感染症内科への道標

研究学園都市つくばより感染症診療・微生物検査・感染制御の最新情報を発信しております。

マイコプラズマ肺炎の流行

2016-11-12 | 日々の出来事(管理人)
従来診断が困難であったマイコプラズマが診断機器の改良により適正に診断ができるようになり、診断数が増加しております。

先月の診断数は73件、今月も既に35件を越えております。 
全て遺伝子検査での結果で、画像上も肺炎所見が認められております。 
冬場から春先は母数が減りますので今がピークと考えられます。

一般的なマイコプラズマに対する治療薬であるマクロライド系抗菌薬に対する耐性率は5割程度です。現在、正確な統計を集計中です。

有効な抗菌薬が投与されない場合、1ヶ月近く排菌が続くので適切な診断が望まれます。

非常に悩ましいのは、精度の低い診断キットが出回っていて偽陽性での紹介や治療、又は偽陰性で治療が遅れる場合が多いことです。各社の性能改良にも現在、誠心誠意協力しておりますので早期の改良をして頂きたいです。 

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