スキー距離の夏見が5位入賞の快挙。世界選手権女子スプリント

2007-02-23 04:03:41 | Weblog
ノルディックスキーの世界選手権は22日、距離の女子スプリントがあり、日本の夏見円(JR北海道)が5位に入賞する快挙を成し遂げた。5位で快挙なのかと思う人もいるかもしれない。しかし今回の順位は日本の距離スキーで五輪、世界選手権を通じて過去最高の順位となる。新たな歴史を生み出した夏見を祝福したい。

昨年のトリノ五輪でも、夏見は福田修子とペアで挑んだチームスプリントで8位に入っている。日本の距離は、ジャンプや複合と違い頂点を極めたことがない。欧州の選手に比べ体格のハンデもあって、日本選手がこれまで上位に食い込むのですら不可能に近かった。

しかし夏見の快挙で、スキー競技の中で最も地味な距離に注目が集まれば、しだいに競技人口が増え、強化が進むかもしれない。特に夏見は、アイドル顔負けの美貌の持ち主。今回の快挙で、メディアに登場する回数も増えるだろう。

今回は、北海道での開催となるが、ジャンプ、複合では日本選手の活躍は厳しそうだ。それだけに、今回の夏見の快挙を喜びたい。


頑張れシャッフルとエリザベスクイーン。連敗街道「大行進」。いつか勝てる日も来るさ

2007-02-22 14:13:35 | Weblog
競馬で未勝利が続いているシャッフルとエリザベスクイーン。21日に兵庫県の園田競馬場でのレースで、2頭は共に勝てずじまい。シャッフルは第3レースで3番人気だったが8着に沈んだ。連敗は118に伸びた。一方のエリザベスクイーンは第4レースで1番人気に支持されたが、3着どまりで116連敗となった。

サラブレッドは勝つことで認められる生き物。しかし両馬はむしろ負けていることで自らの価値が高まっている状況だ。きっと勝てば大ニュースとなるだろうが、その次からは全く関心を持たれなくなってしまうのだろうなあ。別に2勝目自体に意味はないから。

それでも競走馬として生きているのだから、一度は勝つ喜びを味わって欲しいと思う。連敗街道を威風堂々と行進しているけれど、いつか勝てる日が来る。そのときのビクトリーランのほうが、もっと味わい深いはずだ。いつまでも冬が続くわけではない。両馬にも早く春が訪れますように。

レッドソックス岡島秀樹の活躍を願う。松坂よりもチームの優勝に必要な存在

2007-02-21 03:46:28 | Weblog
レッドソックス岡島秀樹投手(31)の活躍に期待する。おそらく彼が活躍する舞台は中継ぎ、しかも左打者に対してのワンポイントリリーフだろう。しかしレッドソックスがアリーグ東地区で12年ぶりに優勝し、3年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指すならば、岡島は必要不可欠な存在だ。

04年にレッドソックスが「世界一」になった。あの年のプレーオフを思い出している。アリーグ地区シリーズでのエンゼルス戦、リーグチャンピオンシップ・シリーズでのヤンキース戦で、左腕のマイク・マイヤーズの地味だったが貴重な活躍が、チームに勝利をもたらした。変則的な下手投げマイヤーズが、対左打者へのワンポイントで登板し、三振に仕留めた場面が忘れられない。

現在、チームにマイヤーズはいない。ならば岡島が「第二のマイヤーズ」として、好投しないといけない。地味な役割だが、左のワンポイントは接戦をものにするために、絶対に軽視できない。

正直な話、松坂の代わりはチームにたくさんいる。生え抜きの若手投手が昨年、結果を出している。しかし岡島に代わる存在は、あまりに少ない。日本のメディアは松坂ばかりに視線を向けているが、岡島が欠ければチームの戦力ダウンは計り知れない。

昨年、日本一になった経験も生かして欲しい。レッドソックスは3年前に「世界一」になったとはいえ、現在、内野のレギュラー選手は誰ひとりとして、そのときのメンバーでない(DHでたまに一塁を守るオティーズは別だが)。

「世界一」という派手なタイトルのために、地味な役割を引き受けることになりそうだが、キャンプでの生存競争に勝ち抜いて、チームの支えとなって欲しい。

挑戦者トヨタがサントリーに快勝。相手の清宮監督に雪辱。ラグビー日本選手権準決勝

2007-02-20 02:02:50 | Weblog
トヨタの挑戦者魂が「格上」サントリーを飲み込んだ。ラグビーの日本選手権準決勝は18日、大阪・花園ラグビー場などで2試合があり、トヨタがサントリーを39-17で下し、2年ぶりに決勝に進んだ。チームは打倒サントリーに燃えた。昨年の日本選手権準々決勝で学生チームの早稲田大に敗退。その時の相手指揮官が、現在サントリーを率いている清宮監督だったからだ。その敗戦をきっかけに朽木監督が今シーズンを最後に勇退する状況となり、トヨタにしてみれば「仇討ち」の意味合いが強かった。この日、トヨタは密集でしつこく絡み、相手に攻撃の糸口をつかませなかった。今季のトップリーグで負けた相手とあって挑戦する立場だったが、相手の攻め手を封じて雪辱を果たした。

