ジーンズリペア&リメイク工房 hands-on 日記(旧ブログ)

デニムの産地、岡山から発信するジーンズ日記(2010年12月~2016年1月)

ラングラー 11MWZ ビンテージ 1964年モデル 左右ヒザのデニム移植リペア、左右太もも全面補強など、、、

2015年03月29日 | ジーンズリペア モモ、ヒップ

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。


前回のブログで ここ数日は問合せが少ない と書いたあとに、、、

依頼が殺到しております、、、(苦笑)


またもやテンパッテおります、、、

問合せの返信が遅れていて、ご迷惑をお掛けしております。




それでは

今回紹介するのは、、、










いい感じの色落ちです。

ビンテージ物です。

オーラが出ていますね、、、









右ヒザ穴の下です。

この繊細な縦落ち、、、

ヤバイです。

このジーンズは左綾デニムを採用しています。

(綾目が左上に走っているのがわかります?)
















右ヒザにガッポリ穴が空いています。

こちらの穴をなるべく目立たないように直して欲しいとのオーダーです。


当店のリペアメニューで穴を目立たなくするのは

沢山の運針(縫い糸)で穴埋めする、強力リペアとなりますが、、、

ここまでガッポリ穴の場合は相当な縫込みが必要です。

それで、リペア穴部分がカチンコチンになってしまうので、お勧めしません。


という訳で、今回は色落ちしたデニムを穴の大きさに合わせてカットして

そのまま移植をしてみます。

そのようにした方が見た目も良くてリペア跡も、しなやかな状態を保てます。


あと、破れ穴の周辺も弱っているので補強リペアも同時に行ないます。











スソの擦り切れダメージです。

こちらはスソを解体してリペアします。












ボタンホールが弱っています。

このくらいのダメージであれば

そのままリペアで十分です。














フロントのベルトループが擦り切れています。

ベルトループはダメージの大きさに関わらず

外して、解体リペアとなります。












バックヨークにかかる部分のベルトループです。

下地が弱って外れそうです。

ここも外して、下地補強リペアをします。

カンドメ(カンヌキ)部分は狭い範囲に沢山の縫込みをするので

(1箇所で36針~42針位の物が多いです)

どうしても下地が弱ってしまいます。







さて、冒頭でビンテージ物と書いたので

ディテールをチェックしていきましょう。





ブランドはラングラーです。

ラングラーは詳しくないので

そんなに色々書けませんが、よろしくお願いします。












ジッパーフライです。

コンマーのカムロックジッパーを採用しています。


カムロックとは両爪の事です。

ピンロックというと片爪の事です。

(年代で言うと、ピンロックが古いと思います)


でもジッパーは詳しくないので、、、

この年代がいつだとかはわかりません、、、(恥)









持ち出しの裏側にタグがありました。

MADE IN USA と書いてあります。

復刻だとこの記載は無いはずです。

(復刻は日本製だったような、、、多分)





そしてこのジーンズの一番の特徴がこちら






耳付きです!(驚)

ラングラーの長い歴史の中でアウトシームが耳仕様なのはたった1年だけだったそうです。

マニアの間では幻の一品と言われています。

(私もラングラーのビンテージで耳付きは初めて見ました)

このディテールから このジーンズは1964年製だと判断できるそうです。

そして、このモデルは11MWZと言う事らしいです。



ラングラーマニアさま 間違った事を書いていたら、スミマセン。







それではリペア後がこちら








こんな感じになりました。

ビンテージ古着と全く同じ色落ちをした生地は存在しません。

どんなに探しても、それは無理だと思います。



※今回は在庫していた生地で近いのがあったので

生地代は安くしていますが

どうしても色が合わない場合はその1本の為に古着を仕入れます。

その場合は仕入れ代金を頂く事になります。







さて、ここで1点気になる事が発生しました、、、



左ヒザの直しです。









リペアされているのですが、、、

左右で仕上がりがこうも違うと

バランスが悪いように感じます。

リメイク作品だったら有りかもしれませんが

ラングラーの幻の1品に対して

これではちょっと可愛そうな気がしてきました、、、


お客さまにリペアのやり直しの相談をしたら、、、OKが出ました!

よってこちらはリペアステッチを外します。

(リペアステッチ外しは凄く手間なので有料になります)









こんな感じです。


シワシワなのをアイロンでキッチリ伸ばしてから

こちらも右ヒザと同じ生地で移植リペアをします。



出来上がりがこちら









うん、、、

以前よりも良くなったと思います。



※今回はアウトシームを開かずにリペアしています。

アウトシームのアタリがずれているのは

以前のリペア時になった事だと思います。

リペア前の画像で確認してみて下さい。







これで左右のバランスが取れました!











