もいないってのが楽しい。
トリプルAって言われてるあだ名の意味、わかんなくて調べちゃった(笑)



ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(原題:BOOKSMART)  2019年 
監督:オリヴィア・ワイルド
出演:ケイトリン・デヴァー、ビーニー・フェルドスタイン

親友同士で成績優秀な女子高生エイミー(ケイトリン・デヴァー)とモリー(ビーニー・フェルドスタイン)は、卒業式前日、遊び放題だったクラスメートがレベルの高い進路を決めていることを知って衝撃を受ける。二人は勉強一筋で青春を犠牲にしてきたことを後悔し、残り少ない学園生活を謳歌すべく卒業パーティーに繰り出すことを決意。そんな二人の波乱の一夜が幕を開ける。

ヤクザと家族 The Family

2021年02月12日 | 日本



見ごたえたっぷり!の136分!凄かった!
いろいろ凄かったんだけど、一番凄かったのはなんといっても
   綾野剛が凄かった!

1999年。2005年。2019年。の三つの時代の物語。

第一幕は父親を薬物で亡くし、どこにも行く場がない賢治が、柴咲組組長に出会いヤクザに世界に入るまでの話。
いきなりのフルスピード展開からのタイトルバック、、、痺れるオープニングでした。
賢治もボロボロ泣いてたけど、舘ひろしの包容力に私も心からホッとしたもん、地獄に仏ってこれなんだと思った。



2005年の第二幕は、賢治が柴咲組の中に「家族」として居場所や絆を見出しながらヤクザとして生きる話。

そして2019年、第三幕。
普通に働いて、家族を作って、平凡に暮らしたいけれど、反社会的勢力と呼ばれ、携帯電話も契約できない、銀行口座も開設できない。時代の流れのなかで居場所を失って社会から排除されていく。行き場所のない存在。

そして憎しみも連鎖していく。

あぁこういう結末なのね。
絶望のまま終わるのかと思ったら、、、、まさかの、、、涙。

よかった。。。。(感情だけお伝えしてます)

賢治は自ら憎しみの連鎖を断ち切っていったんだね。
悲しい人生だったけど、次の時代にちゃんと何かを残したんだと思えて、あのラストに本当に救われました。



小学生だった翼が22才の磯村くんになって登場。
綾野剛が唯一無二の俳優として圧倒的な存在感なんだけど、磯村勇斗も間違いなくセンセーショナルで希望でした。
眩しかったわ。

今年ベスト級!!って言いたい作品目白押しな2021年です。



ヤクザと家族 The Family  2021年  ☆☆☆☆☆
監督: 藤井道人
出演:綾野剛、舘ひろし、尾野真千子、北村有起哉、市原隼人、磯村勇斗、寺島しのぶ

1999年、覚せい剤が原因で父親を亡くした山本賢治(綾野剛)は、柴咲組組長の柴咲博(舘ひろし)の危機を救ったことからヤクザの世界に足を踏み入れる。2005年、ヤクザとして名を上げていく賢治は、自分と似た境遇で育った女性と出会い、家族を守るための決断をする。それから時は流れ、2019年、14年間の刑務所暮らしを終えた賢治だったが、柴咲組は暴力団対策法の影響で激変していた。

すばらしき世界

2021年02月11日 | 日本



西川美和監督、役所さん、太賀くんですからね、楽しみに待ってました。
公開初日一本目で鑑賞いたしました。

映画タイトルがあそこで出るとはね、参りました。
そして「すばらしき世界」の意味も、超~~納得です。

堅気の世界と無縁に生きてきた、真っ直ぐな性格と不器用極まりない三上を演じる役所さんのパワーたるや、、もー最高です。
そんな役所さんとがっつりタッグを組んだ太賀くんも良かったねー。

レールから外れた人に不寛容な世の中ではあるけれど、三上に降りかかる問題は、結局は彼自身が起こしているとも言えるわけで、ハラハラするわー、家族だったらたまったもんじゃない。でも彼はそういう世界しか知らないからそうならざる得ない人生を過ごしてきてしまった。

堅気になって真っ当に仕事をして暮らしたいと願い、必死に行動する三上だから、理解してくれる人いたんだよね、そんな世界に戻ってこられて良かった。

生まれ育った施設で思い出を共有できたことで、自己の拠り所にふれて落ち着いた気がして、五十男の三上が可愛くて応援したくなる。
「元に戻らないでくださいね」の言葉も泣いた。津乃田の人生もちょっと知りたい気持ちになりました。

キムラ緑子さんが言ったセリフがすべてだったなぁ、いいセリフだった。

応援してくれる人がいるから頑張れるんだよね。
でも応援の仕方が力入ってなくていいんだよね、「今日は孫が来てるからまた」って、、、(笑)

彼はすばらしき世界に戻ってこれたんだよね、悲しいけど良かった。
ラストの余韻がすばらしいです。



すばらしき世界  2021年  ☆☆☆☆☆
監督:西川美和
出演:役所広司、仲野太賀、六角精児、北村有起哉、長澤まさみ、梶芽衣子、橋爪功

下町で暮らす短気な性格の三上(役所広司)は、強面の外見とは裏腹に、困っている人を放っておけない優しい一面も持っていた。過去に殺人を犯し、人生のほとんどを刑務所の中で過ごしてきた彼は、何とかまっとうに生きようともがき苦しむ。そんな三上に目をつけた、テレビマンの津乃田(仲野太賀)とプロデューサーの吉澤(長澤まさみ)は、彼に取り入って彼をネタにしようと考えていた。