前半12分の防御に、トヨタの勝利への執念が伝わった。自陣5メートルラインで、サントリーはラインアウトを起点にモールで攻め込む。しかしトヨタは後ろに下がることなく、むしろ圧力をかけ続ける。結局、トヨタがマイボールスクラムとした。サントリーとしては前半2分にトライを奪われたので、取り返したいところだったが、トヨタの重圧に道を阻まれた。

その後もサントリーは展開ラグビーで突破口を探す。しかしトヨタは激しいタックルで勢いを止め、大人数で密集にからんでいく。後半15分には、トヨタのCTB赤沼が、相手のSOに激しいタックルを決め、トヨタFW陣が密集に巻き込みボールを奪った。

テンポ良い攻撃がサントリーの特徴だが、むしろトヨタの方こそリズムが良かった。後半10分、マイボールのラインアウトからナンバー8の菊谷が突破する。さらに右に大きく展開、10番、11番、15番とつないでWTB遠藤が右サイドのタッチライン沿いを駆け抜けてトライを決めた。結局、トヨタは5トライを奪い、サントリーに雪辱した。

格下の挑戦を受けると脆さをみせるが、いざ強者に立ち向かうと強さが際立つトヨタラグビー。決勝の相手はトップリーグを制した東芝だ。2年前の日本選手権準決勝では、3冠を目指す東芝のモール攻撃を寸断して、勝利を収めた。そのときの再現がなるだろうか。今回も立場は挑戦者。朽木トヨタラグビーの有終の美を見られるかもしれない。

首都舞台に3万人が駆け抜けた。観光名所を眺め走る意義。東京マラソン

2007-02-19 22:53:52 | Weblog
観光気分で首都東京を走るのはどんな気分なんだろう。第1回東京マラソンが18日、新宿区の東京都庁スタート、江東区有明の東京ビッグサイトゴールで行なわれた。フルマラソンに2万6058人、10キロレースを含めると3万870人が参加した。ニューヨークやロンドン、ベルリンなど大都市では当然のように行なわれていた大規模な市民型マラソンが日本でも行なわれるようになった意義は大きいと思う。あいにくの雨で、必ずしもマラソン日和とはいえなかったが、日本の首都が新たに刻んだ歴史に違いない。

暖冬といわれた今年の気候だったが、この日は例年の寒さに戻っていた。気温は5度前後。そうはいってもスタート地点は大勢のランナーの熱気に包まれていた。気分が高まるのも無理はない。マラソンをしながら、皇居、東京タワー、浅草雷門、銀座といった観光スポットを眺められるのだ。前だけ向くのは勿体無い。もっと視線を広げて東京を満喫しなくちゃ。

トップランナーのレースにしても、寒すぎる日だけに好タイムが出ないのは仕方がない。トップ集団の最初の5キロは15分3秒と、日本記録時のタイム(14分54秒)は上回ったが、10キロ時点では30分17秒と、日本記録時を早くも下回った。

栄えある初代優勝者はダニエル・ジェンガ(ヤクルト)で2時間9分45秒だった。2位は佐藤智之(旭化成)で2時間11分22秒、3位は入船敏(カネボウ)だった。日本人のトップ選手で2時間9分29秒以内にゴールした選手は、今年大阪で行なわれる世界選手権の出場選手に内定するはずだったが、今回のタイムでは厳しい。

テレビ放送したフジテレビによると、この日にランナーに用意されたバナナは4万2000本、人形焼6000個、ひと口アンパン1万2000個、チョコレート1万4000枚、レーズン1万粒。この数からも今回の大会が、いかに大規模かが分かる。

今回のマラソンが初めてということで、テレビ番組がどんなふうに編集するのか関心を持っていた。①トップランナーのレース内容、②参加者3万人という大規模な状況をいかに表現するか、③観光名所をいかに映すかの3点に注目した。

① について、普段のマラソン中継のようにベーシックに放送していた。特に文句なし。②については、スタート前の都庁前の道路を映し出し、幾重にも並ぶ大勢のランナーから規模の大きさが伝わった。ただ③については、銀座や雷門を映したものの、東京タワーを絡めた放送はなかった。フジテレビ系でドラマ「東京タワー」を放送しているんだし、もう少しランナーと絡んだシーンを見せても良かったのでは。

