虹色オリハルコン

命にエネルギーを与えるパワーの力

命からエネルギーを奪うフォースの力

どちらを選ぶかは自分次第

言葉によるパワーとフォースとアル・ゴアの「理性の奪還」

2008年02月28日 | パワーかフォースか

パワーかフォースか」で紹介される意識のマップは、人の意識を数値化したものですが、この部分に限っていえば、人に数値を当てはめることに嫌悪感を抱く人が少なからずいます。
日本人にとっては、これはよく考えれば当然のことかもしれません。あいまいさを美徳とする昔ながらの日本人の感性には、数値というのは、違和感があるでしょう。
また、縦型のマップは、意識のヒエラルキーを想像させ、万が一でも自分の数値が低ければみじめに思ったり、腹立たしく感ずるのは、人情というものです。

それで、いっそ、数値を外して、意識のレベルを言葉だけで表してみたらどうかな・・・と思って書いてみました。
以下、青字は、そのことばによって体の筋肉が弱くなるものと、強くなるものです。

弱くなるもの
 プライド・怒り・欲望・恐怖・深い悲しみ・無感動・罪悪感・恥
 要求・敵対・失望・おびえる・悲劇・絶望・悪・悲惨
 嘲笑・憎しみ・切望・心配・後悔・絶望感・非難・屈辱
 無関心・執念・否定・刑罰・軽蔑・非難・復讐心・嫌悪


強くなるもの
 勇気・中立・意欲・受容・理性・愛・喜び・平和
 実行可能・満足・希望・円満・意義・恩恵・完成・完全
 肯定・信頼・楽天的・許し・理解・崇敬・静穏・至福
 能力・解放・超越・慈悲深い・賢い・・・
      


言葉を見るなら、わかりますよね。
ネガティブな気持ちと、ポジティブな気持ち。緊急感情と幸福感情。
以前にも書きましたが、前者の緊急感情に支配されると健康を害し、後者の幸福感情に満たされれば元気になります。
(参考・緊急感情を手放すと、元気になる
なお、これはあくまでその人の中でどの感情が習慣的に優位にたっているかという意味です。
攻撃的な言葉がつい口に出がちなヒラリー・クリントンが予備選挙戦途中、涙を流した時、プライドを手放し心が解放されました。そして直後の予備選で、彼女の気持ちを理解した女性たちの共感をかって勝利しました。人間ですから、意識は揺れ動いて一方的ではないのです。あくまでもどの感情が習慣的に優位に立っているかということです。

もし、戦争が起こるという場合は、常に前者の心の動きが主導になって、どんどん深みにはまっていくわけです。
後者の意識に、満たされていれば、戦争なんかが起こるはずはないのです。

政治家を選ぶとき、平和を望むなら、注意深くその言葉を聞いてみてください。
その人が、前者のような言葉を好んで使い、そちらに意識がはまり込んでいるなら、それは緊急感情が習慣になっている人ですから、国を危険な方向に導く可能性があります。

 

アメリカがイラク戦争に突入したのは、マスコミが9・11の衝撃的な出来事を何度も何度もくり返し映し出したために、人々の中の緊急感情である「怒り・恐怖・敵対心」などが煽られ、ブッシュの「悪の枢軸」や「テロリストにつくかわれわれにつくか」などという敵対的・挑発的な言葉が支持されたためでした。

9・11の出来事と、イラクとサダム・フセインが、まったく無関係であったことは、既に「理性の奪還」という本の帯でご紹介しました。
この本を読むとページを開くごとに、ブッシュ政権のひどいやり方が暴露されており、アル・ゴア氏に「現政権は悪魔に心を売った」とまで表現されているのですが、まさに、そんな気がしてきます。

では、なぜブッシュ政権がイラク戦争を強行したかったか、その部分について書かれている箇所も少しご紹介しますね。
(以下青字p191~p194抜粋・太字は私の判断です)

ブッシュはまた、米国の石油会社のためにイラク油田を掌握することを計算に入れたことは一度もないと主張した。そうではなく、合衆国への差し迫った脅威に対することが戦争の目的だというのが、彼の強い主張だった。しかしそのような脅威がないことは証拠が明示していたし、そのことは当時ブッシュも知っていたはずだ。少なくとも、事情をもっともよく知る人たちが彼にそのことを伝えていたのである。
ブッシュ政権の政策決定全般において原油の重要性は考えられていたよりもずっと大きなものだった。そのことを示す証拠は、今では進攻当時に比べてずっと多くのこっている。たとえばブッシュ大統領就任のわずか2週間後の日付の文書では、イラクを含む「ならず者国家」対策とチェイニー率いるエネルギー対策委員会による油田・ガス田の獲得・開発活動とを統合して検討するよう、国家安全保障会議が命じられている。
そのチェイニーの対策委員会に対し、保守派の政府監視団体ジュディシャル・ウォッチと環境保護団体シエラ・クラブという異例の組み合わせが共闘して情報開示を求める訴訟を起こした。
その際公開された書類の中に、エネルギー対策委員会が調査に使用した非常に詳細なイラクの地図がある。この地図には都市の記載もなければいかなる住民居住区の記載もまったくない。そのかわり、イラク国内の知られているすべての油脈が非常に詳細に記されており、採掘が見込まれる地域が点線でブロック分けされていた。
(中略)
進攻後、米軍部隊によって確保された施設は国全体でも少なかったが、そのうちのひとつがイラク石油省の建物だったのである。一方、人類最古の文明までさかのぼる極めて貴重な考古学的価値のある財宝を所有するイラク国立博物館、まもなくはじまろうとしていた占領期においてイラク国民の生活水準を維持するために不可欠な電気設備、学校、病院、あらゆる省庁、これらはすべて略奪者の手に委(ゆだ)ねられてしまった。

思い出しました!当時、あのハムラビ法典が盗まれたというニュース、ブッシュ政権にとって、貴重な歴史的遺産より、自分たちがぶち壊したイラクの人たちの生活より、石油省のほうが大事だったんですよね。

>ブッシュはまた、米国の石油会社のためにイラク油田を掌握することを計算に入れたことは一度もないと主張した。

それにしても、ブッシュは、わかりやすいです。自分が常々思っていたことには、否定形をつけて、うっかり言ってしまう癖があるようですね。
以前も、「日本をアメリカのATMだと思ったことは、一度もない」と言ってましたっけ。

 理性の奪還「もうひとつの不都合な真実」(アル・ゴア著)
 アメリカ版談合:ハリバートン 「萬晩報」より ←チェイニー副大統領がCEOをしていた石油開発会社ハリバートンがイラクで大もうけをした話。

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