46歳フリオ・フランコが最年長満塁弾。おじさんパワー衰え知らず

2005-06-30 02:22:08 | Weblog
 どこまで、この男の活躍は続くのだろう。ブレーブスのフリオ・フランコ(46)が27日のマーリンズ戦で、最年長記録となる満塁ホームランを代打の打席で達成した。フランコは昨年6月3日のフィリーズ戦にもグランドスラムを放っており、今回は自己記録の更新となる。

 8回1死満塁の場面、フランコは左腕デロス・サントスのボールをライドスタンドへ運んだ。これで通算8本目の満塁アーチ。野球ファンの方なら、フランコが1995年と98年にロッテに在籍した選手といえば思い出してくれるだろう。ロッテでのボビー初采配年に来日し、打率3割6厘でリーグの打率部門で3位に入った。98年にも2割9分の記録を残し、両年ともベストナインに輝いている。

 98年以降は、デビルレイズでたった1試合出た後、韓国でプレーし、2001年からブレーブスに所属している。球団発表では1958年8月23日生まれとなっているが、昨年のオープン戦で、フランコは松井秀に「俺、実は48歳だ」と話して、ゴジラを驚かせたという。おそらく、これはフランコの冗談なんだろうが。ちなみに日本のプロ野球では彼よりも年下の監督が結構いる。西武の伊東(42)、日本ハムのヒルマン(42)、横浜の牛島(44)の3人だ。

 フランコのプレーは46歳という年齢を感じさせない。今年は6月18日のレッズ戦に1試合2発放ったほか、16日の同戦では1試合2盗塁と足でも見せている。今季50試合に出場し、2割7分5厘で6本塁打、23打点と十分な成績だ。ブレーブスにとっては今季100万ドル(約1億1000万円)での1年契約は安上がりだったに違いない。

 なぜこんなにまで活躍できるのか?ブレーブスの打撃コーチが話す。「目と体が調和している」。つまり一般的に年齢が増えると共に動体視力が低下していくが、フランコの場合は、その兆候がないというのだ。さらに「20代の選手より優れている」とのコーチのお墨付きもある。

 メジャー最高齢の本塁打記録は1930年6月にジャック・クイン選手(当時アスレチックス)がマークした46歳357日。このままの状態が続けば、今シーズン中にフランコが塗り替える可能性がある。今シーズンのフランコに注目したい。

少し早い「天王山」。まずソフトバンクが先勝

2005-06-29 00:23:31 | Weblog
オールスター前最後となる首位攻防の第1ラウンド、ソフトバンク対ロッテは28日、千葉マリンであり、3本塁打などで常にリードしたソフトバンクが先勝し4月23日以来の首位に返り咲いた。

ソフトバンクには理想的な勝ち方だと思う。ホークスは2回にズレータのアーチで先制すると、同点に追いつかれた4回には城島がレフトへソロを放ち、再びリード。ロッテも粘って堀の犠飛で追いつくが、ホークスは6回、バティスタなど3本の2塁打に、カブレラの中前適時打で3点差を付ける。9回にはバティスタがダメ押しのソロ本塁打をレフトへ放って試合を決めた。投げては、杉内が5回3分の2を2自責点。さらに吉武、三瀬、馬原のブルペン陣は無失点に抑える必勝リレー。ファンにはたまらない展開だっただろう。

一方、ロッテはエースの清水が7回5失点で今季5敗目(7勝)。浮き沈みが激しすぎる。チームもオールスター明け1勝4敗と波に乗れない。29日の予告先発はマリーンズが小野、ホークスが斉藤と厳しい戦いになりそうだ。第2ラウンドもホークス有利の展開か。

怪物対決はダルビッシュに軍配。松坂は味方に苦言、気持ちは分かるけれど

2005-06-28 00:36:38 | Weblog
 甲子園を沸かせた怪物同士の対決はダルビッシュが松坂に投げ勝った。27日、札幌ドームであった日本ハム対西武は7回の連続押し出しで2点を勝ち越した日本ハムが4-2で逃げ切った。ダルビッシュは7回2失点で今季2勝目。一方、松坂はリーグ最多の9敗目と元気がない。

 ダルビッシュは投げた7イニングのうち5度も走者を許したが、2、5、6回と内野ゴロ併殺に切って取り、大量点を与えない。本人はスポーツニュースの番組で「ブルペンでもストライクが入らないし調子は悪い」と言ったが、本番に強い男なのかマウンドでの姿には風格が漂う。「ピンチのときほど力を抜いて投げます」というあたり、ルーキーとは思えぬ落ち着きぶりだ。試合後、報道陣に松坂に投げ勝ったことを問われ「自信になりますね」と余裕の表情で答えていた。

