先月の大相撲九州場所で11勝を挙げた琴欧州が11月30日に、大関に昇進した。「一生懸命けいこして、もうひとつ上(横綱)を目指したい」と話した新大関だが、最高位に行くには、まだ課題が多い。精神的にも強くなる必要がある。今後やるべきこととは?
まず下半身強化が必要だ。レスリング出身とあって全体的に体はできていると思う。しかし、相撲独特の練習である「しこ」や「鉄砲」をあなどってはいけない。2002年の名古屋場所では、十両以上の休場者が計16人と、関取全体の24.2%に達したことがある。力士の大型化などが原因といわれていたが、力士の日ごろの練習方法にも問題があったとも思う。筋力トレーニングに力を入れるばかりに、地味で厳しい「しこ」などを敬遠する傾向があったといわれる。しっかり下半身ができていない状態で相撲を取ってけがをしたケースも多かったのだと思う。
琴欧州は初土俵からたった3年。「しこ」が足りないといわれている。しかも身長204センチ。腰が高いと相手にもぐりこまれる。下半身ができていないと、下から当たりに行こうとしても、ただの前のめりになってしまう。下半身強化のためにも伝統的な稽古を軽視してはいけない。
次に精神面。九州場所では初日の垣添戦でいきなりつまづいた。精神面に弱さが残るといわれていたが、黒星スタートに多くの相撲ファンは驚いただろう。2日目は普天王の休場のおかげで初白星を手にしたが、下手するとズルズル連敗した可能性もある。横綱朝青龍には勝ったが、稀勢の里、玉乃島の平幕に負けてしまう。三役クラスが下位に負けるのは、恥ずべきことという自覚を持ってもらいたいものだ。もっとも意識しすぎると空回りしてしまうのだろうけれど。「地位が人をつくる」という言葉もある。大関になって安定感のある力士になってもらいたい。
まず下半身強化が必要だ。レスリング出身とあって全体的に体はできていると思う。しかし、相撲独特の練習である「しこ」や「鉄砲」をあなどってはいけない。2002年の名古屋場所では、十両以上の休場者が計16人と、関取全体の24.2%に達したことがある。力士の大型化などが原因といわれていたが、力士の日ごろの練習方法にも問題があったとも思う。筋力トレーニングに力を入れるばかりに、地味で厳しい「しこ」などを敬遠する傾向があったといわれる。しっかり下半身ができていない状態で相撲を取ってけがをしたケースも多かったのだと思う。
琴欧州は初土俵からたった3年。「しこ」が足りないといわれている。しかも身長204センチ。腰が高いと相手にもぐりこまれる。下半身ができていないと、下から当たりに行こうとしても、ただの前のめりになってしまう。下半身強化のためにも伝統的な稽古を軽視してはいけない。
次に精神面。九州場所では初日の垣添戦でいきなりつまづいた。精神面に弱さが残るといわれていたが、黒星スタートに多くの相撲ファンは驚いただろう。2日目は普天王の休場のおかげで初白星を手にしたが、下手するとズルズル連敗した可能性もある。横綱朝青龍には勝ったが、稀勢の里、玉乃島の平幕に負けてしまう。三役クラスが下位に負けるのは、恥ずべきことという自覚を持ってもらいたいものだ。もっとも意識しすぎると空回りしてしまうのだろうけれど。「地位が人をつくる」という言葉もある。大関になって安定感のある力士になってもらいたい。