ジーンズリペア&リメイク工房 hands-on 日記(旧ブログ)

デニムの産地、岡山から発信するジーンズ日記(2010年12月~2016年1月)

hands-on-jeans 3rd モデル 約1年穿きこみ 月桂樹の鉄ボタン、リベットポンチ穴に変更

2015年12月13日 | hands-onジーンズ 3rdモデル 穿き込み

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。


いやー、、、

1週間があっという間に過ぎました、、、

相変わらず、作業は予定通りに進まずです。


納期も3か月以内を守れるかどうかの瀬戸際に来ています、、、汗

納期を意識すると、仕上がりに影響するので良くありませんが

頑張っていきます。




では今回紹介するのはオリジナルジーンズ3rdの色落ちです。


オリジナルジーンズ、、、

地味に売れ続けています(喜)


特に11月は突然オーダーのラッシュが来たので、ビックリしました。

ラッシュと言っても、当店レベルなので全然大した事ありませんが、、、苦笑



全部で3型あるのですが、オーダーが多いのは3rdかな?

というわけで、今回のブログは私の穿きこんでいる3rdの紹介です。



※ 今回紹介する3rdには12オンスデニムを採用していました。

しかし、12オンスデニムの在庫が無くなり再生産がされない状況です(需要が少なくて高額な物なので、、、)

現在使っているのは、同じ生地で1クラス重くなっている14オンスの物です。

(縦糸はまったく同じで横糸が1クラス太くなったもの)

この生地も在庫が無くなったら、再生産が困難な物です。

(機場さん、何とか作り続けてください、、、)

そうゆう特殊な物です、、、ご理解の程、よろしくお願いします。












































約1年穿きました。

色が全体的に薄くなっています。

洗濯回数が多いから、このような色になっていると思います。

最低でも2週間に1回は洗います。

(夏場は週に2回とか?)

仕事着として、ガンガン穿きますから汚れます、、、

バス釣りに行く時も、気にせずに穿きます。

子供と公園で遊ぶ時も、気にせずに穿きます。


私物のジーンズは 「たかがジーパンや!」って感じです(有名なセリフですよね?)

ビンテージジーンズも同じ扱いです。

もし破れても、自分で好きなように直せるという特権があります(笑)






















この角度から見ると縦落ちがなんとなく見えます。

ムラのある縦糸を使っているのでしょう。



色落ちしやすい生地だなあとも感じています。

天然藍100%のロープ染色(中白)だからでしょう。

合成インディゴに比べると染まりは悪いと思います。

それが独特の青さになっているのですが、、、

























スソです。

シングルステッチですが、、、

パッカリングがハッキリ出ています。



綿糸で縫うと、シングルステッチでも実はパッカリングが出るんですよ!

(ユニオンスペシャル43200Gで縫ったような斜めのうねりは出ませんが、、、)










































後ろ身頃です。


ヒザ下の画像が暗くてすみません、、、

明るさを保つのが難しいです。






アップ行きます。





















この辺は個人的に好きな色落ちの部分です。
















革パッチです。

こちらもいい感じに経年変化を始めています。



何か丸い跡がありますね、、、

これの原因なのですが、、、












サスペンダーボタンです。

実はカスタムで替えました!

















トップボタンも同じく替えました!

(元のボタン穴は叩きリペアで埋めました)

いい感じにサビたボタンですよね。



良くある、サビ加工ボタンじゃありません、、、

本当にサビています。


それで洗濯している時に、

革パッチにボタンから発生したサビが丸く付いてしまったのです!

私はこれも味だと前向きに捉えました。

(これが汚いと感じる方は、使わない方が良いです)










このボタンの新品時がこちら











つるんとしていて、綺麗ですね。

これ、、、鉄の月桂樹ボタンです。

ボタンも二本爪も両方鉄です。

しかも、ボタン支柱は銅という珍しいタイプです。




実はボタンの種類が結構増えています、、、

こうゆうのに替えて欲しいとの声がボチボチありまして、、、

ブログで紹介しないといけないなあと思いながら、、、やっていません、、、恥




それで、ずっと前から鉄の月桂樹ボタンはありませんか?

という問わ合わせがありました。

でも、探しても中々無いんですね、、、鉄の月桂樹ボタンって、、、




でも私は諦めませんでした、、、

色んな業者の知り合いにずっと聞いていましたから、、、

いつか出てくると信じて、、、




そして、とうとう見つけましたよ!

メーカー倉庫の奥で眠っていた不良在庫を、、、

デッドストックという奴です。



奇跡の大発見!

