JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ババア時々ばーちゃん

2007年06月09日 | p-r

今のところ、このあたりでは激しい雷雨も無く、そこそこ穏やかな天候になっていますが、局地的にはひどい雷や雨に見舞われている地域もあるそうで、大きな被害が出なければと思っています。

「○○、今日も散歩に出かけんだろ」
朝、顔を洗ってる脇で、母が訊ねてきました。
「ああ、たぶん」
朝食を済ませ新聞を見ていると、またしても
「散歩行くんだろ」
「???????????なに?散歩行っちゃいけないわけ?」
全く逆の理由でした。つまり、散歩の足を伸ばしてお茶を買ってきて欲しいというのです。
「それならそれで、お茶買って来てくれって言えばいいジャン」

母は母なりに気を遣ったつもりのようで、わざわざ買いに行かせるのも悪いし、かといって自分が歩いていく元気もない、どうせ散歩に行くのだったらそのついでにと思ったらしいのです。

私にとって珈琲が必需品のように(酒の間違いじゃないの?)、母にとってお茶は絶対の必需品、だからこそ朝からしつこかったのでしょう。素直に頼めばいいのにと思いながらも、母なりに遠慮したあたりが妙に可愛くも思えました。

母の趣味は、以前もお話ししたことがあったかも知れませんが、姉が定期的に送ってよこす刺繍を、「みえね!」「つかっちゃ!(疲れたの意)」と文句を言いながら刺すことです。(このあたりには手芸屋さんも少なく、種類もないもので、姉が東京のお店で仕入れて送ってくれます。)
刺繍をしているその後ろ姿は、なんだかとても小さくて、いつも憎まれ口をたたくババアではありますけど、なんとか最近は『ばーちゃんの可愛さ』も漂ってくるようになりました。

そんな母が刺繍の合間に飲むお茶が無くなってもかわいそうですから、言われたとおり散歩がてらお茶屋さんへ

 
急須を眺めるのも好きなんですけどね。

「ほら、買って来たよ」
「うん、いくらだった?」
(「おう、いちおう金は払う気でいるんだぁ」)
「いいよいいよ、めんどくせえから」
「そうだな、たまには苦労かけてるぶん、お茶代ぐらい払ってくれてもいいんだ」
「・・・・・・・」

うちの母に『ばーちゃんの可愛さ』が出てきたという全文を撤回させていただきます。

さて、今日の一枚は、フレディ・レッドです。

1959年7月15日、六番街14丁目リヴィング劇場で、ミュージカル「ザ・コネクション」は開演を迎えました。いわゆる『オフ・ブロードウェイ・ミュージカル』というやつ。
原作はジャック・ゲルバー、題材はミュージシャンとドラッグ、しかも役者に現役のミュージシャンも参加し、台詞まで与えられました。
当初の評判はひどいものでしたが、徐々に客足が伸び、アメリカだけではなくロンドンやパリでまで上演されることに、さらには映画化までされたのでした。
特にビートニックスの間では高い評価を得たのだそうですよ。(ビートニックス、わけわかんない? アレン・ギンズバークなんかの前衛的詩人たちによる文学的ムーブメントで、これに影響を受けた人達、ビート族なんても呼ぶんだよね。)

ともかく、このミュージカルのオリジナル・キャストそのままで、ブルーノートへ録音したのが今日のアルバムです。アルフレッド・ライオンもビートニックスだったのかなぁ?(笑)

内容は、まさに『ハード・バップの王道』ってな感じでしょうか。
私は、どうにも3曲目の「MUSIC FOREVER」が好きじゃないんです。それで、B面ばかり聴く一枚になってしまっています。(そういうアルバムって結構あるでしょ?)
フレディのピアノと、ジャッキー・マクリーンのちょと対比したようなイメージが魅力の一枚だと思います。

ちなみに、フレディは、ブルーノートでレコーディングした4ヵ月後、マイナー・レーベル、フェルステッドに全く同じ曲をメンバーを替えて録音、「THE CONNECTION」という、ブルーノートが怒ってしまいそうなアルバムを制作しました。

THE MUSIC FROM THE CONNECTION / FREDDIE REDD
1960年2月15日録音
FREDDIE REDD(p) JACKIE McLEAN(as) MICHAEL MATTOS(b) LARRY RITCHIE(ds)

1.WHO KILLED COCK ROBIN
2.WIGGLIN'
3.MUSIC FOREVER
4.TIME TO SMILE
5.THEME FOR SISTER SALVATION
6.JIM DUNN'S DILEMMA
7.O.D.



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