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悪魔の眼ガンモンス(ジャイアントロボ第13話)

2007-12-02 02:19:36 | 特撮:ジャイアントロボ
 夏の「奥村公延まつり」で、肝心な作品の記事をアップせずに忘れてました‥‥(^^ゞ

●「悪魔の眼ガンモンス」昭和43年1月3日放映 ガンモンス登場
 放映第13話 脚本:伊上勝 監督:竹本弘一

 架空の国、アラー共和国が舞台となる今回。三重街恒二さんが演じる「レッドコブラ」が初登場です。BF団幹部として「ブラックダイヤ」の後を継いでの登場ですが、私は彼の顔が怖くて、あまり好きではありませんでした(^^ゞ

 アラー共和国の大臣役で、奥村公延さんが出演されています。『ウルトラマン』第12話「ミイラの叫び」『ウルトラセブン』第12話「遊星から愛をこめて」『仮面ライダー』第10話「よみがえるコブラ男」にも出演されていて、特撮ファンにはお馴染みです。今話での奥村さんは怪しさいっぱいの役柄で、コミカルな活躍はされていません。

 アラー共和国の「ササール王女」役は、U6役の桑原友美さんが二役で演じられています。

 OPで新怪獣が紹介されるのが『ジャイアントロボ』のフォーマットですが、番組本編が始まって早いうちに「ガンモンス」が登場するのにワクワク!(^o^) 妖怪っぽい雰囲気を持つ「巨大な1つ目の怪獣」というのは東映らしいデザインで、インパクトがあります。

 アラー共和国は「金の採取で経済が成立している国」という設定ですが、その金鉱山で放射能を持つ(科学的には「放射能」というのは「放射性物質を発する性質」という意味なのです。特撮番組・映画での使われ方は間違っているそうで‥‥。)未知の物質、「ミラクルイオン」の鉱脈が偶然に発見されました。BF団による、そのミラクルイオンの争奪戦が今話のストーリーの骨子です。伊上氏の脚本では「争奪戦」を扱うものが多いのですが、今話は持ち運べない「鉱山」が争奪の対象となっている点が興味深いです。そして、逆転に次ぐ逆転がおもしろい!

 ミラクルイオン鉱山へ、警察に変装してまんまと侵入するBF団。そしてレッドコブラが姿を現しますが、BF団員に変装したU3・U7がそれを阻止! BF団とユニコーンが敵の裏の裏をかく展開が、『ジャイアントロボ』の醍醐味ですネ。
 それにしても、BF団の制服に、U7が着られるような子供服サイズまであるとは‥‥^^; ちょっと無理があるように思うのですが‥‥。

 鉱山の見学に訪れるササール王女があまりにもU6にそっくりなので、驚くU7とU3。その言動までもU6そっくりで、
 「チェッ! 顔がおんなじだと思ったら、口が悪いのまでおんなじだっ!」
と、U7が怒る怒る(^o^) よほど普段からU6に押されているのでしょう。そんな普段のU7とU6の関係が感じられて、微笑ましいシーンです。

 そしてU7の発案で、U6が王女の替え玉に。「王女様の身代わりに? おもしろいわネ。」と、何とも頼もしいセリフです。子ども達が活躍することで、同年代の視聴者の子どもはワクワクしました!(^o^)/

 「ササール王女が帰って来た」と、慌ててギロチン帝王に連絡する侍女になって潜入していたBF55号。彼女の無線での言葉から、「ウルフの森の小屋」にササール王女が囚われていることを突き止めるU3・U7。ササール王女とU6をすり替える作戦を大臣に告げ、王女の救出に向かう2人。
 小屋を発見して王女を救出する時にも、王女から「あっ、あなたは昼間の坊や!」と言われ、「チェッ!」と顔をしかめるU7にニヤリ。
 しかし大臣もBF団の一味だったことで、またまたどんでん返し! 大臣と侍女によってU6が囚われて、小屋に連れてこられました。私は「大臣が怪しい」と思っていたんですヨ。ん~、たまりません、この展開!(^o^)
 侍女に突き飛ばされてレッドコブラの足元に倒れていたU6が、レッドコブラの背に拳銃を突きつけて「アタシもユニコーンよ!」。またまた形勢逆転! この小屋のシーンは今話のヤマ場です!
 この小屋のシーンではU6と王女が同時に登場していますが、ボディダブル(代役の役者)が上手く使われて不自然に感じないものになっています。