少量ですが、在庫は全部買い取りました、、、




担当者「これは、いつ製造したか分からないです、、、」

「鉄ボタンの在庫は湿気で勝手にサビるから、品質が不安定です」

「それでも大丈夫ですか?」




私「全然OKです!」

「うちのマニアなお客様はサビを楽しむような方が多いですからね、、、」

「最初からちょっとサビが出ている個体差があっても問題ないです」



こうゆう物です、、、

ご理解のほどよろしくお願いします。


このボタン交換の工賃はブログの最後で紹介します。













リベットの先端のポンチ穴の再現も

最近やり始めました、、、


1900年頃の501XXのリベット先端には

このようなポンチ穴があります。


このようなポンチ穴を作る、専用器具も実はあります。

それを買って、試してみました。


でもね、それを使うと、、、

全部ど真ん中に綺麗な穴が出来るんですよね、、、


当時の資料を参考にしてみると

やっぱり1個ずつ位置が違う、、、

そして、中心から微妙にずれている、、、

その当時は機械を使わずに、手作業で感覚的にやっていたのでしょうか?




当店のオリジナルジーンズは1点制作というのがウリです。

量産品のように、まったく同じでないのが良いと思っています。

やっぱりリベットの潰れ具合や、ポンチ穴の違いにも個性を出したい。

そうゆう物作りをしたい。




というわけで、私の手の感覚で

リベットの先端にポンチ穴を1個ずつ入れています。

ど真ん中にこないように、、、

微妙にずらす、、、

でも、、、ずれ過ぎるのもあったりして、、、苦笑

そんなハンドメイドを楽しんでもらいたい、、、

製作者の意図している事です。




※過去にオリジナルジーンズを購入された方で

リベットをこの仕様にしたい場合は

往復送料の負担はお願いしますが、、、工賃は無料でします。

(納期も即対応します)

持ち込みだったら、即対応で完全無料です。


でも、すでに経年変化したリベットになっていると

ポンチ穴だけが新しいので、最初は違和感あると思います。

そこから使い込むと、ポンチ穴も馴染んでくるかと、、、











裏側です。

3rdモデルの基本仕様は全部ロック無しの切りっぱなしになっています。

(当時の仕様に合わせています)


洗濯をすると、生地端のボソボソがガンガン出て凄いことになります(笑)

(毎回ハサミでチョキチョキ切っています)



ガンガン洗濯するのには

その解れがどうなるのかも見たかったのがあります。

強度の問題もあるし、、、




























以外に大丈夫なんですよ!


マイクロピッチのシングルステッチで縫っているから?

当時の物作りが理にかなっているのが証明されたような気がします。



今まで、3rdの切りっぱなし仕様を買った人から

縫製が外れたからリペアして欲しいと言われたことはありません。




やっていることがマニアック過ぎるので、、、

ほつれ留めのロックを入れる事も可能ですので、、、苦笑

(そうゆうオーダーもあります)






ちょっとブログが長くなりすぎたのですが、、、

最後に デッドストック月桂樹の鉄ボタン の件をまとめます。


・持ち込みされた物で、このボタンをどこかに新たに打ち込んでほしい場合は 1個 1000円

(サスペンダーボタン仕様だと基本は6個なので6000円)





・hands-onオリジナルジーンズに付けて欲しい場合は、特別価格にしております。

1個 500円

トップボタン1個+サスペンダーボタン6個 合計7個で3500円

(オーダー時にお願いします)




・持ち込みジーンズのトップボタンを外して、ボタン穴埋めリペアをしてから

このボタンに交換する場合は 1500円(穴埋めリペア代が500円)

・hands-onオリジナルジーンズのボタンを外して、

こちらに交換する場合は 1000円(穴埋めリペア代が500円)



※工賃は税込み価格

発送の場合は別途送料

来店で持ち込みされる場合は、その場で即対応します。




マニアックなボタンですが、、、

こうゆうカスタムをしたいという声が多くあったので

提案をさせて頂きます。


オーダーお待ちしております。

・ご依頼の流れは以下のページで説明しております。
 ↓ 

 https://hands-on-jeans.com/nagare.html

 

・ビンテージ(アンティーク)ミシンで作った製品も販売しております。
 ↓
https://handsonjeans.thebase.in/

(BASE検索 hands-on-jeans)

 

hands-on-jeans 3rdモデル JUKEBOX仕様 10ヶ月穿き込み

2015年02月08日 | hands-onジーンズ 3rdモデル 穿き込み

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。



納期を2ヶ月半に延ばしたら

依頼が減ると予想していましたが、、、

またまた、問い合わせラッシュとなっています(驚)


