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夏に伸びた子

今ほど、まだ夏期講習の拘束時間が長くなかった頃。よく子どもたちに夏休みの宿題を出していました。

B4の紙に一覧表にして、算数、国語、理科、社会とそれぞれの子どもたちの得手不得手や成績に合わせてやる問題集やテキスト、過去問などを指定していました。

で、分量としては、ちょっと厳しいだろう、という内容。つまり、多少無理しないと終わらない、程度。

楽に終わるのだとやはりそれほど伸びない。また、無理だと思う量だといい加減になったり、飛ばしたりするから、これもあまり意味がない。

このさじ加減が難しい。だから、途中で点検日を設けて、調整もしていました。

これは終わりそうないな、と思ったら多少、減らす、やめるという調整。やはりやり切ったということにならないと、自信も達成感も生まれないからまあ、だいたい減らします。

そういえば、これは足さなければいけない、と思った子はひとりもいませんでしたね。つまり、それだけ量はある程度あったということでしょう。

で、最初は日程を組んで計画を立てる。朝起きて、まず漢字と計算をやって、午前中は過去問。午後、講習に行って、夕方、宿題と復習をやり、夜に暗記テキストをやる、みたいな感じですが、まあ、夜の暗記テキストはすでにあやしい。

そりゃあ、そうでしょう。いくら受験生とはいえまだ12才ですから、そんなに長い時間勉強できるわけがない。でも、それでも何とかがんばってくると、自分でも手ごたえが出てくるようなのです。

「ちょっとね、できるようになったと思うんだよ。」

と途中点検のとき、ある男の子が言いました。

「え、そうなの?すごいじゃない。」

「なんかね、今までは手が出なかった問題ばっかだったのに、ちょっとね、わかるんだよね。」

「それは、力がついた証拠だな。(ここぞとばかり、褒めたたえる。)」

「やっぱり? そうなんだよね。がんばってるんだよねえ。僕。」

多少、勘違いでもいいじゃあ、ありませんか。自分ががんばっていると感じられるのであれば、それはそれでひとつの自信につながる。こういうことが少しつずつ蓄積して、力がついてくるのです。

だから、多少なりともやり切った、ということを眼で見えるように工夫するといいと思います。

例えば暗記テキストなんかは、終わったところは右上の端を三角に折ってしまう。そうすると、終わったところは一段低くなるから、残るページがはっきりわかります。

あと、これだけだ、みたいな気持ちになると気持ちは前向きになるし、へたったページはその分だけやったのだということが子どもたちにもよくわかるでしょう。

以前、やるべきことを大書して終わったら赤いマジックで消していく、というのも薦めたことがあります。これも赤くなった計画表を見て、子どもが勉強したなと思える工夫のひとつです。

せっかくがんばるのだから、その結果をさらに子どもたちの自信に結び付けていきましょう。

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