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過去問ができない


さあ、いよいよ過去問だ、と思って実際に始めたはいいが、採点してみると、「できない」とか「合格点にほど遠い」ということがあるかもしれません。

採点されている子どもよりも、採点している親の方がため息をついたりして。

いやいや、最初からできるはずがないと思った方が良いでしょう。

確かに今まで勉強してきたし、夏休みも塾にたくさん通って勉強してきた。

しかし、だからといって過去問がすんなりできるわけではないのです。

なぜか?

基本的に入試問題はカリキュラムテストではないのです。割合ばかりを出す入試なんてありえない。

つまり、いろいろな問題が出る。そのいろいろがくせものであって、覚えているものもあれば、「今一つ自信のないもの」もある。

そうなるとあせるから、ミスも増える、あるいは勘違いも増える。

それが普通だと思ってください。(別になぐさめているわけではありません。)

だから練習するんです。

過去問を模擬試験のように、力試しにとっておかれる方がたまにいらっしゃいますが、力試しは模擬試験でやってください。過去問は勉強材料。

何点とれるか、ということよりは、具体的にどんな問題ができて、できない問題は何かをはっきりさせ、できない問題をできるようにする練習材料なのです。

できないことがわかれば、できるようにするだけ。

こういう問題はできない、ということがはっきりして、それを復習しながら、少しずつ力量を上げていく、問題が解けるようになっていけばいいのです。

夏休みは天王山と良く言いますが、私はそうは思っていません。

むしろ、過去問をやり始めてからが、勝負だと思っています。

すべてのカリキュラムが終わり、一応復習をして、さて演習を始めてみれば、いろいろ穴が開いていたり、不充分なことが見つかってくる。

そこをつぶしていきながら、力量を上げていく。だからこの時期、急激に成績を上げていく子どもがいるのです。

できないことをしっかり復習しましょう。

覚えていないことをしっかり覚えましょう。

これを残り時間の中で積み重ねていけばよいのです。

最初からできない、でいいのです。最初からできていたら、残り半年、何をします?

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