 一方、松坂は2回に2長短打と味方の失策で2点を奪われると、同点の7回には2死満塁の場面で、坪井に四球、小田に死球を与えて2点を献上。日本ハムの勝ち越し点となった。試合後、「球際に弱い選手が多すぎる。自分を含め、一つ一つのプレーが軽すぎる」と苦言を呈した。松坂の気持ちは分かるけれど、やはり7回に連続押し出しを与えていては説得力がない。おそらく松坂にとって、今年が西武でプレーする最後の年だろう。来年メジャーに行けば、キャンプから投手内の生存競争、ブルペンからのデビューになる可能性だってある。同点の場面で相手に勝ち越し点を与えないのがエースの責務だ。苦境を乗り切ってこそ、日米で通用するエースとなるのだ。まだオールスター前でもある。心身ともに再スタートしよう。

スイープトウショウの宝塚記念制覇に思う。強い女性の時代を認めよう

2005-06-27 17:27:04 | Weblog
 春競馬の祭典・宝塚記念が26日、阪神競馬場であり、スイープトウショウが牝馬では1966年のエイトクラウン以来となる39年ぶりの優勝を果たした。馬だけでなく人の世界でも、スポーツの分野で女性の活躍が目立つが、一般社会で女性の社会進出が加速していることを思えば当然のことだといえる。

 アメリカでは、5月29日にあった自動車レース「インディ500」で女性ドライバーのダニカ・パトリックが4位の活躍を見せた。200周レースで、あと8週の段階までトップをキープしていたのだから、実にもったいないと思う。

 ゴルフの世界でも、15歳ながら実力はトップクラスのミッシェル・ウィーが7月7日から10日まで行われる米男子ツアーの「ジョン・ディア・クラシック」に招待出場が決まっている。6月9日から12日まであった米女子ツアーのメジャー大会・マクドナルドLPGA選手権で2位の成績を挙げており、男子大会でも旋風が期待される。

 日本でも東京六大学野球の2001年春のリーグ戦に、東京大の竹本恵投手と明治大の小林千紘投手が登板している。伝統ある六大学野球で2人の日本人投手がマウンドに立ったのは歴史的な出来事である。ちなみに1995年秋の東大戦で、明治大のジョディ・ハーラー投手が女性初の出場を果たしている。竹本投手については左のサイドスローという変則派ということもあり、もっと出場機会があっても良かったのにという思いはある。

 これからも男性中心となっていたスポーツ分野に、女性選手が参加していくことだろう。実力や個性があるならば積極的に起用していくのが、スポーツ発展のために大切なことだと思う。現代の女性は男性中心の世界をも征服できるタフな存在である。

梅雨になると思い出すロッテ18連敗。今年もまた?

2005-06-26 02:57:23 | Weblog
 毎年、梅雨の時期になると思い出してしまうのが、1998年、日本新記録となったロッテの18連敗だ。同年6月13日のオリックス戦から始まった敗戦は、近鉄、日本ハムの各3連敗と続き、西武にも2連敗。再び近鉄に3タテをくらい、30日の西武戦では5-5で引き分けるものの、7月1日には負け。3日からダイエーに3つ白星を献上し、日本記録に並ぶ。8日のオリックス戦で、9回2死まで2点リードを保ちながら、先発黒木がプリアムに左翼へ同点弾を許し、結局延長でサヨナラ負け。翌日も負けて日本新記録を「18」にまで更新した。

 以後、負け続けるチームを見るたびに、ロッテの記録に並ぶか注目してしまう。今年は楽天が4月15日から11連敗。日本ハムも5月28日から巨人戦の2分けをはさみ11連敗を喫した。チームが2ケタの連敗をすると、どこまで行くか対戦相手なども含めて考え出してしまうが、なかなかロッテの「大記録」を打ち破るのは難しそうだ。

 そうこうしている間に、やはり梅雨が誘うのか、記録保持者のロッテが3連敗中だ。17日にロッテの交流戦最後となるヤクルト戦に勝ち、初の交流戦優勝を単独で決めた。しかし、同リーグの対戦に戻ると、日本ハムに連敗。25日のオリックス戦は、交流戦MVPの小林宏まで相手打線につかまり、交流戦6試合5勝無敗の「最優秀右腕」が5回6失点で今季3敗目を喫した。ロッテはまだ3連敗。でも梅雨の時期だけに、どうしても7年前とダブって見えてしまう。リーグ成績ではソフトバンクにゲーム差で並ばれた。まだまだあせる必要はないが、一度負けると癖になるだけに注意が必要だ。

