勝利優先でもトライなしでは。スコットランド、ウェールズ共にPGのみ。ラグビーシックスネイションズ

2007-02-11 13:38:10 | Weblog
欧州6カ国・地域で争うラグビーのシックスネイションズ第2節が10日(現地時間)に2試合あった。スコットランドは地元エジンバラでウェールズを21-9で下した。しかし両チーム共にトライはゼロ。すべてがペナルティゴール(PG)によるものだった。確かに現代ラグビーでは、守備面の発達で強豪同士の対戦ではトライが取りにくくなっている。しかしゼロというのは、あまりに興ざめな感もする。

勝利を優先するためには、相手陣内で反則を受けた場合、トライを取るために攻撃を継続するよりも、とにかく3点でも確実に奪うため、PGを選択するケースが多い。特に今季は、司令塔のSOウィルキンソンが復帰したイングランドでその傾向が強い。

さらにスコットランドも、そのパターンを優先している。この日、キッカーはWTBのパターソンが務めた。前節のイングランド戦では2ゴール(G)、2PGの10得点を奪っている。この日のウェールズ戦もキックは好調。7つのPGを決め、チームの全得点を生んだ。スコットランドとしてはホームの試合。落とすわけにいかない。その心理も、キックで着実に加点という戦術となったのだろう。

しかし後半18分にウェールズ選手がシンビンで1人少ない状況となった。スコットランドが果敢に攻め込み、インゴールまでゴールを持ち込むが、ボールを地面にタッチできずトライとならずじまい。結局、密集で相手にボールを奪われ「5点」を奪えなかった。

ウェールズにしても前節のアイルランド戦から2戦連続でトライなしとなった。前半29分には連続攻撃で前進するが、スローフォワードで詰めを欠いた。

現地では小雨が降っていたというコンディションの悪さも考慮したいが、トライゼロの言い訳としては弱い。次節、スコットランドはホームでイタリア戦、ウェールズはパリでフランス戦。華麗なトライシーンを期待したい。