一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

勝負どころのおさえかた (フジテレビvsライブドア その3)

2005-02-25 | M&A
昨日書いたようにライブドアの新株発行差止仮処分訴訟の提起自体は応援したい。

ただ、仮処分は新株発行の差し止めであって、フジテレビのTOBの差し止めではない。
したがって、今回の第三者割り当てのインパクトがフジテレビのTOBに好影響を与えたり、ライブドアの株価に悪影響を与える事は排除できない。

となると、新株発行差し止め訴訟のほかに、フジテレビのTOBを阻止すべく、アクションをとる必要がある。
「訴訟の場で自らの正しさを証明したい」などとナイーブなことだけを言っている場合ではない。


フジテレビの行為の不当性をうまく世間にアピールし、TOBによる買い集めを阻止するとともに、自らの買い集めを容易にする、とか
ニッポン放送株の買い集めはグリーンメイラーではないことをアピールすべく、具体的な提携案とかニッポン放送の経営改善策を提案するとか
「大人気ないのはフジテレビのほうで、ライブドアってまともじゃないか」と世論を味方にするような動きをしたほうがいいと思う。

今までheelキャラで売ってきた分、自分の好き勝手を言えてきたが、今回は世論工作が大事だと思う。


フジサンケイグループが何を守ろうとしていて、それは守る価値があるものなのか、
また、守る手法は適正なのか。
ニッポン放送は、ライブドアの子会社になることによってについて、どのような提携、付加価値アップができるのか(「インターネットと放送の融合」などというお題目ではなく)。

このへんをうまくアピールできるかどうかが、今回のM&A合戦のポイントになるような気がする。
ITバブルに上手く乗った若造がただ欲しいから勢い任せに買おうとしているだけじゃないか、と思われたら分が悪くなってしまう(ひょっとしたら本当にそうなのかもしれないけど・・・)。


今までライブドアは、高い時価総額を背景に自分より小さい企業を株式交換で吸収するという、余裕のある勝負をしてきたわけだが、今回の戦いは、リーマンブラザーズに対するCB発行&貸株という、いわば兵站を伸ばしきった勝負をしているわけなので、時間との勝負も大きな要素となる。


堀江社長の経営手腕が問われているわけだ。
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1 コメント

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Unknown (Wolfgang_A)
2005-02-28 11:09:39
TB どもでした!

堀江さんが、いかに、IT がわからない人たちにもわかるように、ライブドアがニッポン放送の企業価値を高めるか、を説明できるかどうか、がカギですね!
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