NBAスパーズ2年ぶりのV、勝利の女神が微笑んだ理由は

2005-06-25 03:43:58 | Weblog
 NBAファイナル第7戦は23日、テキサス州サンアントニオで第7戦があり、スパーズが81対74で昨年覇者のピストンズを下し2年ぶり3度目の王座に返り咲いた。MVPにはチームの中心ダンカンが輝いた。

 11年ぶり通算14度目となるファイナル第7戦。チーム力は互角だったと思う。技術的な点で、この試合の勝負の分かれ目を言うならば、3ポイントシュートの差だろうか。スパーズが11本中7本決めたのに対し、ピストンズは14本中わずか2本だった。

 しかしスパーズにはもっと大きな力に支えられていたと思う。それがダンカンの成長に現われた。2年前にチームの主柱だったデビッド・ロビンソンが引退。海軍士官学校卒で「提督」とも言われた人格者のロビンソンの存在が、ダンカンに良い影響を受けたと思う。過去2度の優勝時にもダンカンがMVPに輝いたのも、ロビンソンの存在が大きかったはずだ。ロビンソンの引退後はダンカンがチームの中心となり、今季のファイナルまで勝ち進んできた。ロビンソンから受けた影響と共に、自分がチームを引っ張る意識がダンカンを飛躍させたのだと思う。

 一方、前回王者のピストンズは昨年11月19日の乱闘劇が痛かったと思う。ベン・ウォーレスがペイサーズのアーテストの首を絞めたことをきっかけに、ペイサーズ選手がファンに暴力を振るう事態にまで発展した。この乱闘劇後、ペイサーズの選手と共にウォーレスも出場停止処分を受けた。

 チーム力が互角のときに勝利の女神が微笑むのは、ダンカンのような成長を遂げたチームにではないだろうか。

広島野村2000本安打達成、たまにはカープも主役にならなきゃ

2005-06-24 03:56:46 | Weblog
 カープの野村謙二郎が23日に広島であったヤクルト戦で、4回に左前安打を放ち通算2000本に到達した。野村の達成は日本のプロ野球で33人目。1989年に1軍デビューし17年目の達成。

 チームが最下位に低迷する中、前田の首位打者争い(現在2位)と野村の大記録達成がファンにとっての明るい話題だろうか。野村は1995年にセリーグで45年ぶりとなる「3割、30本、30盗塁」を記録している。長年ショートが定位置だったこともあり、私の中では野村への印象は華やかなイメージが強かったが、過去の記録を見ると、3割を越えたのは91年、94年、95年の3度だけ。打撃3部門のタイトルはない。盗塁王が90、91、94年の3度もあることを思うと意外な感じがする。

 99年の足の故障で出場試合も減った。2000年以降、100試合を越えた出場は01年と04年だけ。今季はファーストミットを持って守備に向かう。スピードが消え、ファンが抱く華やかさも過去のものとなったが、38歳のいぶし銀野村も悪くない。

 今年は4月24日のヤクルト古田の2000本安打、同月29日の巨人清原の500号アーチ、5月17日のロッテ小林雅の最速150セーブと大記録の舞台に立ち会ってきたカープ。「助演男優賞」もいいけれど、たまにはカープ選手も主役を演じなきゃ。

都市対抗野球、そつがない攻めでシダックス第2代表に

2005-06-23 03:37:25 | Weblog
 都市対抗野球大会の東京2次予選が22日、神宮球場であり、シダックスが鷺宮製作所を6-1で下し、東京の第2代表となった。

 2次予選は本大会の第1代表を10チームによるトーナメント戦で決め、敗者復活戦で第3代表まで決める。ちなみに第2代表は敗者復活戦の勝者がそのまま出場権を得る。そして敗者復活戦の決勝で負けたチームと準決勝で負けたチームが第3代表を争うシステムだ。

 シダックスはトーナメント準決勝で鷺宮製作所に破れ、敗者復活戦に回った。一方、鷺宮は第1代表決定戦で負けたため、第2代表をかけて敗者復活を勝ち上がったシダックスと再び戦うことになった。試合は序盤のリードを生かしたシダックスが快勝し3年連続7回目の出場キップを得た。野村克也氏が2002年秋監督に就任して以来、3大会連続出場となる。

 初回に主将松岡の2点二塁打などで3点を先制すると、3回には入江の中前適時打で1点を追加。さらに7回には中村のレフトへの犠飛などで2点を重ね、鷺宮を突き放した。守っては先発加納が野上に本塁打を許しただけで、6回3分の1を1失点。その後はリリーフ3投手が無得点に抑えた。

