わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

一緒に行きましょう

2012年06月30日 | 日々雑感

最近、東北に行きたいという仲間が増えてきました。

1年4か月ほど、被災地との縁を創ってくると、そういう声も聞かれるようになるのでしょうか。

NPOグリーンウッドが主催する1年間の山村留学「暮らしの学校:だいだらぼっち」。

数年前にこどもを預けてくれた関西の保護者。

9月に南三陸町に一緒にいきます。

全国6か所のこどもたちの環境活動交流フォーラムに同行していただきます。



NPOグリーンウッドの元スタッフ。

今は九州長崎にいます。

西日本にいると、なかなか被災地のリアルな状況は実感しにくいのかもしれません。

彼もまた、秋までには一緒に被災地に行きたいと申し出てくれました。

九州で社会を変革する活動を地道に進めてもらうためにも、ぜひとも被災地を見てほしい。



NPOグリーンウッドの主催する「信州こども山賊キャンプ」。

数年前にずっと参加し続けてきた子が、今や高校生。

その子が、東北に行きたいと言う。

ご両親の承諾も得て、夏休み中に、一緒に東北に行くことを計画中です。



支援は「支縁」と言い続けてきました。

一過性の活動に終わることなく、にじみ出るように生まれ出る「縁」を紡いでいく。

それが豊かな次のステージを創りだします。



一緒に行きましょう、東北へ。

私たちのネットワークを、僭越ながらご紹介できます。

想いのある人、ご連絡ください。



代表 辻だいち


忘れてはいけない日

2012年06月24日 | 日々雑感
6月23日。

忘れてはいけない日です。

消費税を増税するとか、誰それが離党するとか、はたまたオウム指名手配犯逮捕の報道に隠れていますが、この日は沖縄慰霊の日です。

最悪の陸上戦となった沖縄での組織的戦争の終結の日です。

沖縄戦を身体で知る人は、年々減っていきます。

戦争の本質は、「より弱いもの犠牲になっていく負の連鎖」です。

犠牲になり虐げられてきた人々が、それでもなお基地は沖縄内にと言い続けてきた戦後。

しかし、日本復帰40年がたった今年、その人々の想いは「本土も痛みを分かち合ってくれ」に変質していきました。

弱い立場の人びとが、犠牲を払ってもなお、届けた想いは、日本には届かなかったのか。

そういう人々を守れずに、高度成長を果たしてきた日本は、いったい何なのか。



より弱いものが犠牲になり続ける負の連鎖。

東日本大震災でもそうならないように祈り続けてきました。


しかし、どうでしょう。

報道では、大飯原発再稼働と沖縄慰霊の日、そしてオスプレイ配備の扱いの小さいこと小さいこと。

再稼働に反対する数万人のデモの存在も、ほとんど扱われていません。

それに対する国民の猜疑心は、あらゆる通信手段で全国に広がっているというのに。



この国はどこを向いているのでしょうか。

大きな力、強大な権力、膨大な利権・・・

小さな島国が、無理をしてもしょうがないような気もするのですが。



小さく弱いその力を侮ることなかれ。

いつの世も犠牲となる小さな小さなこどもたちと向き合って、心からそう想う。

効率的ではないと切り捨てられてきた小さな山村に住んでいて、心からそう想う。

災害多き北陸福井の片田舎に生まれ、大飯原発がいままさに再稼働されそうな故郷を遠くに思うにつけ、心からそう想う。



来週沖縄に行きます。

ハンセン病療養所や、40年前まで国境のあった本島北部を訪ねます。

犠牲になり続けてきた小さな沖縄から、東日本を見つめます。

そして、小さな力を紡いでいく営みについて、発信したいと想います。


代表 辻だいち


つたなくて、したたかで

2012年06月19日 | 支えあいの指導者育成
今日は、立教大学新座キャンパスで「自然と人間の共生」の授業でした。

いつもは拙著「奇跡のむらの物語 ~1000人の子どもが限界集落を救う!~」をテキストにした講義です。

泰阜村のように自然と真正面から向き合って暮らしてきた人々の営みや、それを土台にしたNPOグリーンウッドの教育活動を紹介しながら、今後人間と自然の関係がどうあるべきかについて考えます。今後の人間と自然の関係性のあり方を考える授業です。

今回は、ゲストスピーカー。

福島県鮫川村から進士徹さん(NPO法人あぶくまエヌエスネット理事長)に来ていただきました。

震災・原発事故から1年3か月。

福島の現状を知る情報がマスコミから消えていくのに比例して、被災地への関心も薄れていく。

そんな学生諸君に、福島の生の声を届けることが、授業の目標を達成するために有用と考えました。



進士さんとはもう10年来の付き合いになります。

泰阜村と同じような境遇の山村で、やはり山村留学や体験教育を行ってきました。

今回の震災、特に原発事故の影響で、NPOの事業を中止することを余儀なくされています。

これまで自然と共に生きてきた彼が、今、何を考えているのか。どうしてもそれを学生に語ってほしくて、ゲストで呼んだのです。

進士さんは、あの優しくやわらかい語り口で、福島の現状と、未来にかける想いを語ってくれました。

学生さんの振りかえりシート(リアクションペーパー)を見ると、進士さんの想いはしっかりと届き、そして響いたようです。

良い学びがあったと信じています。


▼おだやかだけれども熱く語る進士さんに聞き入る学生たち





震災後、何度鮫川村に入ったでしょうか。

進士さんとの個人的なつきあい、NPO同士の付き合いから、山賊キャンプへの招待、中学生同士の交流、少年野球の交流、教育委員会同士の交流に発展しそうです。

福島県鮫川村と、南信州泰阜村。

小さな村が持つ力を信じたい。

小さな村が持つ力をあきらめない。

山村同士の、このつたなくて、それでいてしたたかな想い。

これからを生きる学生さんに届きますように。


進士さん(後ろ姿:すんません!)、ありがとうございました~。


代表 辻だいち

土埃をあげて

2012年06月17日 | 日々雑感
今日は、泰阜少年野球教室の全員懇親会でした。

泰阜村少年野球チーム。

昨年度末の段階で、こどもの人数が10人という非常に厳しい状況に追い込まれていました。

存続の危機から一旦脱出できたのは、女子の加入です。

今日、現在女子は9名!

