JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

小さなフランケンはいらない

2008年01月25日 | s-u

今日もあいかわらず強い風が窓に吹きつけ寒い一日でした。秋田や青森の映像を見れば文句は言えませんけど・・・・・・この寒波、いつまで続くのでしょうかねぇ

○月○日、フィリピンのレイテ島から、発熱と嘔吐を繰り返し多数の住民が倒れているとの連絡がはいりました。その後、島内との連絡がまったくとれなくなっており、事態を重く見たフィリピン政府は調査団を派遣、原因を調査しています。
現在、レイテ島には××石油バイオ燃料工場関係者の邦人36名が滞在しています。××石油では「連絡がとれない状況が続いているものの、外務省とも連携を密にとり、至急対処したい。」と話してはいますが、いまだ安否の確認はとれていません。

レイテ島に端を発した原因不明の奇病は、発生から約3日でフィリピン全土をも席捲する勢い、驚異的なスピードで拡がりつつあります。
一部「細菌兵器によるテロ」との噂も流れましたが、今のところ各政府ともこれには否定的見解を示しています。

『レイテ風邪』と名付けられた奇病は、発生から一週間、未だ原因が特定できぬまま広がりを見せておりますが、WHO世界保健機構は「何らかのウィルスによる感染症と断定。全力でウィルスの特定にあたっている。」と発表しました。
しかしこれに対し、△△大学医学部○△名誉教授は「2時間程度で死にいたるなど進行が早いこと、現行の防御服では完全に防御しきれないことなどから、ワクチンの開発どころか、ウィルスの発見も難しいのではないか」とコメントしています。

○月○日に発生した通称『レイテ風邪』の被害は、いまや世界の四分の三の地域を飲み込み、全世界に拡がることは確実となりました。
各地であきらめとも思える祈りが続くなか、人類はここに滅亡を迎えるのです。
その原因は何だったのか、後々、新たな知的生命体が地球上に現れ解明してくれることでしょう。我々は、静かに最後の日を迎えるしか方法がないのです。
それではみなさん『さようなら』

「なっ、なんだ突然」って思いました?(笑)
じつはね、今朝朝日新聞を広げると一面に『細菌ゲノム完全合成 人工生命に道』という記事が載っておりまして、

その記事によると「生物の設計図であるゲノムの人工合成は、特定の能力を備えた「人工生命」づくりの前提となる技術」なんだそうで、今回アメリカのクレイグ・ベンダー研究所のチームがこれに成功したことにより、「人工生命」誕生に大きく前進したことになるのだそうですよ。
つまり、特定の能力を備えた「人工生命」を生み出せれば、バイオ燃料製造や有害物質の分解など、現在発見されている細菌ではムチャクチャ効率が悪いという問題が、「人工細菌」によって一気に解決するというのです。

だけどもだ・け・ど、私が最も気になったのは、その次の記事文章。
「しかし、人工生命はテロへの悪用、自然界への悪影響などの懸念がつきまとう。国立遺伝学研究所の小原雄治所長は「生命のデザインを可能にする大きな一歩だ。ただ、人工微生物を人間が制御できなくなったときにどう対応するのかなど、二重、三重の安全対策を考えていく必要がある。」と話す。」

過去を振り返っても、人類は必ず新発見・発明のたびに負の遺産を残してきているじゃありませんか。
まして「人工生命誕生」など、私には神をも恐れぬ行為に思えてならないのですが、みなさんはいかがでしょうか?
フランケン・シュタインの怪物一体ならなんとか対処のしようもあるでしょうが、制御できなくなった細菌、小さなフランケンを山のように作って、テロであれ、バイオ燃料工場の事故であれ、一度世に放たれたら・・・・・・・・・・!?

というわけで、日本がフィリピンのレイテ島に作ったバイオ燃料工場内にある研究所で、密かに生み出された「人工生命細菌」が制御不能となって、研究所外に出てしまったという、まったくのフィクションを冒頭に書いてみたのであります。

私に言わせりゃ、そんな研究は止めてもらいたいんですけどねぇ。

さて、今日の一枚は、サヒブ・シハブです。
ブルーノートの「MILT JACKSON (1509)」や「GENIUS OF MODERN MUSIC (1510,1511)」あたりや、そうそうコルトレーンの初リーダー盤「COLTRANE」(プレスティッジ)でも彼のバリトンは聴くことが出来ますが、日本ではマイナーなバリトン奏者というイメージが強いと思います。どちらかといえばヨーロッパで名を成したって感じでしょうか。

このアルバムは、私的にはフィル・ウッズとベニー・ゴルゾンという組み合わせという面白さと、B面のみですが新人ピアニスト、ビル・エバンスが参加しているということに興味をそそられるわけです。
・・・・・とか言いながら、B面をほとんど聴かないのはどういう分けだっちゅう話ですけどね(笑)

肝心のサヒブですが、「COLTRANE」なんか聴くと「若干浮き気味かなぁ」なんて私は思うのですけど、ここでは違和感はまったくありません。
最初の二曲を聴いただけで、ウッズ、ゴルゾン、サヒブ三人のソロがみょうに心地よく感じられますし、ハーモニーもなかなか良い。(いつもは若干いやらしさが出てしまうゴルゾンもここではそんなことありませんし)
バリトン、テナー、アルトの三管というのは、ありそうであまりありませんよねぇ。う~~んウッズのアルトの高音が良いまとまりを作っている感じなのかなぁ。

最後にエバンスですけど、「最近はマイルスやコルトレーン崇拝者より、エバンス崇拝者が多い」なんて聴きますから、そんな方には必聴のB面ということになるのでしょう。
いずれにしても、「サヒブ・シハブ知らねぇなぁ」と敬遠してはもったいない一枚であるとは思います。

JAZZ SAHIB / SAHIB SHIHAB
1957年録音
SAHIB SHIHAB(bs) PHIL WOODS(as) BENNIE GOLSON(ts) HANK JONES[1-3], BILL EVANS[4-6](p) PAUL CHAMBERS[1-3], OSCAR PETTIFORD[4-6](b) ART TAYLOR(ds)

1.S.M.T.W.T.F.S.S. BLUES
2.JAMILA
3.THE MOORS
4.BLU-A-ROUND
5.LE' SNEAK
6.BALLAD TO THE EAST

おまけ、
あらま、今日は更新の時間が早いんじゃない?とお思いのあなた、鋭い!
本日はお付き合いでちょっとした集会に出かけなければいけないもので・・・・
「目的は、その後の飲み・・・・・・・」
チッチッチッチ、それを言っちゃいけません。(笑)
それでは、行ってまいります。



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2 コメント

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こわいですよね (swing a-go-go)
2008-01-27 21:29:06
私も、このニュースを聞いてちょっと気になっていました。
だんだん、SFの世界が現実になっていっている…そのうち、HARUとかいう意思を持ったコンピュータに殺されるのか?猿の惑星よろしく別生命体と戦って地球が奪われるのか?

学者にとってはとっても魅力的な学術なんでしょうけれど、複雑ですね。
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swing a-go-goさん (バブ)
2008-01-27 22:20:56
怖いですよねぇ
「なんでもかんでも、出来るようになれば良し」
ってことは無いと思うのですが・・・・

たしかに魅力的な研究なのでしょう。
だけどなぁ・・・・・
間違った方向に進まないことを祈るばかりです。
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