左右の太ももが弱っていたので

全面補強をしています。

これでガンガン穿いて、ガンガン洗う事ができます。

















スソの擦り切れた部分のリペア後です。

チェーンステッチ仕上げです。

元のアタリがずれないように気をつけています。

(ビンテージ物の縫いは微妙に曲がったりしているので特に難しいです)



もう片方の足もチェーンステッチに入れ直ししています。

片足だけチェーンステッチだとバランス悪いですからね、、、

(画像が無くて、スミマセン)












ボタンホールはそのままリペアです。

硬い金属ボタンで擦り切れる部分なので

ここはガッチリ叩き縫いをします。

最初は硬くても問題ありません。

使っているうちに馴染んできますので、、、













フロントベルトループは解体リペアをしました。








カンヌキ部分は下地補強もしています。

(破れていなかったので、あて布無しで軽めの補強です)












バックヨークのベルトループ付け根の補強リペア後です。

カンヌキは専用ミシンで縫い直しています。









こちらは穴が空いていたので、

あて布を貼っています。





以上です。

こちらの工賃が

左ヒザの叩きリペアステッチ外し 3000円

左右ヒザ大穴のデニム移植リペア 6000円

左右太ももの全面補強 8000円

片足スソの解体標準リペア 2000円

左右スソ、シングルをチェーンステッチにやり直し 2000円

ベルトループ2箇所の解体リペアと下地補強 3000円

ボタンホールのそのままリペア 500円

合計24500円(別途送料)



お客さまから喜びの声を頂きました、、、(ほっとひと安心です)



あまりにも大きな穴を目立たないようにリペアする時は

このような生地の移植も行なっています。

リペア跡が周囲に馴染むかは、移植する生地次第になりますが、、、

(クオリティーが不安定なリペア方法です、ご理解下さい)

オーダーお待ちしております。

・ご依頼の流れは以下のページで説明しております。
 ↓ 

 https://hands-on-jeans.com/nagare.html

 

・ビンテージ(アンティーク)ミシンで作った製品も販売しております。
 ↓
https://handsonjeans.thebase.in/

(BASE検索 hands-on-jeans)


リーバイス501XX 復刻 1937モデル 股の解体リペア 左右太もも全面補強など、、、

2015年03月22日 | ジーンズリペア 股

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。


今週もあっという間でした、、、

メールの返信が遅れております。

お待ちのお客さま申し訳ございません。


最近肩こりが激しくて、

そこからの頭痛もあるので整骨院に通い出しました。

整骨院の先生曰く、体の右半分に負担が偏っているそうです。

確かに、、、

ミシンを踏むのは右足で

手元の返しボタンは右手なので

その通りです。


工業用ミシンは両足で踏んだ方が良いのですが

長年の癖で変えれないのですよ、、、

私の周囲の職人仲間はみんな両足で踏んでいます、、、

師匠からそのように教えられたそうです。





それでは今回紹介するのは





















左右太ももに破れがあります。

太もも全体が弱っているので、補強も行ないます。

















左右バックポケットのステッチが切れて

ボロボロです。


左右バックヨーク、バックセンターのステッチもかなり切れています。


お尻~股にかけてもダメージがあります。

















こんな感じです。

こちらは綺麗に直して欲しいとの事で

解体リペアをします。









こちらのジーンズですが



リーバイス37501です。

501XX復刻 1937モデルの事ですね。

復刻のリペアも沢山やっていますよ。

ダメージの激しいのが少ないので、あまりブログで紹介していませんでしたが、、、







復刻もディテールを見るのが楽しいので

ちょっと紹介しますね。





1937モデルと言えば

シンチバック付きです。

これはユーズド加工物なので、切り取られたというストーリ演出でしょう。

ビンテージ古着でもカットされた物が多いですし。














そして股リベットが付いています。

股リベットは強度を保つ上で非常に重要な補強です。

どうして、大戦モデルから排除されたのでしょうか?

