願榮寺 福峯だより ブログ版

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3月の御文

2019年02月28日 | お寺のこと

 3月の月忌参りの際に拝読させていただく御文は次のとおりです。

 意味をある程度思い浮かべながらお聴きいただくと、趣きもより深く味わえると思います。

 

 3月 拝読  「在家尼女房 (ざいけあまにょうぼう)」 の御文 (第五帖 第三通)

 【原 文】

 それ、在家の尼女房たらん身は、なにのようもなく、一心一向に阿弥陀仏をふかくたのみまいらせて、後生たすけたまえともうさんひとをば、みなみな御たすけあるべしとおもいとりて、さらにうたがいのこころ、ゆめゆめあるべからず。これすなわち弥陀如来の御ちかいの他力本願とはもうすなり。このうえには、なお後生のたすからんことの、うれしさありがたさをおもわば、ただ南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と、となうべきものなり。 あなかしあなかしこ。

 

 【現代語訳】

  さて、在家生活のなかで仏門をこころざす女性は、何のはからいもなく、一心一向に阿弥陀仏を深くおたのみ申し上げ、後生(ごしょう)をおたすけくださいとおすがりすれば、そのような人をみな仏はおたすけくださるに違いないと思い、決してそれを疑うこころがあってはなりません。これをすなわち、弥陀如来がお誓いくださった他力本願というのです。このうえには、後生のたすかることの嬉しさありがたさを思うにつけても、ただ南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、と称えるべきです。あなかしこ、あなかしこ(= 敬って申し上げます)。