わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

【1600人の村民と、村外のファンと共に】 ~いつか日本を代表する教育になるように~

2017年12月31日 | おかげさまで30周年!
このたび、NPO法人グリーンウッド自然体験教育センターは、地方自治法施行70周年総務大臣表彰を授与されました。
この表彰は地方自治法施行70周年を記念して、地方自治功労者を表彰するものです。
私たちは「都道府県及び市町村の行政に積極的参加し又はコミュニティづくりに熱心に取り組んでいる民間団体、住民自治組織」として長野県庁から推薦されました。
前回が60周年記念表彰だったので10年に1度の表彰ということになります。







11月20日(月)に東京国際フォーラムで行われた表彰式に私ダイチが行ってきました。
会場には3500人の関係者が集まり、厳粛な雰囲気での式典となりました。
驚くべきことに、天皇皇后両陛下が参列されておりました。
私自身は両陛下を間近で見たのは初めてのことですが、さらに両陛下の前で内閣総理大臣、衆参両議員議長、最高裁判所長、すわなち三権の長が次々と祝辞を述べる光景もまた、初めて見るものでした。







この表彰は民間団体の活動内容を単に表彰するものではないということです。
つまりは民間団体が地元行政としっかりと協働し、住民と共に歩んだ功績を評価するということです。
この泰阜村にお世話になって30年。
胸を張れる評価であると感じておりますが、しかしNPOグリーンウッドだけが表彰を受けたとは感じておりません。
泰阜村の皆さん、そしてこれまで支えていただいた関係者のみなさんと一緒に歩んだ軌跡を表彰されたと強く感じております。
皆様に心から感謝申し上げる次第です。





今後も皆さんと歩んだ30年の歴史の積み重ねに敬意を払い続け、日本を代表する教育活動になるよう邁進していく所存ですので、引き続きご指導ご支援をいただけますよう心からお願い申し上げます。

本年もたいへんお世話になりました。
新しい年が未来に向けて耀く年になりますように、そして皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
良き新年をお迎えください。

代表 辻だいち

【天竜川の風に吹かれて】 ~集落の忘年会はひたすら愉快なのだ~

2017年12月10日 | 泰阜村のソコヂカラ
師走。
毎年めぐってくるこの季節。
今日は忘年会だ。
集落自治会のみんなで。
これがまた楽しい。
幼児から老人まで、一家総出で参加してくる。
おばあま(おばあ様の意味)なんかは目いっぱいのオシャレをする。
それがいい。
なんといっても年に一度なんだから。



今回はほど近い天竜峡の温泉宿。
昨年、天皇皇后陛下が来られたということ。
休憩された部屋で宴会。
なるほど、天竜川の眺めがすこぶるいい。





「今年も穏やかに1年を終えることをうれしく思います」
長老の乾杯の発声。
その後、じきに仁義なきお酒の注ぎ合いが始まる。
「そんなんじゃ入らんなあ」
長老はなかなかお酒を注いでくれない。
要は「もっと飲め」ということだ。
そのすさまじさは、大学時代に体育会(運動部)で鍛えれた身にもこたえる。
勘弁してほしいな、と想うが、でも私はこれはこれで心地がよい。
うれしいわけではけっしてないのだが。





長老は若者をこてんぱにする。
若者はまた、長老人の健在を痛感する。
こうやってお互いの息づかいを間近に感じるのだ。
そういうもんだと想う。





この心地よさに今日は酔った。
しこたま飲まされた夕方、天竜川か強い風が吹いた。
この1年が終わる足音が急速に聞こえてきた。



代表 辻だいち


【じわじわと発酵していくような・・・】 ~大学生が小学生の暮らしから学ぶ~

2017年12月09日 | 泰阜村が大学になる
今日も短大生がやってきた。
養護教諭のタマゴたちの授業だ。
2回目の校外実習。
暮らしの学校「だいだらぼっち」のこどもたちと一緒に過ごす。
こどもたちとも打ち解けてさらに学びを深めている。
そう、確かに深めているのだ。