女子が9名もいるチームは、もしかして長野県最多かも(笑)

男子もさらに2人増え、現在21名となり、黄色い声が絶えないにぎやかなチームになりました。

懇親会は、こどもたちはもちろん、保護者の皆さん、そして監督やコーチまで入り乱れて、みんなそろって恒例の焼き肉です。

地域社会がこどもを育てることを実感です。


▼こどもと監督・コーチが、真剣にジャンケンをしてる(笑)





懇親会ではわが子の野球の上達や礼儀作法の話で盛り上がり、同じく他のこどもの成長のことでも盛り上がります。

そして、その話題は、福島から少年野球チームを迎えようじゃないか、福島のこどもたちの成長についても盛り上がります。

今年度保護者会長の私は、福島の少年野球チームとわが泰阜村少年野球チームとの交流を画策中。

私は、水面下で何度も交渉を重ね、そしてこの足で福島まで出向いて、先方の少年野球の監督さんとも直接お会いしてきました。

夏休みに、泰阜村と福島の山村の、野球を通したこども交流がようやく実現しそうです。


先方の野球関係者に話を聞きました。

「放射線量が比較的低い地域ではあるが、こどもをやめさせる親も少なくない。ヘッドスライディングなど土に思い切り触れるプレイが心配なんだと思う」

夏の日差しを浴びて、一心不乱に白球を追い、土埃をあげてプレイをする。

そんな当たり前のことを、この泰阜村で、一緒にやりたい。

そのなかで、福島のこどもと泰阜村のこどもが、友達になってほしい。

そう想うだけのシンプルな活動です。


▼小さな村同士の野球交流。楽しみです




野球を通して、自分のこどもだけではなく、村のこどものためにも考えて動く。

そして、それは被災地のこどものためにも考えて動く。

それを泰阜村の人びとが支えます。


小さな山村の小さな動き。

それが野球に携わる泰阜村のこどものため、いや野球に携わる全国のこどものためと想ってがんばります。


代表 辻だいち


小さな力をあきらめない

2012年06月10日 | 日々雑感
中3の長男の最後の中体連(飯田下伊那地区大会)がありました。

地元泰阜中学校のソフトテニス部に所属する長男。

幼少のころから病弱で、体格や体力に恵まれない身でした。

そんな彼が、同じく運動神経がおせじにも「良い」とは言えない友人とペアになり、一生懸命に練習を積み重ねてきたこの1年。

心が弱く、ここぞというときに、練習の成果を発揮できずに最後の中体連を迎えました。


団体戦は、3ペアで戦います。

小さい山村。

保育園から一緒の仲間たちです。

この3ペアが平均的に力があるのが泰阜中の強み。

中規模・大規模中学校を相手に、超小規模中学校の泰阜中が真っ向勝負。

予選リーグは1位で突破。

上位大会の南信大会への出場権をかけた決勝トーナメントも、1回戦を突破して出場権を獲得して、ベスト4。

ここから、と思いきや、準決勝は3ペアがからまわりして、まさかの敗戦。

一方の準決勝も、ダントツで優勝候補にあげられていた中学校が大番狂わせの敗戦でした。

3位決定戦は、決勝で当たることを想定していた顔合わせとなりました。


長男のペアは、初戦で登場。

相手は地区大会個人戦優勝の選手が含まれるペアです。

県でも常にベスト4に入る強豪。

それを相手に、絶好調の長男のペアは一歩もひるまず真っ向勝負。

逆転されるも執念で追いつき、ファイナルゲーム。

7点先取で終わるファイナルゲームは、相手の6-2でマッチポイントをとられてからが真骨頂でした。

6-2の劣勢から、6-6のジュースに持ち込み、サイドアウトを繰り返して、大接戦を演じます。

最後の最後に経験の差でしょうか、力尽きました。

この粘りに触発されて、2組目も大接戦を演じましたが、結果的には敗退。

地区大会4位となりました。


▼小さな力をあきらめない




病弱で、体格と体力に恵まれない長男。

パートナーもお世辞にも運動神経が良いとは言えない友人。

それでも2人で力を合わせると、強豪をあと一歩まで追い詰めることができる。

支え合いの妙です。


小さな小さな山村のこどもたちが、「どうせ俺たちは」とあきらめず、大きく強い力に立ち向かう。

感動でした。

そして、仲間の勝利を信じて応援する控えのこどもたち。

これも感動です。



さあ今週末、南信大会です。

県大会の出場権を得ることができるでしょうか。

そして北信越の出場権は。

遠い夢ですが、全国大会の出場権を得て、東北の中学校とラケットを合わせてみたい。

あきらめない心。

小さな力が立ち向かう可能性。

仲間の支え合い。

そしてそれを信じて支える泰阜村の人びと。

運動を通じて、確かめ合いたいことがたくさんあります。



代表 辻だいち