最後に、名古屋でテレビ放送を見ていたのだが、地下鉄「東京メトロ」のCMがひっきりなしに流れていた。東京メトロが、今大会の特別協賛だったためだろうが、地方の放送で流して効果があるのか。地方の視聴者に、「上京した際にはぜひ東京メトロの利用を」と訴えているのかもしれないが。

48歳「オールド・ルーキー」安藤光彰騎手、笠松卒業しJRAに移籍

2007-02-16 13:18:56 | Weblog
48歳の「オールド・ルーキー」騎手にエールを送りたい。岐阜県の笠松競馬に所属する安藤光彰騎手が日本中央競馬会(JRA)の騎手免許試験に合格した。安藤騎手は、すでに笠松競馬からJRAへ移籍して活躍中の「アンカツ」こと安藤勝己騎手(46)の兄でもある。移籍は3月1日付となる。48歳でのJRAの試験合格は史上最高齢だ。

地方競馬で2818勝(15日現在)挙げ、JRAのレースでも重賞レースの2勝を含め12勝を挙げている実力派だ。前述の勝己騎手のほか、競走馬でもJRAで一時代を築いたオグリキャップが、笠松競馬出身。安藤騎手も兄弟でJRAを引っ張っていく存在となって欲しい。

地方競馬界は厳しい経営環境が続いているが、笠松も例外ではない。売り上げが伸びない中で、レースの賞金などが減っていく。そもそも笠松自体の存続も危うい状況だ。今回の移籍も安藤騎手にはつらい決断だったはずだ。

勝己騎手との兄弟対決には「笠松で一緒に乗ってきたのであまり意識していません」とクールだが、やはり兄弟対決に注目したい。年齢についても「全然気にしていない。やれるだけやりたい」と答えた。JRAでは同じ48歳の本田優騎手が調教師に転向している。そのためJRAの平地騎手では最高齢となる。

「オールド・ルーキー」は来月からどんな手綱さばきを見せてくれるか、注目したい。

80分トライを狙い続けた執念。優勝候補同士の対戦フランスがアイルランド下す。シックスネイションズ

2007-02-13 14:33:32 | Weblog
80分間、トライを狙い続ける。口で言うのは易し、行なうは難し。それでもフランスは貫いた。ラグビーのシックスネイションズは11日、フランスがアウェーでアイルランドと対戦し、ロスタイムの逆転トライで、20-17で接戦をものにした。今季の優勝候補同士の一番だったが、勝負を分けたのは常に「5点」を取りに行く姿勢だったと思う。

フランスは序盤から攻撃の手を緩めない。アイルランドがタッチキックに逃れる。しかし、フランスのバックス陣がクイックスローで、すかさず陣地回復へ走り出す。その気持ちを持ち続けているから、バックスの展開など攻撃のテンポが良い。

前半9分に、フランス陣内での攻防。フランスのキックを、アイルランド選手がチャージ。ボールはフランスのインゴールへ転がった。フランス選手がドロップアウト後、すかさず反撃のチャンスをうかがい、ノーマークの選手にボールを送る。

ラインアウトやドロップアウト後はいったん、試合の流れが止まるケースが多いが、常に敵の隙を狙うフランスの姿勢が際立っていた。

後半に連続でペナルティゴールを決められ、アイルランドがいったん17-13とリードした。残り3分弱。フランスには厳しい展開となった。しかしフランスがキックオフから、アイルランド陣内に猛然と突進する。ボールを奪取し、右サイドへ攻め込む。ここから中央へ展開し、14番のWTBがゴール左に逆転トライを決めた。劇的な逆転勝利となった。

アイルランドとしては、SHストリンガー、CTBオドリスコルと攻撃の要の欠場が響いた。しかし、この日のフランスの執念を見せ付けられると、ベストメンバーでもアイルランドが勝てたかどうかは疑問だ。

とにかく、相手の隙を逃さず、攻め続ける姿勢。日本代表が学ぶべきことだと思う。

勝利優先でもトライなしでは。スコットランド、ウェールズ共にPGのみ。ラグビーシックスネイションズ

2007-02-11 13:38:10 | Weblog
欧州6カ国・地域で争うラグビーのシックスネイションズ第2節が10日(現地時間)に2試合あった。スコットランドは地元エジンバラでウェールズを21-9で下した。しかし両チーム共にトライはゼロ。すべてがペナルティゴール(PG)によるものだった。確かに現代ラグビーでは、守備面の発達で強豪同士の対戦ではトライが取りにくくなっている。しかしゼロというのは、あまりに興ざめな感もする。