▼暮らしの学校「だいだらぼっち」のこどもは、陶芸窯に作品を詰める




▼これがまた、繊細な作業。こどもたちは、すさまじい集中力だ





1日中、こどもたちと薪割りや陶器窯の窯づめ作業などをする。
すこぶる日常である。
少なくとも暮らしの学校「だいだらぼっち」にとっては。
でも、タマゴにとってはもう、まるでディズニーランドに来たようなものだろう。
それくらい、新鮮で楽しかったに違いない。
その非日常の学びが、彼女の日常に落ち着く学びになるには、もう少し時間の熟成が必要になる。
すぐにはわからないだろうな。
それでいい。
学びってそういうものなのかもしれない。
じわじわと発酵していくような。
混沌さから滲み出てくるような。




▼写っているのはほとんどこども。学生は奥の黒い服を来た女性のみ







今日も小学生が大学生に暮らしの指導をしていた。
学びとはかくも多様で深く、そして混沌から生まれるオルタナティブなものだと確信する。
さあタマゴタチよ、いよいよ社会に出ていくんだな。
君たちなら大丈夫。
きっと豊かな価値を生み出していける。

あんじゃあねえっつうことよ(大丈夫だという意味の方言)。


代表 辻だいち


【これ以上、こどもたちの命が失われないように】 ~地元短大でゆっくりじっくりと命を語る~

2017年12月08日 | あんじゃねぇ=平和で安心な社会へ
9月下旬から半年間、地元の飯田女子短期大学で授業を受け持っている。
養護教育専攻科で「ファーストエイド演習」という科目だ。
養護教諭のタマゴたちに、救急救命法国際認定コースの「MFA(メディックファーストエイド)小児用」コースを、がっちり教える。
通常の資格発行講習では7~8時間で終わるコース。
それを15コマ(1.5時間×15=22.5時間)もかけて、ゆっくりみっちり伝えることができるのだ。
学生の素朴な質問を丁寧にひろえる。充実した講義になっている。
それは学生だけではなく私にとっても。





MFAコースの最大の特徴は、「難しそうだから私には無理かもしれない・・・」という人を育ててしまう従来の講習を、「難しそうだけど私にもできそう」という人を育てる画期的な講習に変えたことだろう。
つまり、学習しやすい講習。
そして、「やる気」を育てる講習なのだ。
救命の技術をどれだけ持っていたとしても、それを「使おう」という気持ちなしには人に手をさしべることはできない。



数年前、目の前で小6の男の子が、のどに氷を詰まらせる状況が起こった。
チョーキング(のどつまり)だ。
のどを抑え、青い顔をして、近寄ってきましたが、呼吸できていない。
もし意識を失い心肺停止状況に進んでしまったとしたら、救急車を呼んでも15分以上かかるこの村では、男の子の命をよみがえらせるには困難な状況に陥る。
そんなことを頭で考えながら、男の子の背後にまわり、チョーキングの対処をすかさず遂行した。
無事のどから氷が、文字通り「ぽーん」と出てきて、事なきを得る。
しかし、目の前に家族や知り合いがいて、声も聞こえるし、顔も見えているのに、自分の声は出せず、呼吸もできず、死んでしまうのかもしれない恐怖を感じたのだろう。
男の子は、しばらく恐怖におののいて泣き続けた。




今日もまた全国でいじめや虐待で命の危機にさらされているこどもたち。
世界中で紛争や飢餓に直面しているこどもたち。
生きたいと強く願いながらも、死んでいくこどもたち。



信州の小さな街で、青年たちが命の尊厳についてしっかりと学ぶ。
これ以上、こどもたちの命がむやみに失われないように。
「やる気」を育てる救命法講習、のぞむところ。
こういう講習を授業として導入してくれた大学にまずは感謝。
そして、それを受講してくれた学生さんたちにまた感謝である。



代表 辻だいち


【日課は薪割なのである】 ~これが暮らしの学校「だいだらぼっち」の日常~

2017年12月07日 | こどものソコヂカラ
これ、小4女子。

この後、この薪を割りきる。

「まだ上手くないけどね、へへ。8ヶ月もいるのにね」と、はにかんだ。

じゅうぶんスゴイ。

オソルベシ女子。




こちらは野郎ども。

登り窯(陶芸窯)に使うために、さらに小さく割る。

「これ楽しい。1日中やれる」とニヤリ。

小6男子、オソルベシ。





こうして暮らしの学校「だいだらぼっち」の日常が過ぎていく。



代表 辻だいち