わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

沖縄から考える

2012年12月10日 | グリーンウッド震災支援方針・メッセージ
沖縄に足を踏み入れた12月8日は、奇しくも71年前に日本が真珠湾を攻撃し、戦争がはじまった日です。

以来、敗戦が決まるまで、鹿児島の知覧から飛び立った特攻隊の若者が、縄の海にどれだけ消えていったのでしょうか。

そして、こんなに小さな沖縄の島で、こどもや女性の尊厳と命がどれだけ奪われていったのでしょうか。

飛行機から嘉手納基地、普天間基地が見えました。

狭いながらも武器を持たない文化(王朝)があった沖縄に、こんなにも広くて危険な場所があり続けています。

小さな島の人びとの犠牲の上にこの国は成り立っていることを改めて感じます。



そして沖縄愛楽園に来ました。

ハンセン病療養所です。

もう90歳手前になる糸数宝善・敦子ご夫妻を訪ねました。

沖縄に来たら、10分でも顔を出すことにしています。

「私たちの役目は、これからを生きる若者たちに真実を伝える事」と、宝善さんは静かに語る。

人間として扱われない国策と戦い抜いたご夫妻からは、もうひとつの戦争を教えられています。

15年前、夜更けまで一緒に酒を飲んだ日が懐かしい。

今回はお酒は飲めなかったけれど、沖縄のお父さんお母さんのような存在のご夫妻はすこぶる元気でした。

よかった。

▼沖縄愛楽園の糸数夫妻




そして沖縄を離れる12月10日は、亡き親父の誕生日。

生きていれば米寿か~。

40年前の沖縄復帰に身体を張った親父。

今の沖縄の現状を見て、何想うでしょう。

時空の彼方からかすかに聞こえる声。

今も、尊厳と命が脅かされ続けながらも、礼節を重んじて生き抜く人々の暮らしの佇まい。

それらが埋め込まれた沖縄の風土。

短い時間だけれどこの風土に足を着けて、私は想うこと多々ありです。


沖縄からの飛行機が欠航になり、右往左往させられて、降り立ったのはなぜか神戸空港。泰阜村の遠さに途方に暮れました。

でも、三ノ宮の中心地に立ったのは阪神大震災直後以来です。

あれからもうすぐ16年。

神戸は元通りに見えます。

でも、本当に元通りなのだろうか。

元通りを一歩抜け出し、様々な価値観を纏いながら這い上がり強くなる神戸。

きっと全国との支え合いがあったから強くなったのでしょう。

沖縄も、東北も、あらゆる災害を受けた地域を、忘れないようにしなければ。

沖縄と、なぜか立ち寄った神戸から考えました。

代表 辻だいち


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