 こうなるとお決まりの展開ですが、最後は怪獣に頼るBF団。ロボも出動し、巨大怪獣対ロボのシーンへ。ガンモンスの得体の知れない攻撃に、ロボも苦戦‥‥。というよりは、ロボに命令するU7の理解を超えた攻撃に、U7が混乱していたのかも‥‥。

 U3はBF団が小屋に仕掛けた爆弾を利用し、ロボはガンモンスの目を塞ぎ、両方とも勝利を収めます。こういう両面の対決が見られるのも『ジャイアントロボ』の醍醐味です。


  ●ガンモンス

 眼球をモチーフにしたグロテスクなデザインですが、非常に魅力的です。
 瞳の部分からは吸引する光線(?)を発します。その他、ロボとの戦闘ではロボを幻惑させるような能力を使っていますが、よくわからない演出となっています‥‥。
 夜間は飛びまわり、昼間は脚が出てきますが、その意味は劇中では不明。この脚は血管を思わせる赤と青の線が絡んだデザインで、これも不気味さを感じさせます。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tirusonia)
2007-12-02 11:05:04
ガンモンスは幼少の頃見た記憶があります。当時放送された赤影にも似たような一つ目が出てて、よく混同してました。
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Unknown (get_better4uまたは自由人大佐)
2007-12-02 17:07:30
 『赤影』に登場したのは「夢堂一ツ目」が「巨眼念力」で操る「一ツ目」ですネ。あちらも東映らしいキャラでした。
 『ウルトラマンガイア』に登場した「ガンQ」が、円谷としては珍しい怪獣でしたネ。
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GRの怪獣たち (海老太郎)
2007-12-02 20:46:34
ジャイアントロボの怪獣たちは何故あんなに個性的だったのでしょうか。
どの怪獣も大好きです。未だに・・・・
ガンモンスも子供のときに再放送で何度も観ていましたが、強烈なインパクトでした。
赤影の怪獣たちも同じく好きな怪獣が沢山いました。
と、書きすぎると止まらなくなりますね。
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魅力溢れる怪獣群 (get_better4u)
2007-12-02 21:31:56
 『ジャイアントロボ』をはじめ、『赤影』や『キャプテンウルトラ』など、東映作品に登場する怪獣たちは子どもの感覚にピタッと来るものが多かったように思います。(ただし、造型のレベルは‥‥(苦笑))
 '70年代の第2次ブームの頃に爆発的に増える怪獣たちは、造型レベルや、特殊能力などでのアイディアが枯渇してしまった感があります。そして、他番組との差別化のために苦慮していましたネ。この時代の作品だったからこそ、『ジャイアントロボ』の怪獣たちは魅力的だったのかもしれません。
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異次元の怪物 (ゆかいごはん)
2007-12-03 10:07:52
巨大な目玉のモンスターは伊上勝氏のお気に入りだったのか、後年の「宇宙からのメッセージ・銀河大戦」にも登場させてますね。
この時はまるであの岡本太郎氏のデザインによるパイラ星人に触手を生やしたような感じでした。
等身大ものが主流の東映作品の中でも何とか巨大なものも出せる作品だったのでどうしても出したかったのでしょうかね?(笑)
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Unknown (get_better4u)
2007-12-03 17:52:41
 上記のコメントの番組は平山亨氏が制作していたものですが、言われてみれば伊上勝氏が脚本を担当していたともいえます。ガンモンスは伊上氏からのデザインへの言及があったのかもしれませんネ。
(サブタイトルが「悪魔の眼ガンモンス」というくらいだから、「眼」がモチーフにされたのは当然ですが‥‥。)
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