勝利を優先するためには、相手陣内で反則を受けた場合、トライを取るために攻撃を継続するよりも、とにかく3点でも確実に奪うため、PGを選択するケースが多い。特に今季は、司令塔のSOウィルキンソンが復帰したイングランドでその傾向が強い。

さらにスコットランドも、そのパターンを優先している。この日、キッカーはWTBのパターソンが務めた。前節のイングランド戦では2ゴール(G)、2PGの10得点を奪っている。この日のウェールズ戦もキックは好調。7つのPGを決め、チームの全得点を生んだ。スコットランドとしてはホームの試合。落とすわけにいかない。その心理も、キックで着実に加点という戦術となったのだろう。

しかし後半18分にウェールズ選手がシンビンで1人少ない状況となった。スコットランドが果敢に攻め込み、インゴールまでゴールを持ち込むが、ボールを地面にタッチできずトライとならずじまい。結局、密集で相手にボールを奪われ「5点」を奪えなかった。

ウェールズにしても前節のアイルランド戦から2戦連続でトライなしとなった。前半29分には連続攻撃で前進するが、スローフォワードで詰めを欠いた。

現地では小雨が降っていたというコンディションの悪さも考慮したいが、トライゼロの言い訳としては弱い。次節、スコットランドはホームでイタリア戦、ウェールズはパリでフランス戦。華麗なトライシーンを期待したい。

集団スタートのスピードスケートも面白そう。激しい競り合いは確実。ISUが検討する意向

2007-02-10 21:18:31 | Weblog
国際スケート連盟は、スピードスケートに集団でスタートする種目を導入するかを検討するようだ。13-14キロで20人の同時スタートで行なうことなどが考えられているという。

私はこの案に大賛成だ。陸上競技でも中距離となると、トラックを周回しながらポジション取りで駆け引きがあり、接触もある。同じく周回する競技のスピードスケートも、長距離種目では集団スタート性を導入して、純粋にタイムを競うだけでなく、他の選手たちとの駆け引きをウリにするのも良いと思う。

現行のスピードスケートでは、男子1万メートル、女子5000メートルが最長距離となっているが、もっと長い距離があって良い。オランダでは集団スタートによる40キロの種目があるという。ならばオリンピックで導入しても良いかもしれない。

現在、ショートトラックが集団スタートで行なわれており、コーナーのカーブをめぐる激しいぶつかりあいが、この競技の面白さの一つとなっている。ただショートトラックは、あまりにコーナーがきつすぎて、駆け引きというよりも「バトル」となっている。むしろスピードスケートぐらいの大きなコースで行なうぐらいがベストだと思う。

1998年の長野五輪開催前、スピードスケートは「ぐるぐる回っているだけでミズスマシみたいだ」などといわれたこともあった。もしも集団スタート制を導入すれば、激しい競り合いが存分に見られる。純粋にスピードを競うのも良いが、大人数による長距離の消耗戦も見応えがあると思う。

トヨタラグビーの朽木監督が退任へ。挑戦者魂で有終の美を飾れるか

2007-02-09 11:30:17 | Weblog
トヨタ自動車ラグビー部の朽木英次監督(44)が日本選手権を最後に退任するようだ。03年からチームを指揮した。ラグビーの名門でありながら同年にスタートしたトップリーグ参戦を逃した厳しい環境下でチームを受け持った。1年で同リーグ昇格を果たし、3季連続4位の成績を残した。しかし昨年の日本選手権準々決勝で学生チームの早稲田大に敗退し、退任を決意。今季1年間はリベンジを果たそうとの意気込みで臨んだという。最後のチャンスは日本選手権のみ。朽木監督は有終の美を飾れるだろうか。

トヨタは挑戦者魂を持って試合に望めるだろうか。それがキーポイントだ。このチームは「横綱相撲」が出来ない。トップリーグ元年の出場を逃したのも、昨年の「格下」早稲田に喫した敗戦も、元々トヨタは出場して当たり前、勝って当たり前という状況下だった。重圧に弱いのか、受けて立つことが出来ない。

しかし、挑戦者魂で臨むと、このチームは強い。一昨年(04-05シーズン)の日本選手権。準決勝で東芝府中(現・東芝)と対戦した。相手はトップリーグ、マイクロソフト杯で優勝し、日本選手権で3冠を狙っていた。その王者との戦いに、トヨタは相手が得意としているモール攻撃を寸断するのに成功し、24-19で下した。

横綱相撲をすると弱いが、挑戦者として挑むと良い結果を残す。ならば朽木監督にとって最後の日本選手権、挑戦者魂で臨むほかない。準々決勝では来季のトップリーグ昇格を果たした九州電力と対戦する。ここで「格下」と思って舐めてかかると昨年の二の舞になる。あくまで挑戦者という気持ちを忘れずに戦ってほしい。