(コインポケットのリベットは納得できるのですが、、、)

















バックポケット裏に隠しリベットがあります。

リベット裏の形状に注目です。

1937モデルだと、リベット裏がフラットです。

こうゆう部分も再現されていますね。


大戦モデルはプックリしたドーム型

戦後の1947モデルからは厚みあるタイプになります。

年代によって違うので面白い部分です。





それでは

リペアに話を戻します、、、



股とバックポケットを解体しました。











普段見れない隠しリベットの表側です。

ちゃんとメーカーのオリジナル品です。

見えない部分にもコダワリがあります。


この形状のリベットは初めて見ました。

ビンテージ1937モデルと比較してみたいです。

まだ、ビンテージ1937モデルは現物を解体した事はありません。

そうゆう機会があればブログネタにしようと思っております。








それではリペア後がこちらです。




















右足は全面補強済み













右足の穴は標準リペア仕上げ

アウトシーム(脇)は開いていません。













左足は全面補強済み















左足の穴は標準リペア仕上げ

アウトシーム(脇)は開いていません。














お尻~股にかけて全面補強済み
















左右後ポケットのステッチは新たに縫い直しています。


















左右バックヨーク、バックセンターのステッチも上から重ねて縫い直しています。
















内股~お尻部分です。
















内股の縫い代は解体したので綺麗な仕上がりだと思います。













破れ穴は標準リペア仕上げです。











裏から見るとこんな感じです。

補強を広めにしています。












前身頃の裏側です。

こんな感じで補強リペアをしています。





以上です。

こちらの工賃が

左右太ももの全面補強リペア 8000円

左右太もも破れ穴の標準リペア 5000円

左右後ろポケット 全ステッチ新たに縫い直し 2000円

バックヨーク、バックセンター 重ね縫い 1000円

股の解体リペア、破れ穴の標準リペア 8000円

お尻付近の補強リペア 2000円

合計26000円(別途送料)


お客さまから喜びの声を頂きました、、、(ほっとひと安心です)



復刻ジーンズのリペアも沢山行なっています。

オーダーお待ちしております。

・ご依頼の流れは以下のページで説明しております。
 ↓ 

 https://hands-on-jeans.com/nagare.html

 

・ビンテージ(アンティーク)ミシンで作った製品も販売しております。
 ↓
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リーバイス501XX ビンテージ 革パッチ 52モデル? インシーム詰めのテーパード加工

2015年03月15日 | リメイク シルエット変更

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。


ふう、、、

あっという間の日曜日です、、、

今週も激しいのが続きました、、、

予定よりも作業が進みませんでしたね、、、

(作業待ちのジーンズタワーが増えていく一方です、、、汗)



最近、北海道が熱いです。

なぜか北海道からの依頼が多いのです(驚)

昨日は何と、北海道から来店されたお客さまもいました。



こっち方面へ旅行の計画を立てられて

そのルートに当店への来店も入っていました。

私も嬉しくて、ゆっくりとお話させて頂きました。

お互いジーンズ好きなので、あっという間に時間が経ちますね、、、

依頼品のビンテージジーンズが凄かったです、、、

もちろんブログネタにしようと思っています。

(Mさま、お土産ありがとうございました。大切にしますので)







では今回紹介するのは











リーバイスのビンテージです。

色が濃くてまだまだこれから穿き込みを楽しめる一品ですね。

こちらのジーンズですが、インシームを詰めたテーパード加工を行ないます。



















ヒザからスソにかけて、真っ直ぐなストレートです。

生地のネジレでちょっとスソが広がっているようにも見えます。

これを穿くとスソ周りがバタつきそうですね、、、






ではリメイク後の紹介前に

いつもの、、、


このジーンズの年代チェックをしようと思います。

プロの古着業者ではないので、100%合っているとは限りませんので、、、

アバウトです、、、(単なる個人的趣味です、、、)

ビンテージに興味のない方にはどうでもよい事なので

飛ばしてください(苦笑)



いつも同じ文章の使い回してスミマセン、、、

でもこれを書いておかないと

詳しいマニアさんから突っ込まれそうなので、、、汗
















ボタンフライ、隠しリベット付き、前リベット裏が銅製

501XXギャラ入りが確定





















革パッチの欠片があります。

赤タブは両面? 片面?















両面でした!

