地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

さよならフェムケ

2009-12-29 | ひと
学術出版社のエルゼビアで,地球科学関係の雑誌のマネージャーであったフェムケ・ウォリエン(F. Wallien)博士が,今月末で退職します.彼女は雑誌Geomorphologyの担当だったので,僕は10年来にわたって交流を持っていました.20以上の雑誌を担当していたそうなので,彼女と交流があった日本人が他にもいるでしょう.

フェムケはまだ定年を迎えていませんが,少々残念な理由のために早期退職することになりました.昨年の今頃,自転車でアムステルダムの街を走っていた彼女は,路面の氷のために転倒し,頭を強く打ってしまいました.しばらく入院するほど悪い状況でしたが,徐々に回復し,今では見かけは以前と変わりません.しかし,目などが疲れやすくなり,出版のブランクを避けるために彼女の以前の仕事が他人に移されたため,復帰後に上司から別の仕事を提案されましたが,退職を決意されました.

今月のAGUの大会でフェムケに会い,Geomorphologyのもう一人のエディタであるリチャード・マーストン(Marston, R.)とディナーに行きました.写真はその時のもので,デザートを食べる前に撮影しました.この組み合わせは二度とないと思うと,寂しい気持ちになりました.

フェムケと最初に会ったのは,2001年に東京で開かれた国際地形学会議のときでした.それまではメールや郵便で連絡をとっていましたが,てきぱきとした仕事ぶりから,タフな男性と勝手に想像していました.しかし実際には,スリムで繊細な感じの女性だったので,驚いた記憶があります.

フェムケは,Geomorphologyがお気に入りの雑誌だったと話してくれました.最近のインパクト・ファクターの上がり方は,彼女にも印象的だったそうです.

フェムケ,お元気で.新たな人生を楽しんで下さい.

Makes me feel so free.
Makes me feel like me.
And lights my life with love.
(Brand New Day / Van Morrison)