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甲子園球場リニューアル計画。スタンドを変えるだけじゃダメ。グラウンドにも遊び心を。

2005-11-08 05:42:37 | Weblog
阪神タイガースの本拠地であり、高校野球の聖地でもある阪神甲子園球場のリニューアルの基本構想が7日、阪神電鉄によって発表された。

主な改修ポイントは、「フィールドボックス」と呼ばれる砂かぶり席や、銀傘下にバルコニー付きのスイート席を設けるほか、席の間隔をあけるなどすることだろう。これによって座席は約5万席から4万7000席に減少する。何度か甲子園球場に行ったが窮屈で野球観戦には適さない。「エコノミークラス症候群にでもなるんじゃないか」と真剣に心配したときもあった。1924年に完成したスタジアムだ。当時と今とでは日本人の体格は大きく変わっている。スタンド改修は喜ばしい。

さらに銀傘が今よりも面積で1.3倍広がり内野席まで伸びる。真夏に高校野球を見ていると、しだいに体中が真っ赤になって「ヒリヒリ」を通り越し「焦げ臭い」状態になる。これらの改善は高校野球ファンに朗報だろう。

一方でこうも思ってしまう。「他にはないの?」と。スタンド改修には賛成だが、それだけだと物足りない。やはりグラウンドを変えないと。といっても、これまで通り、内野は土、外野は天然芝で構わない。私はセンターのフェンス沿いに小高い丘を作ってほしいのだ。これはヒューストン・アストロスの本拠地、ミニッツメイド・パークですでに実在する。今年のワールドシリーズにアストロスが出場したからご存知の方も多いと思うが、傾斜30度の「タルの丘」という坂があるのだ。昔のアメリカのスタジアムは外野付近に溝があるなど、必ずしも平面ではなかったようだ。この球場も、きっと昔のスタイルを取り入れたに違いない。

当然、野球が観戦しやすいようにスタンド改修など機能性の改善も必要だが、グラウンドに遊びの部分をこしらえてほしい。「タルの丘」は球団社長のファーストネームから取っているが、甲子園の場合、六甲山にちなんで「六甲」と名づけてもいいだろう。なにせ「六甲おろし」という球団の応援歌まであるのだから。

今やアメリカのスタジアムは機能性だけでなく、外野スタンドに小さな滝があったり、巨大な岩のセットがあったりと遊び心に富んでいる。野球場をもっと楽しむためにも、甲子園の改修ポイントをもっと増やしてほしいと思う。