 今年のシダックスは、投手では昨年までのエース野間口(現巨人)が欠け、打線もキューバ人がいない「純日本人打線」。その分、機動力を生かして勝負に挑む。その特徴が出たのが7回の攻撃だった。4回からマウンドに上がった鷺宮の田沢に対し、6回まで一人も走者を出せなかったが、7回に小山の詰まった当たりが投前安打となるなど、無死一、二塁で、藤沢が三塁線へ絶妙な送りバント。これを田沢が無理に一塁に投げ、ファーストがはじく間に1点を追加。さらに徳山も犠打で走者を三塁へ進めると、中村の犠飛で6点目が入った。

 派手さはないが、ここぞというときに攻め込んでくる「野村イズム」が出た形だ。鷺宮とはトーナメントの準決勝で対戦し、このときは1-5で負けていた。代表決定戦で、自チームのカラーを出した「リベンジ」といえる。

 先発加納は豪快なフォームから直球、カーブ、スライダーと投げ込んでくる。神宮の球速掲示が出なかったのが残念。ストレートはかなり速いと思う。大学は専修卒で、阪神の江草仁貴は同期のチームメートだった。この日、江草も1回無失点で今季3勝目を挙げて、専修組の活躍が重なった形だ。

 野村氏就任後、過去2年は第一代表で出場した都市対抗。今年は敗者復活を経て名乗りを上げたが、機動力の持ち味を生かし、一発勝負の都市対抗を勝ちぬけられるか、注目したい。

レッドソックス、アウェーでも好調

2005-06-22 17:06:55 | Weblog
 レッドソックスが21日にクリーブランドでインディアンスと対戦、オティーズの先制2ランなどで終始リードし、9-2で大勝した。20日には10連勝を狙ったインディアンスを破っており、これで連勝。23日にも勝てば敵地でのスイープ(日本で言う3タテ)となる。

 今日はオティーズが5回にもソロを放ち、3安打4打点。主砲ラミレスも9回に2ランを放ち、この日、2安打2打点。3番、4番の主軸が序盤、中盤、終盤に一発を放つ理想的な展開。投げては先発アローヨが7回1失点で今季6勝目(3敗)。投打で安定した戦いぶりを見せた。

 チームは40勝30敗。アリーグ東地区で首位オリオールズに2ゲーム差で追う。ホームでは22勝10敗と圧倒的強さを見せつけるが、アウェーだと18勝20敗と負け越している。しかし、ここにきてアウェーでも調子が出ており、昨年覇者の底力が見えてきた。

先輩の意地?首都近郊のオリオールズが好調

2005-06-21 05:10:10 | Weblog
大リーグのアメリカンリーグ東地区でボルティモア・オリオールズが好調だ。首都ワシントンD.Cから約60キロ離れたところにホームスタジアムがあり、米国の有力紙ワシントン・ポストなどもオリオールズの結果などを詳しく報じるなど「首都のチーム」としての位置づけが強かった。

そこに現れたのが、今季よりモントリオールから首都へ移転してきたナショナルズ(旧エクスポズ)。これまで首都を自分の市場と見ていたオリオールズとしては、たまったものではない。当然、ナショナルズの移転には反対だった。結局、移転は決まるのだが、オリオールズ側は一度、自軍をナリーグに、ナショナルズをアリーグに変更するように要求したという。

しかし移転が決まると、私はこの2チームが良い意味で刺激し合っているような気がする。オリオールズはヤンキースやレッドソックスの強豪が所属する東地区(だからリーグ変更を要求したのだろう)で現在トップを走っている。41勝27敗で、昨年「世界一」に輝いた2位のレッドソックスに3ゲーム差をつけている。打線がチームを牽引している形だ。特に昨年打点王に輝いた遊撃手テハダが今季も好調。19本塁打はリーグ2位タイ、56打点はリーグ3位タイ、打率3割2分はリーグ4位と三冠王も現実味を帯びている。そして現在、リーグの首位打者は二塁手ロバーツ。3割6分1厘と、2位のデーモン(レッドソックス)に2分3厘差をつけている。また三塁手モーラは打撃3部門すべてに10位以内と安定した力を発揮している。一方のナショナルズも40勝29敗で、フィリーズに2.5ゲーム差を着けナリーグ東地区の首位をキープしている。

残り100試合近くあるが、オリオールズは1997年以来の地区優勝に向けて、着実に勝ち星を増やしている。それを考えるとナショナルズが来たことで、オリオールズが先輩の意地を見せようと発奮しているのではないか。もしかしたら今季のワールドシリーズはこの両チームの「首都圏シリーズ」となるかもしれない。