日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

港の男たちはお菓子がお好き?

2007年01月25日 | お仕事な日々
今日のお仕事は、
大阪港の近くのショッピングセンター内にある、
お菓子(駄菓子系のね)専門店での販売。

開店10分前に、ようやくその店のバイトの女性が来て、
シャッターを開け、商品棚を、通路に出したりし始めた。

開店40分前から来て
待ちぼうけをしていた私としては、
開店準備を急ぐバイトの女性を、
手伝いたくなる衝動に駆られたが、
かえって、足手まといになるかと思い、
舞台を見る観客のように、そのままベンチで、
そのお店を眺めていた。

すると、その舞台のカミテから、
なにやら数人の中年男性たちが現れた。

景色としては、吉本新喜劇風。
でも、中年男性の役者たちが使っている言葉は、中国語。

笑えん。

まさか、言葉の通じない人たちに、
今日は販売トークをしなければならないのか!?

     ★

中国の人たちは、開店準備中の店に、
「商品見てもいいですか?」の
許可をもらうそぶりもなく、
お菓子を物色し始めた。

中には、商品棚に詰まれず、
その下に補充用として、
置かれているダンボールまで引き出して、
物色している人もいた。

事情を知らない私は、
それを見ていて、少し不快感をもよおした。

が、バイトの女性は、
「やめてください!」ということもなく、
彼らを眼中に入れていないかのように、
黙々と、開店準備。

なので、
この場所ではこれが普通なんだろう、と、
気持ちを速攻で相殺。

10時の開店時間を過ぎて、
私が今日販売するお菓子のダンボールと一緒に、
女性の店長が「ごめんなさいね~!!」と言いながら、
現れた。

店長とメーカーさん(ディスプレイをするために来ていた)
との会話を、
耳をダンボにして聞いたところによると、
毎週木曜日は、外国船が出港する日で、
しかもその出航時間は、大体が朝で、
多くの外国人達が、
午前中に買い物に殺到する、という。

あぁ、そうか。
時間がないから、シャッターが上がったとたん、
物色し始めたのね。笑えない吉本新喜劇の皆さんは。

しかも、仕事を始めながら、
横目でレジの様子を見ていると、
ダンボール単位で、お菓子を購入していく人がほとんどで。

どのくらい、海の上にいるのか知らないが、
ハンパじゃない、お菓子の購入量。
ひとりひとりが買っていく。

港の男たちって、そんなに甘党なのか??

私の中のイメージは、
「お酒はぬるめの缶がいい」「肴は炙ったイカでいい」(by八代亜紀)
なんだけど、
現実は、そういうもんなんだぁと内心驚く。

そんな、
ダンボール買いをする男たちは、
小さな商品をさらに小さく切って、
試食販売をする私に、かまってはいられない。

私が売っている商品を買う中国の人は、
誰もいなくて、
目的のお菓子のほうへ一目散だった。

逆に、私のほうが、
周辺のお菓子について、
「ハウマッチ、ハウマッチ」と質問されたりした。

「105円って、なんて言うんだ?中国語、いや、英語でも」
と、一瞬悩んだ後、
「これ、これ」と、値札を指差したりして(笑)

     ★

午後からも、
中国語の港の男たちは、
ちょくちょく現れたけど、午前中ほどではなかった。

商品の整理をしていたら、
大きな紙おむつのパックを両手に持った、
港の男をふと見かけた。

海の上で、紙おむつを必要とする男……、なんで?なんで?なんで?

一瞬想像して、赤面して(笑)、
宇宙人ジョーンズも泣いた、
『舟歌』の歌の世界が
八代亜紀ごと崩壊したけど、

「ちゃうちゃう。故郷の子どものために買って帰るんだ!」

と、心の中で、首を振る。

だとしたら、
ダンボール単位で買っていく、
ここのお店のお菓子も、
家族の子どもたちの分も含まれているのかな?と思い始めた。

ここのお菓子屋さんは、
「お菓子のデパート」なんてキャッチコピーがあるくらい、
価格が確かに割安になっているけれど、
そんなに安い買い物なのかな?と、
多少疑問が残るんだけど(紙おむつも結構高い気がするが)。

そんな疑問を持つ、
(一日だけ)港の女(?)として働いている私に、
港の男たちは、
ただただ「ハウマッチ」と、言葉少なく聞くばかり(笑)

最新の画像もっと見る