ジーンズリペア&リメイク工房 hands-on 日記(旧ブログ)

デニムの産地、岡山から発信するジーンズ日記(2010年12月~2016年1月)

リーバイス501XX ビンテージ 1954~55年頃のモデル? オーバーホールリペア アフター

2015年05月08日 | ジーンズリペア オーバーホール

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。



昨日は力尽きて続きのブログを更新出来なかったので、、、(汗)

今日書かせて頂きます。


では早速出来上がりがこちらです。











右足全体に補強リペアを入れております。



















破れ穴は標準リペア仕上げです。

アウトシーム(脇)は開かずに作業しています。















左足も全体に補強リペアを入れております。
















破れ穴は標準リペア仕上げです。

アウトシーム(脇)は開かずに作業しています。













前股部分は解体リペアなので

綺麗な仕上がりだと思います。



小股ステッチの雰囲気もXXらしさが出るように気をつけています。

※頂点で返し縫いを入れた方が強度が増すのですが、

(ビッグE以降はここにカンヌキ留めが入ります)

そうするとXXの雰囲気が悪くなるので、あくまで一筆縫いにこだわります。

綿糸で縫うのでどうしても強度面に不安があります。

よって、生地同色の細くて目立たない糸でこっそり補強しています。

(そこはマニア目線ではなくて、リペア屋目線での配慮です)




ビンテージジーンズを直す時は

オリジナルに忠実に直したいというマニア目線と

なるべく強度を上げた方が長持ちするというリペア屋目線があります。

個人的な考えですが、その両方のバランスを保ちながら作業をしようと心がけています。





ちょっと話がそれますが、、、

若い頃、古着の501XXビンテージをそのまま洗濯機に投入したら

ステッチが切れまくってボロボロになった経験があります。

(正確に言うと、ジーンズの形が崩壊しました、、、涙)

なぜかと言うと、ステッチが全部綿糸で

それが経年劣化していて切れやすい状態になっているからです。


購入した古着屋さんにそうなったのを言ったら

「古着の501XXは洗濯機ではなくて、手もみ洗いじゃないと駄目だよ」

「穿くときも、動きに気を使わないとステッチがブチって飛ぶからね、、、」


ジーンズ=頑丈 っていうイメージが定着していた私にとってショックな事を言われました、、、

古着の501XXってそんなに気を使って穿かないといけないの???

色落ちは最高にカッコ良いからガンガン穿きたいのに、、、

デッドストックなら頑丈だけど、、、高くて買えないし、、、




そんな経験を私自身がしています。

なので、私は弱ったビンテージジーンズの強度を高めて

ガンガン穿いて、洗濯機で洗えるジーンズにしたいのです。












内股とお尻部分です。














内股のアップです

解体リペアなので綺麗な仕上がりだと思います。












右前ポケットです。

解体リペアなので綺麗な仕上がりだと思います。

リベットは既製品に交換しています。

(オリジナルと同じ打ち抜きリベット)



※リベットの再利用ですが、、、只今研究中でございます。

再利用して欲しいとの声を多く頂いております。






新品に交換した右ポケットのスレキ(袋布)です。

洗濯するとしなやかになります。

しかし、強度も重視しています。

私が厳選した生地です。













左前ポケットです。

そのままリペアです。

ダメージが少ない場合(生地が残っている場合)

比較的綺麗に直ります。

こちら側のリベットはオリジナルのままです。














お尻全体を補強リペアしています。














バックヨークとバックセンター部分です。

ここは負担が掛かるので、補強ステッチを入れています。

(裏がチェーンステッチなので、裏から解れが出ます)


この部分は古着の風合いを残す為に、目立たない補強ステッチの方がお勧めです。

















左右後ろポケットです。

解体したので綺麗な仕上がりだと思います。













全面補強をしています。

サイフとかケータイを入れても大丈夫です。

頑丈に出来上がっています。


※コンチョ付きのサイフを入れるのはお勧めしません、、、

コンチョの盛り上がった部分がピンポイント擦れて、生地が弱くなって破れます。

(新品ジーンズでも同じです)




XXなので隠しリベットは外していません。

外した方がリベット周辺は強度的に強くなると思いますが、、、

そこはマニア目線を重視する部分です、ちゃんと残すように心がけています。

(昔、お直し屋のおばちゃんに勝手に外されて、、、涙が出そうでした、、、)









では最後に裏からお見せします。



1955年頃のジーンズだから、今から60年も前の物です。

それを普段着としてガンガン着て、洗濯機で洗えるようにするには

これくらいの補強が必要になってきます。












股部分の補強です。













右前ポケット部分の補強です。














お尻の補強です。

隠しリベットが残っているのが見えますか?






以上です


こちらの工賃がぜんぶまとめて 45000円(別途送料)


お客さまから喜びの声を頂きました、、、(ほっとひと安心)



ブログで紹介するのは激しい物ばかりで

いつもこんなのばかりやっていませんので、、、

工賃にどん引きしないで下さいね(苦笑)



オーダーお待ちしております。

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