状態が良いのでディテール確認しやすいです。


これで1952年~53年頃というのが確定します。

バックセンターループが太くて、ずれていないのでそのように思います。


1954年頃からループがずれ始めて

1955年頃から紙パッチに変更になると思います。








このディテールだと今まで53モデルと呼んでいたのですが、、、



フライボタンがフラットです。


これは赤タブが片面の時期に見られるディテールだと思います。

なので、この条件だと1952年が確定なのでは?と思いました。

なのでこれは52モデルじゃないかと思います。

片面タブ→両面タブへの移行期ですね。















ちなみにトップボタン裏は

フラットで無刻印です。

1940年代がドーム型というのは間違いないようです(多分ね)

40年代だと、リベット表の刻印が中央に寄るのでそれでも判別できるのですが、、、




501XXも相当な数見てみたので

だいぶ判別が出来るようなった気がします。

でも未発見のディテールがまだまだあると思いますので

これからも勉強します。

(501や501XXに詳しい人は世の中沢山いますからね、、、)






さて、ウンチクはここまでにしまして、、、

リメイク後がこちらです。















結構シュッとしましたよ。

スソ幅を何センチにしたか忘れました、、、(恥)


今回の依頼品にはシルエット見本で 501ビッグEビンテージ も貸して頂きました。

全く同じには出来ませんが、イメージ見本には出来ますので、、、

スソ幅はそれと同じにしております。













インシームのコバステッチは縫い継ぎ無しです。

全部縫い直しております(当店のコダワリ)















スソの縫い直しでアタリがずれないように注意しています。

ビンテージ物はラフな縫い方が多く

ステッチが曲がっていたりするので、その再現が非常に難しいです。



以前、針穴も全部あわせて欲しいと言われた事がありますが、、、

さすがにそれは無理です。

出来る限り合う様に頑張ります。
















もちろんチェーンステッチ仕上げです。

ユーズド感に合わせて退色した綿糸を使う事が多いです。

糸だけが新しい雰囲気だと古着に馴染みませんからね、、、








以上です。

こちらの工賃が

インシーム詰めのテーパード加工 6500円

スソのチェーンステッチ仕上げ 1000円(テーパード加工の場合)

合計7500円(別途送料)



ビンテージのXXに手を加えるなんて、もったいない(価値を下げる)と

思われる人も多いと思いますが、最近依頼が多いので驚いています。



価値観は人それぞれですからね、、、

お客さまからも喜びの声を頂きました(ほっとひと安心です)



オーダーお待ちしております。

・ご依頼の流れは以下のページで説明しております。
 ↓ 

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・ビンテージ(アンティーク)ミシンで作った製品も販売しております。
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DENIME 大戦モデル 左右太もも、お尻、ヨーク下、後ろポケットの標準リペア+全面補強

2015年03月11日 | ジーンズリペア モモ、ヒップ

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。



入荷ラッシュは落ち着いたので、作業に集中している日々ですが、、、

そうゆう時に限って、スーパーハードダメージ ジーンズの順番が来ます(汗笑)

当店が勝手に名付けた オーバーホールリペアというやつを連続でやっている最中です。

と言う事で、依頼品は溜まっていく一方でございます。

(FBにアップしている画像はリアルタイムではありません、、、ちょっと前のです)


焦ってもしょうがないので、地道に進めて行きます。

お待ちのお客さま申し訳ございません、、、





では今回紹介するのはこちらです。














凄い色落ちです。

こんなになるまで穿き込むのに何年かかるのでしょうか?

(ユーズド加工物ではありませんよ)












入荷した時は他店さまのリペア跡がありました。

それを外した状態での撮影です。

(リペアステッチ外しは有料で行ないます)

さすがにこの状態で穿くのは厳しいですからね、、、




こちらの破れ穴は標準リペア仕上げにします。

そして、左右太もも全体が弱っているので、全面補強も行ないます。

かなり広範囲の補強になりそうですね、、、












左右後ろポケットのステッチも外した状態です。

スミマセン、ステッチを解いた時点で撮影していないのを思い出して、

慌てて撮りました(苦笑)



左右後ろポケットの穴も標準リペアで全面補強します。

左右お尻も広範囲に生地が弱っているので全面補強です。

あと、バックヨークしたの生地も弱っているので補強します。




生の状態のデニムを0歳とすれば、、、

これはもう80歳を越えるおじいちゃんジーンズだと思います。

とにかくジーンズの生地全体がクタクタで弱り方が半端ではありません。

これを現役の日常着に復活させるには大手術が必要です。








リペア後の紹介前に

こちらのジーンズを紹介します。



ブランドはDENIME(ドゥニーム)です。

旧タイプです。



ここまで凄い色落ちになると

オリジナルのビンテージと見分けがつかないですね、、、









コインポケットにリベットが無いので

大戦モデルです。













トップボタンは月桂樹です。

そしてこの極太ベルトループがいい感じです。

(アタリの出方もバッチリです)