嬉しい悲鳴なのですが、問い合わせの返信メールが遅れています。

申し訳ございません。

もう少々お待ち下さい。

(リペア&リメイク作業と同時進行で行なっておりますので、、、)







前回のブログで大阪府堺市の ビンテージ古着店 JUKEBOXさん に行った事を書きましたが

店主に差し上げた hands-onオリジナルジーンズ 3rdモデル JUKEBOX仕様

色落ちを見たかったのもあります。



それは私の予想を超える表情に育っていました。

なのでこれは持って帰って、当店でじっくり撮影しました。

(貸して頂き、本当にありがとうございます)




それでは画像を沢山UPしますのでご覧下さい。














JUKEBOX店主の穿き込み期間は 約10ヶ月

週に5日位は穿いているそうです。

(そんなに穿いて頂き、感謝、感激です)



生の状態から洗わずに穿こうと思われていたそうですが

バイクに乗っている時にゲリラ豪雨にあって

ずぶ濡れになったので、1回洗濯されたそうです。

(お気の毒に、、、)























このシワの感じが何とも言えません。


洗濯を控えて穿かれているので

天然インディゴデニムの青さに深みが出ているように思います。



私個人としては

ジーンズはきっちり洗う派なのですが

このジーンズは洗濯を控えたほうが

青さに深みが出て独特の色合いになるような気がしています。












特に好きなのがこの部分。

フロントボタンを外側にずらして付けたので

(オリジナルがそうなっていたから)

前立てに独特のシワが出ています。

帯に出来た細かいシワもいい感じです。

(マニアック過ぎます?)














股リベット付近の色落ちも好きだなー


















左右太もも

こちらの色落ちはまだまだですが

薄っすら縦落ちが始っています。

あとヒザ周辺のシワがいい感じです。
















左右スソ

クッション状のシワになっています。

これから立体感のある色落ちになってくるでしょう。



スソ上げはあえてシングルステッチです。

(当時と同じ細かいピッチで縫っています)

なので、チェーンステッチのようなウネウネにはなりません。

ここも当時のビンテージのようなアタリ感に期待できます。

















お尻です。

ここも細かいピッチのシングルステッチで縫っているので

色落ちがフラットです。

(パッカリングが出にくい)















左右バックポケット

剥き出し銅リベットの酸化が始っています。

イイ感じの色に変化しそうです。













このジーンズにはベルトループが無いので

ウエストの調整でシンチバックを限界まで絞ってあります。



当時と同じ針タイプのシンチ金具です。

取り扱いにはご注意ください。

(これを買われる方はマニアさんだと思うので、その辺はちゃんと理解があると思いますが、、、)



それでも絞りきれなかったそうなので、

更にシンチベルトをミシンで縫い込んだそうです。

(持ち主独自のカスタム)




この部分のシワ感もいい感じです。

サスペンダーで毎回吊るのも結構、面倒なんですよね。

穿き方のバリエーションとしては有りですが、、、(個人的意見)


色んな穿き方が出来るのでそれはお客さまにお任せします。











革パッチですが

ベルト無しで洗濯も1回なので

あまり変化が有りませんでした。

これからの変化に期待します。

Lot 番号は作った順番なのですが、画像を黒塗りで隠させて頂きました。

(大した本数を作っていないので、お恥ずかしい)

















ヒザ裏からカカトです。

こちらもいい感じのシワが出ています。

カカトは踏まれているので、そのうちダメージになるかな?

破れたらリペアすれば良いでしょう。

ガンガン穿いて下さい。



持ち主からは

このままなるべく洗わずに穿いて

当時のビンテージの雰囲気にしたいと言われていました。



中白の天然インディゴデニムの色落ちは初めて見るので

私もその変化に非常に興味が有ります。

(縦糸が芯まで染まった、本藍カセ染めデニムの色落ちは見たことあります)

これからも穿き込みよろしくお願いします。






以上です。

私も自分用に作った3rdモデルがありますが

色々とローテーションで穿いているので

中々育っていません。

しかも頻繁に洗っているので、シワも定着しないし、、、




3rdモデル購入を検討されているお客さまから

色落ちを見たいと多くの声を頂いていました。


今回のブログは参考になると思います。


それでもネットで見る印象と実物は結構違うのですがね、、、

当店に来て頂けると、見本をお見せしますし

試着も可能です。


オーダーお待ちしております。



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