西川美和 監督

2021年02月11日 | 監督
西川美和(1974年7月8日生)


☆作品

すばらしき世界  2021年  ☆☆☆☆☆
永い言い訳  2016年  ☆☆☆☆☆
夢売るふたり  2012年  ☆☆☆☆☆
ディア・ドクター  2009年
ユメ十夜「第九話」2007年
ゆれる  2006年  ☆☆☆☆☆
female「女神のかかと」  2005年
蛇イチゴ  2002年  ☆☆☆☆☆


☆インタビュー


役所広司が元殺人犯を演じた映画『すばらしき世界』西川美和監督インタビュー
『永い言い訳』本木雅弘&西川美和監督 単独インタビュー
喪失は失った後が長く、一生付き合っていくもの。『永い言い訳』西川美和監督インタビュー
西川美和インタビュー 『蛇イチゴ』



花束みたいな恋をした

2021年02月06日 | 日本
早くも 今年度 ベスト級の面白さ☆



花束みたいな恋をした、、した、、そう過去形なんですよ、終わっちゃった恋の話。
出会ってから別れるまで5年間の話。特別な物語じゃない。
でも映画館の帰り道、余韻を楽しみながら、心に花束を抱えたような華やかで清々しい心地良さだった。

おととい観たんですけど、なんて表現したらよいか、
なんかね、まだ麦と絹がいるんですよね、このへんに、、たまに思い出す。
鑑賞中も没入感が凄かった。
自然でリアルで、
いや! 菅田将暉と有村架純がラブラブな世界なんてリアルなはずない夢だ夢!(笑)
なんだけど、まるで経験したかのように、幸せな恋愛を思い出すし切ない。
(だからあなたの話じゃないって!)

そんな感じ。



サブカル好きな二人が出会って、趣味趣向が同じで、運命の人っているんだなってくらいに楽しい毎日。
いろいろ出てくる固有名詞は人によっては無茶無茶刺さる人もいるだろうし、
私的には一部刺さるくらいだったけど、
それでもそんな会話をする二人の楽しさは十分伝わってきた。
出会いの場のトイレットペーパーふた袋は微笑ましくて可愛かった。

でも暮らしていくうちに生じ始めるすれ違い。
暮らしていくってそういうことなのよ、十分すぎるくらいに大人になったから私にはわかる。

今はそれぞれ必要なことを頑張って、何十年かしたらまた二人で楽しめる日々はやってくるよ、
最後のファミレスの場面で声を大にして伝えたい気分になったけど、
それもね、縁なんですよ。
そう結婚ってタイミングと縁なのよ。
(なんか感想じゃない超ひとりごと状態です)

冒頭の場面を見事に回収するラストシーン。
さっき胸がぎゅーーっとなってまだ苦しかったけど、明るい未来があって嬉しい。

パンデミックが始まるまでの5年間なんだよね、コロナ渦で麦と絹はどうやって暮らしてるのかな。
ふと考えたりしてます。

菅田くんと有村架純ちゃんが最高でした。
坂元脚本の面白さと土井裕泰監督の最高の組み合わせも、ありがとうございました。




花束みたいな恋をした  2021年  ☆☆☆☆☆
監督:土井裕泰
脚本:坂元裕二
出演:菅田将暉、有村架純

ある晩、終電に乗り遅れた大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、東京・京王線の明大前駅で偶然出会う。お互いに映画や音楽の趣味がよく似ていたこともあり、瞬く間に恋に落ちた二人は大学卒業後、フリーターとして働きながら同居を始める。ずっと一緒にいたいと願う麦と絹は、今の生活を維持することを目標に、就職活動を続ける。

菅田将暉

2021年02月06日 | 俳優
菅田将暉(1993年2月21日生)

☆作品

百花 2022年予定
CUBE  2021年
キャラクター 2021年  ☆☆☆☆☆
キネマの神様 2021年
花束みたいな恋をした 2021年  ☆☆☆☆☆
浅田家! 2020年  ☆☆☆☆
糸 2020年
タロウのバカ 2019年
アルキメデスの大戦 2019年
生きてるだけで、愛。2018年  ☆☆☆☆☆
となりの怪物くん 20187年
火花 2017年
あゝ、荒野 2017年
銀魂 2017年
帝一の國 2017年
キセキ -あの日のソビト- 2017年
溺れるナイフ 2016年
デスノート Light up the NEW world 2016年
何者 2016年  ☆☆☆☆☆
セトウツミ 2016年  ☆☆☆☆☆
二重生活 2016年
ディストラクション・ベイビーズ 2016年
暗殺教室〜卒業編〜 2016年
星ガ丘ワンダーランド 2016年
ピンクとグレー 2016年
ピース オブ ケイク 2015年
明烏 あけがらす 2015年
暗殺教室 2015年
チョコリエッタ 2015年
海月姫 2014年
闇金ウシジマくん Part2 2014年
そこのみにて光輝く 2014年  ☆☆☆☆☆
陽だまりの彼女 2013年
男子高校生の日常 2013年
共喰い 2013年


映画『花束みたいな恋をした』 坂元裕二が描く、20代の5年間の恋
『生きてるだけで、愛。』極上の日本映画となった「5つ」の理由!