それではリペア後がこちら






左右太ももを全面補強しています。

最後に裏からお見せします。



































このランダムなダメージ跡が

計算されたデザインのように見えて

とてもカッコ良いです。



最初は、魅せるリペアを希望されていたのですが

このビリビリに破れた感を生かすには、標準リペアが良いですとお勧めしました。

(ここまで破れていると、標準リペアでも魅せていると思いますので、、、)











基本的にはアウトシーム(脇)を開かずにリペアするのですが

今回はダメージが脇に到達していたので、少し開きました。

なるべく脇のアタリがずれないように気をつけます。























こちらも全面補強しています。

最後に裏からお見せします。

















左右バックポケットも全面補強しています。

物を入れても安心です。














バックポケットの外周は一筆縫いをするのですが

DENIMEは独特の折り返し三角ステッチがあるので

それを再現しています。



内側のポケット入口の返し縫いは本来無いのですが

ここに負担が掛かるのであえて返し縫いにして

強度を上げています。

(リペア屋としての配慮です)
















こんな感じで裏側も全面補強しています。









それでは身頃の裏側をお見せします。
























バックヨーク下も弱っていたので補強しています。

後ろポケットに長いサイフを入れると、ここが弱くなるのでしょうか?

後ポケットにダメージが出る人はここもチェックしないといけませんね。











毎回書いていますが、

バックポケットの隠しリベットは外さずにリペアします。

ビンテージ好きには重要なディテールですから。






という訳で

現役を引退したおじいちゃんジーンズを

現役選手に復活させました。

しかもかなりの人生経験を積んだ、痕跡が残っています。

ある意味最強の選手だと思います。


これだけ広範囲に補強しています

ガンガン穿いて、洗って下さい。


こちらの工賃が

左右太もも破れ穴の標準リペア 6000円

左右太ももの全面補強 10000円(広範囲なので+αです)

左右お尻の全面補強 8000円(広範囲なので+αです)

左右バックヨーク下の補強 2000円

左右バックポケット穴のリペア+全面補強 6000円

合計 32000円(別途送料)


お客さまから喜びの声を頂きました、、、(ほっとひと安心)




ボロボロのおじいちゃんジーンズがタンスで眠っていませんか?

ここまできっちり補強すれば現役選手に復活しますよ。

オーダーお待ちしております。

・ご依頼の流れは以下のページで説明しております。
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リーバイス501XX ビンテージ 片面47モデル 左右太もも、お尻の全面補強リペアなど、、、

2015年03月05日 | ジーンズリペア モモ、ヒップ

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。



最近、県外からの来店者さまが多いように感じます。

先日は京都からお客さまが車で来られました。


ビンテージデニムのリペア依頼3点とオリジナルジーンズの試着をされました。

(オリジナルジーンズの独特の青さは実物を見ないと、伝わらない部分があります)

お互いビンテージデニム好きという事もあって、話が盛り上がって2時間位お話ししました。



お客さまからこうゆう事を言われました。

「もっとビジネスライクな人だと思っていたが、そうじゃないですね」

これは嬉しい一言でした。



当店への来店は完全予約制にしています。

(これに対して、不満を持っている人も多いと思いますが、、、)

しかし、こうやって遠方からはるばる来て頂く方に対しては

私も心の準備をしてから、ゆっくりとお話がしたい。



細かい作業で集中している時に突然来店されると、やっぱり困ります。

接客応対も作業も中途半端になりそうな気がするので、、、

(私が単純に不器用な性格なだけかもしれませんが、、、)



こちらの都合ばかりをゴチャゴチャ書いてしまって申し訳ございません。

ご理解のほど、よろしくお願いします。






では、今回紹介するのは




ボタンフライで隠しリベットがあります。

リーバイス501XX ビンテージ物です。

(詳しい年代は後で調べます)










他店さま? いや、個人さん? がリペア&リメイクした物が入荷しました。


左右太もも全体が弱っているので補強して欲しいとの事です。


















さり気ないのですが、何だかセンスを感じるステッチワークです。

(当店で言う、魅せるリペアだと思います)



依頼者さまはこの部分は気に入っているので

そのまま残して、補強リペアして欲しいとの事です。












お尻全体が弱っています。

ここはバックポケットを部分的に外してから

補強リペアをします。












ここはちょうど隠しリベットとのキワが破れています。

何とか隠しリベットを外さずにリペアしたい部分です。

(隠しリベットはビンテージのXXを象徴する部分だと思うので、、、)












バックセンターループがボロボロです。

ここは外して、解体してからリペアします。









では、このジーンズの年代チェックをしようと思います。

プロの古着業者ではないので、100%合っているとは限りませんので、、、

アバウトです、、、(単なる個人的趣味です、、、)

ビンテージに興味のない方にはどうでもよい事なので

飛ばしてください(苦笑)




えっとXXは確定しているので、、、

ギャラ入りかどうかのチェックですね。






フロントが打ち抜きの銅リベットなので、、、

ギャラ入りです。


あと、バックセンターのループが幅広で

ど真ん中なので、革パッチも確定していると思います。









隠しリベットもアップで撮ったので、紹介しておきます。

色からして鉄っぽいですね。

15 の刻印もあります。

なんでしょう?

詳しい方がいたら、教えて下さい。

(ブログへのコメントお待ちしております)












赤タブのチェックをしたい所でしたが、、、

それが無くなっていました(残念)


片面? 両面? どちらでしょうか。














フライボタン(小ボタン)はフラット型です。

片面タブの可能性が高いです。

でも1952年の両面タブ移行期にもこのボタンはあるので断言できないし、、、













ボタン裏がドーム型です。

これだと1940年代だと聞いたことあるので

やっぱり片面タブの47モデルでしょう!



トップボタンが外れそうですね、、、

金属パーツの再利用は出来ないので

こちらは当店の在庫する物に交換します。






47モデルの場合もう1箇所チェックします。



ボタンが付く側の 持ち出し というパーツの先端を見ます。

折り込みでした。

これが切りっ放しだと大戦モデルからの移行期なので

初期の47モデルのようです。


という訳で、これは1940年代終盤に生産されたと思います(多分ね)






久々のブログなので、、、ちょっと頑張って書いています(汗笑)

依頼者さまからも楽しみにしているとの声が多いので、、、







それではリペアの途中です、、、




トップボタンが簡単に外れました、、、












二本爪(ツープロング)なのが良くわかりますね。

外したボタンは使わないのですが、

綺麗に外れたので、お客さまにお返ししました。

(コレクションになるかも?)













お尻の補強時にポケットを部分的に外します。







普段見れない隠しリベットの表側です。

やっぱりUFO型でした。

(このネタはかなりブログで書いたので、飽きられていたらスミマセン)













最後にベルトループを解体した所です。









では、リペア後です。

(前置きが長すぎてスミマセン)

ブログ2回分のボリュームですね、、、(汗)























左右太ももは全面補強済み

脇(アウトシーム)は開かずにそのまま縫っています。

以前のリペア跡の雰囲気もそのまま残しました。

(最後に裏からお見せします)












ここは横糸が抜けた織り傷があって、

ちょっと弱い気がしたので、補強も多めです。













交換したボタンです。

定番のフラットシルバー型です。

YKKのボタンなので強度もバッチリです。












破れたボタン穴は叩きリペアで頑丈に補強しています。

これで下地がグラグラする事もありません。



















左右お尻も広めに補強しました。

(最後に裏からお見せします)













左右バックポケットは縫い直しました。

退色したイエロー綿糸を使っています。












隠しリベットのキワの穴を塞ぎました。







何とか、隠しリベットを外さずにリペア出来ました。

ここのリペアはとても集中力が必要とされます。

リベットのキワ、ギリギリまで針を落としているからです。

(ここを縫う為の道具も独自に開発しました)






501XXビンテージのポケット外周ステッチを縫う際には

あえて糸を切らずに渡りを出しています。

(わかる人にはわかると思って、やっています)












バックセンターループです。

解体リペアなので綺麗な仕上がりだと思います。


















こんな感じで生地が弱い部分は補強リペアしています。







長いブログに最後までお付き合い頂きありがとうございました。

半分趣味です、、、(苦笑)



こちらの工賃が

左右太ももの全面補強リペア 9000円

左右お尻の全面補強リペア 7000円(後ポケット縫い直し代込み)

隠しリベットキワの解体リペア 2000円

トップボタン穴リペアして交換 1000円

バックセンターループの解体リペア 1500円

合計 20500円(別途送料)



お客さまから喜びの声を頂きました、、、(ほっとひと安心です)



ビンテージジーンズのリペアばかりやっている訳ではございませんが、

ディテールやウンチクが個人的に好きなので、ブログで紹介する事が多いです。

オーダーお待ちしております。

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